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経済感覚や英語力磨け 企業の学童保育、個性競う

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2013/3/11 6:30
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 企業が学童保育に参入する動きが目立ってきた。子供を預かるだけでなく、より質の高い教育を求めるニーズが高まり、学校からスクールバスでお迎えしたり、夜遅くまで預ってくれたりするサービスはもはや当たり前。学習塾大手や大手商社が特色あるプログラムを売り物に4月から開始するなど、異業種からの参入も多い。「自主性・協調性のある子供に」「決断力を持つ子供に」――。各社の教育方針には共通点が多いが、その手法は様々だ。新学期も間近。各施設の特色を探った。

■実感として「売り上げ」学ぶ

「KBCタウン」でカップ寿司を売り込む森貞颯太君(右)と峯岸耕太郎君(2月23日、東京・港区)
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「KBCタウン」でカップ寿司を売り込む森貞颯太君(右)と峯岸耕太郎君(2月23日、東京・港区)

 2月23日、東急グループで学童保育を手掛けるキッズベースキャンプ(KBC、東京・世田谷)が子供たちの手で商店街を作る「KBCタウン」を開いた。「いらっしゃいませー。玉寿司、おいしいですよー」。手作りの看板を持った峯岸耕太郎君(9)と森貞颯太君(9)が大きな声で呼びかける。大人顔負けの営業活動ぶりだ。二人が通う「KBCたまプラーザテラス」(横浜市)はカップ入りチラシ寿司の店を開いた。森貞君は「ご飯をよそう時に量が多めになってしまうのが難しい」と笑顔で話す。

 「KBCタウン」は今年で5回目。年間を通じた教育プログラムの集大成的なイベントだ。KBC17店がそれぞれ模擬店を開き、会場に一日限りの街をつくる。模擬店の内容は企画立案の段階から子供たちが主体で考えた。会場内で仮想通貨を流通させ、子供たちが保護者など大人のお客さんを出迎える。島根太郎社長は「『店員の勤務シフト』や『売り上げ』などが机上より実感として学べる」と話す。「バザーと異なり、子供が企画し店舗の中でも主役だ」(島根社長)。この日は前年より1割ほど多い1650人が来場した。

 2006年9月に開業したKBCは民間による学童保育の先駆者的な存在だ。4月1日に「武蔵小杉東急スクエア」など3店を開設し、計20店舗となる。入会金が2万1000円。月会費が午後1時から同7時まで週5日コース(8月除く)で4万5000~4万9900円。

 島根社長が自身の子育てに苦労した経験から立ち上げた。送迎サービスや預かり時間などを長くし保護者のニーズにこたえてきた。「KBCタウン」に参加していた横浜市の母親は「小学校入学前からKBCに入った。(預けられる)時間が限られる公立に比べ、夜遅くまで預かってくれ、ご飯も出てくる。いろんなイベントが体験できて子供もとても喜んでいる」と話す。

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