神奈川県警戸塚署は６日、妻で女優の佐伯日菜子さん（３６）を脅迫したとして、サッカー元日本代表ＭＦ・奥大介容疑者（３７）を逮捕した。奥容疑者は４日午後、電話で「今から殺しに行く」などと脅迫したという。同署によると、奥容疑者は容疑を否認している。
かつての名プレーヤーが、ショッキングな事件を起こしてしまった。
奥容疑者の逮捕容疑は４日午後、佐伯さんに電話をかけて「今から殺しに行く」などと脅した疑い。佐伯さんが同日夜、戸塚署に相談し、被害届を提出。署員がこの日、奥容疑者の出身地の兵庫・尼崎市内で逮捕した。戸塚署は、ドメスティックバイオレンス（ＤＶ）の疑いもあるとみて調べている。
奥容疑者と佐伯さんは、２００２年５月に結婚し、同年１０月に長女が誕生。翌年８月には、次女が誕生している。奥容疑者は４月１８日のブログで、故郷の尼崎のお好み焼き店で働いていることを明かし、「実際お好み焼きを焼いてみると案外難しい！！ でも愛情たっぷり詰まってるよ〜」などどつづっていた。今月１６日には、愛知で元日本代表ＦＷの久保竜彦（３６）＝廿日市ＦＣ＝とトークショーに出演する予定もあった。
一方の佐伯さんは、１日のツイッターに「楽しく充実してた穏やかな５月が終わった。６月も穏便に過ごしたい。ウォン・ビンに。いや、本気で」と意味深なつぶやきを残している。
奥容疑者は磐田から横浜Ｍを経て０７年に横浜Ｃで引退した。日本代表として２６試合に出場。１１年１０月から横浜Ｃの強化部長を務めていたが「体調がすぐれない」ということもあり、昨年１２月２０日付でテクニカルアドバイザーに異動。今年１月末に契約満了で退団した。北川浩史社長は「精神的なものもあり退団になったが、本人の希望で（退団の）発表していません。私もしばらく会っていないし連絡も取れていない」と説明した。
奥容疑者は昨年４月に山口素弘監督を招へいし、低迷していたクラブの再建に成功。昨季は４位で、Ｊ１昇格プレーオフに進んだが、準決勝で千葉に敗れ昇格を逃した。真面目で謙虚な性格から信頼も厚かった。横浜Ｍ在籍時の奥容疑者とプレーした選手は「後輩を食事に連れて行くなど、面倒見が良い兄貴分だった。こんなことになるとは」とショックを受けた様子。職員として接した関係者は「ホームゲームでは夫人や娘が試合をよく見にきていたのを覚えている」と驚いていた。
◆奥 大介（おく・だいすけ）１９７６年２月７日、兵庫・尼崎市生まれ。３７歳。神戸弘陵高から、９４年に磐田入団。ＭＦとして９７年、９９年のリーグ優勝に貢献した。９８年１０月のエジプト戦で国際Ａマッチ初出場。２００２年に横浜Ｍにレンタル移籍し、翌年完全移籍。０７年に横浜Ｃに移籍し、同年引退した。０８年９月に多摩大学目黒高サッカー部監督に就任。１１年１０月〜翌年１２月まで横浜Ｃの強化部長を務めた。国際Ａマッチ２６試合２得点。Ｊ１通算２８０試合６２得点。１７３センチ、６８キロ。
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