2013.6.8 05:03(2/2ページ)

ボヤどころやないで…虎・ボイヤー、大炎上や

いきなり江川に被弾し、ぼう然とするボイヤー

いきなり江川に被弾し、ぼう然とするボイヤー【拡大】

 打球とともに期待は遠くへ飛んでいった。ボイヤーが挑んだ公式戦初登板は「炎上」の2文字で幕を閉じた。

 「球自体は悪くなかった。足を力強く踏み込めず、滑ってしまった」

 福岡の虎ファンに温かい拍手で迎えられ、5点リードの七回にマウンドに上がったが、先頭・江川への初球のストレートだ。高々と上がった打球は右中間のサクを越え、いきなりの被弾。これだけでは終わらない。続くペーニャは見逃し三振に斬ったが、鷹のルーキー・高田に来日後、初めて投じたスプリットを中前へはじき返されるなど、3連打を浴びた。直球は最速150キロをマークしたが、打者7人に4安打3失点。さらに、日本球界で成功するための必須アイテムのひとつでもあるクイックも「?」だ。一塁走者・高田にモーション盗まれて盗塁を決められるなど、不安を残す内容となった。

 「日本のスタイルに慣れていかないといけないということだろう」と久保2軍投手コーチもシビアに見つめた。不振で2軍に降格中のソフトバンク・ペーニャからは「良い投手だと思うが、自分も経験をしたように日本と米国では野球が違う。色んな人の意見に耳を傾ければ大丈夫」とエール? を送られた。

 9日のソフトバンク戦(飯塚)にも登板予定の助っ人右腕は「クイックモーションをもっと速く、滑らないようにしっかり踏み込んで投げたい」と意気込んだ。

 和田監督は「少し実戦から遠ざかっていたから2試合の状態を見て判断したい」と話していたが、現状では即1軍とはいかない。 (渡辺 洋次)

(紙面から)