国際【米中首脳会談】オバマ大統領、にじむ対中配慮 「新型両国関係」は頭越し外交か、戦略か+(2/2ページ)(2013.6.8 22:45

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【米中首脳会談】
オバマ大統領、にじむ対中配慮 「新型両国関係」は頭越し外交か、戦略か

2013.6.8 22:45 (2/2ページ)
オバマ米大統領(ロイター)

オバマ米大統領(ロイター)

 オバマ大統領はさらに、初日の会談後の代表取材で、米中が「世界の2大経済、軍事パワーだ」とも指摘。制服組を含めた米中軍事対話の強化に踏み込むなど、関係の大枠に関しては、内容の点でも「新型大国関係」のコンセプトを意識してみせた。

 この日のオバマ大統領は、リラックスしたノータイ姿とは裏腹に、硬い表情で会談に臨んだ。繰り返された対中重視の発言も、事前に十分検討した結果であることは間違いない。米中関係が「アジア太平洋地域と世界にとっても重要」とする指摘は、オバマ政権が進める安全保障分野でのアジア回帰政策と、中国の海洋進出による摩擦を念頭に置いたともとれる。

 この日、取り上げられた個別の課題には、サイバー攻撃のほか、地球温暖化問題、北朝鮮の核開発阻止などがある。いずれの課題でも、米側は中国を一方的に非難して追いつめるより、米中共同での取り組みを求める立場を強調した。

 米中の接近は、日本など同盟国の「頭越し」外交を招くのか。それとも、中国の独断専行を抑えるための巧みな外交戦略なのか。

 内部資料で天安門事件の内幕を暴いた「天安門文書」の監修で知られる米カリフォルニア大学リバーサイド校のペリー・リンク教授は、産経新聞に対し、「大統領発言は、新たな関係のために話し合おうというもので、相手の筋書き通りに協力するという意味ではない。大統領のいう中国とは、中国の国民全体であって、中国共産党のことではないのだ」として、米中の歩み寄りが中国の期待した図式とは異なることを指摘した。

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