【清宮涼】麻薬に指定されているMDPVを所持していたとして麻薬及び向精神薬取締法違反の罪に問われた広島市の無職女性(41)に対し、広島地裁が無罪(求刑懲役2年)を言い渡していたことがわかった。井野憲司裁判官は「警察官の職務質問時の所持品検査が違法捜査にあたる」と指摘した。
判決は6日付。女性は昨年10月3日、広島市中区で広島東署員の職務質問を受け、MDPVを所持していたとして緊急逮捕された。
判決は、署員が女性の半ズボンのポケットに手を入れたり、手提げバッグを取り上げたりして内容物を調べたと認定。これらが、職務質問に伴う所持品検査として許される範囲を越えており、強制的な捜索や差し押さえは令状が必要だとする令状主義に反した重大な違法捜査だと指摘した。
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朝日新聞社会部