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大学では教えられない歴史講義

2012年1月31日(火曜日)

財務省が増税つぶしを始めた!

カテゴリー: - kurayama @ 09時06分19秒

 たまには金曜日のAJERより先行公開。

 まずこれ。『週刊ポスト』2012年1月27日号より。

増税批判する産経新聞に財務省有力OB「おたくはひどいな」
http://news.nifty.com/cs/headline/detail/postseven-20120122-80987/1.htm

 産経が増税に反対だから国税が査察に入ったとか。
 だとしたら財務省、特に主税局や国税庁はずいぶんと情けない組織だな。
 まあどういう背景で査察したのか、証拠が無いのでよくわからないけど。
 確かマスコミって2年に1回くらい定期的に入ってなかった?誰か詳しい人教えてください。

 その田村さんの記事がこれ。
国際的にも異様な消費増税 『産経新聞』2012年1月24日号 1面より
http://tamurah.iza.ne.jp/blog/entry/2578356/

大和総研によると、2014年消費税率8%、15年同10%を柱とする「社会保障と税の一体改革」で、子供が2人いる年収500万円の標準世帯では消費税分16万円など負担増で可処分所得が約31万円も目減りする。可処分所得とは、家計の収入から税、社会保険料などを差し引いた手取りのことだ。それが月額平均で2万5833円も減る。13年からは復興増税ものしかかる。

 大和総研、そんなレポート出してたのか。知ってたけど。
 みなまで言ってしまうと、「消費税増税するな」「すると日本人は死ぬぞ」という意味。
 大和総研と言えば、理事長が武藤敏郎元財務次官。
 武藤さんと言えば、白川法王のことをこの世で一番憎んでいる人。
 財務省批判派の田村さんが大和総研のレポートを引用することに意味がある。

 ところでこんな記事も出ましたね。『毎日新聞』2012年1月23日より
基礎的財政収支:消費税10%でも赤字 内閣府が試算
http://mainichi.jp/select/seiji/news/20120123k0000e010194000c.html

 増税を潰してくれといわんばかりの出し方ですが。
 今の内閣府事務次官、財務省出身なのですね。
 確か、省庁再編以来、他省庁の事務次官に大蔵出身者がなったのははじめてでは。
 松元崇次官、勝財務次官の一期下でこの1月10日に就任したばかり。
 就任2週間足らずでこれ?
 ちなみに松元次官、高橋是清に関する本が二冊あるとのコト。
 大昔に立ち読みした記憶があるけど読み直してみよう。

 一応、財務省増税原理主義者のマッチポンプも紹介。

IMF局長、消費税率15%に 日本に要求
http://www.nishinippon.co.jp/nnp/item/283785

 「だったら日本はIMFから脱退するぞ!」の一言で終了なのですが。
 IMFが大蔵のオチコボレどものたまり場というのは周知の事実。
 不当な財務省叩きや、逆に財務省自身の歴史健忘症は批判してますが、
 財務官僚全員を擁護するつもりはないです。

 講演などでは実名挙げてますが、財政も経済もわかってないくせに肩書きだけで威張り散らして、やたらと権力者に取り入るのだけは上手くて、学歴を鼻にかけて自分以外の人間を徹底的に見下して、あまりに性格が悪くて主計局にいられなかった×××みたいなのまでは知らん。
 ん?宮沢喜一も当てはまるぞ。

 最後に、衝撃の本をご紹介。

消費増税では財政再建できない
http://www.diamond.co.jp/book/9784478017814.html

 何がすごいって、著者が

野口悠紀雄

 この人、「増税すれば景気が良くなるモデル」とか作ってなかったか?
 自他共に認める財務省御用学者。大蔵省出身(たいして出世はしていない)。
 消費税を30%にあげろとも取れるけど、経済政策をやらないと財政だけではだめ、とか
急にマトモなことを言っている。大雪はそのせいか?
 まあ後半は延々と社会保障費がいかに負担かを書き連ねているのだけど。

 私の結論。

財務省が増税つぶしを始めた!

 だって、財政再建には日銀討伐が手っ取り早いんだもの。


2012年1月29日(日曜日)

上念司先生、「そこまで言って委員会」にご出演

カテゴリー: - kurayama @ 21時14分51秒

 経済評論家の我らが上念司先生が、「そこまで言って委員会」にご出演。

[高画質で再生]


2012/01/29 たかじん委員会 [掲示板]

 この番組、東京では放映されていませんが、放映即日ネットにあがっていました。時代も変わったものです。

 見所は、かの増税原理主義者の辛抱治郎氏が、、、

 「お札を刷るな」「もはや増税しかない」とか、経済学とは違う次元の議論ですね。


2012年1月27日(金曜日)

チャンネルAJERよりお知らせ

カテゴリー: - kurayama @ 21時26分43秒

 本日、チャンネルAJERの編成会議でした。
 不肖倉山、幹事に任命されました。
 幹事とは何かというと、編成会議に出席する人です。笑

 あと、キャスターもやります。
 みなさんのおかげです。
 今公表できることですと、河添恵子先生の番組の聞き手になります。

それから、新たにトーク番組もやります。
毎回ゲストを招いて主に経済問題を語ります。
月末は定例ゲストで上念司先生をお招きします。

 乞御期待!

 こちらは快調に続きますよ〜。

政界再編と憲法問題

 なお、今回の主張はタダ一つ。

日本国憲法無効論など

生ぬるい!

