東北大助教・論文不正:元助教の控訴、高裁が棄却 雇用関係認めず /宮城
毎日新聞 2013年06月08日 地方版
過去の論文に使ったデータを別の論文に使い回したとして、09年12月に東北大を懲戒解雇された同大大学院歯学研究科の元助教の40代女性が、雇用関係の確認と慰謝料1000万円などを求めた訴訟の控訴審判決が7日、仙台高裁であった。宮岡章裁判長は1審・仙台地裁判決を支持し、女性側の控訴を棄却した。
女性側は使い回しを否定し、「実際に実験を行った」などと主張したが、宮岡裁判長は「証拠上、実験を行ったと認めることができない」とした。
女性は09年12月、解雇無効などを求めて仮処分を申請し、仙台地裁は地位保全と賃金の一部支払いを命じる仮処分を決定。しかし、1審判決は女性の訴えを退け、仮処分も覆していた。【竹田直人】