Updated: Tokyo  2013/06/08 17:04  |  New York  2013/06/08 04:04  |  London  2013/06/08 09:04
 

中国金融機関の与信総額はGDPの198%-フィッチが警告

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  5月29日(ブルームバーグ):中国の金融機関が急速に資産 を増やしている。格付け会社フィッチ・レーティングスのシャーリーン・チュー(朱夏蓮)氏は、これは危機が醸成されつつあることを示す証拠だと警告した。

フィッチで中国の金融機関担当の責任者を務めるチュー氏の試算によると、中国の銀行およびその他金融機関による与信総額は昨年、国内総生産 (GDP)の198%となった。4年前は125%だったとしている。

チュー氏はインタビューで「与信が既にGDPの2倍に膨らみ、ほぼ2倍のペースで拡大している状況では、債務問題から抜け出す方法はない」と述べた。

フィッチは先月、中国の人民元建て長期国債格付けを上から5番目の「A+」に引き下げた。ただチュー氏の見解は中国専門家の間では少数派だ。オーストラリア・ニュージーランド銀行(ANZ)は同氏の試算について「偏っている」とし、光大証券は「誤った解釈だ」としている。スタンダードチャータードの大中華圏調査責任者スティーブン・グリーン氏は誰もが与信について言及していると指摘した上で、十分に適切なデータは入手できないとし「大きなブラックボックスだ」と語った。

チュー氏は、信用状やノンバンクによる融資、外資系銀行によるオフショアローンなどオフバランス化された資産を、中国人民銀行 (中央銀行)が公表した数字に加えて与信総額を算出した。

原題:China Credit-Bubble Call Pits Fitch’s Chu Against S&P onRatings(抜粋)

記事に関する記者への問い合わせ先:上海 Jun Luo jluo6@bloomberg.net

記事についてのエディターへの問い合わせ先:Chitra Somayaji csomayaji@bloomberg.net

更新日時: 2013/05/29 11:05 JST

 
 
 
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