探求型プログラムはユニークだ。たとえば食べ物について学ぶ場合、世界地図をみながら「パンの原料となる小麦粉はどの国で作られているの?」、「その国の気候は?」――。子供たちが関心のあることに次々に焦点をあてていく。「全く英語が話せない子供でも大丈夫」と河野さんは話す。学童保育は入学金3万1500円、週5日の基本コースで月額9万9750円。保育を組み合わせても一般的な英語教室より割安という。
■学習塾業界も動き出す
学習塾業界でも参入の動きが相次いでいる。中学受験指導の日能研(横浜市)は塾と連携しながら小学校低学年の児童向けに創造力やコミュニケーション能力を高める学童保育サービスを始める。4月から「まなびわらべクラブ」の教室を日能研の西日暮里校(東京・荒川)、センター南校(横浜市)に併設。それぞれ約20人の小学1~3年生を募集し、最長で午後9時まで児童を預かる。
小1~3の学習や思考、表現の能力を高めることを目的としたプログラム「ユーリカ!きっず」を開発しており、まなびわらべクラブでも、週1回、併設する日能研の教室に出向いて同プログラムの授業を受ける。工作や絵画、野外活動なども計画している。入学金が2万1000円、月会費は小1~3の場合、午後1時から同7時まで週5日利用する場合で月額6万8250円。食事付きで同9時まで延長できるほか、土日祝日も保護者の都合に合わせて児童を預かる。
■受験にも役立つ?
なぜ学童保育なのか。日能研は「学習塾でキャンプや宿泊型研修などもあるが、みている時間が限られてしまう。(学童保育で)生活面から子供との時間を共有し、普通の出来事を大きな学びにつなげていきたい」と説明する。
学習塾が手掛ける学童保育だけに難関校進学が一番の目的なのか。担当者に質問をぶつけると意外な答えが返ってきた。「受験のための学童保育ではない。極端な話、受験しなくてもかまわない」。
学童保育
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