 3月1日に発売の『正論』と関連する内容です。よろしくお願いします。


2012年1月25日(水曜日)

逆・教育勅語

カテゴリー: - kurayama @ 11時59分13秒

 世の論者、曰く「戦前の日本には教育勅語という危険な思想が蔓延していた。」と。
 どうやら教育勅語で明治天皇が臣民にお命じになったことは危険思想らしい。
 そこで、「逆・教育勅語」というのを考えてみた。

 一、親に孝養をつくしてはいけません。家庭内暴力をどんどんしましょう。

 二、兄弟・姉妹は仲良くしてはいけません。兄弟姉妹は他人の始まりです。

 三、夫婦は仲良くしてはいけません。じゃんじゃん浮気しましょう。

 四、友だちを信じて付き合ってはいけません。人を見たら泥棒と思いましょう。

 五、自分の言動を慎しんではいけません。嘘でも何でも言った者勝ちです。

 六、広く全ての人に愛の手をさしのべてはいけません。わが身が第一です。

 七、職業を身につけてはいけません。いざとなれば生活保護があります。

 八、知識を養い才能を伸ばしてはいけません。大事なのはゆとりです。

 九、人格の向上につとめてはいけません。何をしても「個性」と言えば許されます。

 十、社会のためになる仕事に励んではいけません。自分さえ良ければ良いのです。

十一、法律や規則を守り社会の秩序に従ってはいけません。自由気ままが一番です。

十二、勇気をもって国のため真心を尽くしてはいけません。国家は打倒するものです。

 なんだ、戦後民主主義の行き着く先ではないか。。。
 ついでにアメリカンデモクラシーとか、グローバリズムとか、儒教思想(実は韓非子)も混ざっている。たぶん上の「逆・教育勅語」は、マッカーサーとスターリンと宮沢俊義の合作に違いない。

 

ちなみに原文です。
http://www.meijijingu.or.jp/about/3-4.html


2012年1月23日(月曜日)

現代最悪の総理は誰だ?

カテゴリー: - kurayama @ 11時21分33秒

 金曜日にあがっています。いよいよ日銀工作員&御用一般人の襲来ですね。

 日本の自殺者3万人、日銀総裁白川さん

http://www.nicovideo.jp/watch/sm16741752

 土曜日は青木文鷹さんの青藍会で池田勇人の話をしていました。

 やたらとテンションが高い漫談になりました。笑

 昨日は、実は国士舘の同僚の小浜逸郎先生の読書会で高橋是清の話をしてきました。

 どちらも楽しい会でした。

 

 さて、飲み会ネタ。

 鈴木善幸と言えば、「暗愚の宰相」「史上最悪の総理」などと呼ばれていました。以降の総理でそのゼンコーさんよりまともな人を数えましょう。

★長期政権編…1/1

 中曽根康弘…賛否両論あってもゼンコーさんよりはマシ。米国で「全員者が無能で」発言。

★自民党単独政権編…3/4

 竹下登…最近、消費税増税の裏側聞いたけど、敵ながらすごい。

 宇野宗佑…短命。ゼンコーより下。というかノーカウント?

 海部俊樹…絶対評価で褒める気はしないが、ゼンコーさんよりは国対が上手い。

 宮沢喜一…ひどかったが、日米関係はゼンコーさんの時ほど悪くなかった。

★非自民政権編…1/3

 細川護煕…政治改革は賛否両論でも、規制緩和は実績でしょう。

 羽田孜…これもノーカウントに等しい?

 村山富市…阪神大震災の初動はいい訳が聞かない失態でしょう。

★竹下派支配…2/3

 橋本龍太郎…よくよく考えたら、日銀法改革とか消費税増税とかムチャクチャやってた。

 小渕恵三…意外としっかりしていた。病気が残念。

 森喜朗…ゼンコーよりアホと言われながら親中派勢力を漸減した功績は認めたい。

★長期政権その2…1/1

 小泉純一郎…中曽根に同じ。さすがにゼンコーと並べる自体が失礼。

★ねじれ国会…2/3

 安倍晋三…ボロクソに言われるけど、実績は異様に多い。

 福田康夫…最大限親中派を装った親米派。

 麻生太郎…最大の罵倒語が「鈴木善幸の息子」。

★民主党政権…0/3←これが言いたくてやった企画ではない。

 鳩山由紀夫…「憲政の変態」とはこの方のためにある。

 菅直人…大震災での政権の周章狼狽は記憶に新しい。今のところ戦後最悪のの総理かなあ。

 野田佳彦…前任者より目立たないから、なお問題。

 

 色々応用が利くので、遊んで見ましょう♪

 ちなみに修行時代の私は外務大臣とか官房長官でやってました。最近は大蔵大臣とか大蔵次官でやってます。マニアックすぎる?(笑)

 ただこういう脳内遊びをしている中で、「小泉・ブッシュは桂・ローズベルト以来の強固な日米同盟」「オバマはウッドロー・ウィルソン以来、最も親日的な民主党大統領」とかの発想が出てくるのです。目の前の話だけでなく、歴史も大事にしましょう。


2012年1月20日(金曜日)

自殺者減少?

カテゴリー: - kurayama @ 04時44分26秒

 3日で9時間くらいしか寝てない状態から復活!!
(21
時30分に電車に乗ったのに、起きて気付いたら終電と化していたのは内緒だ)

 直前告知です。

青藍会一般開放セミナー
「池田勇人一代記〜所得倍増を成し遂げた宰相〜」
日付:2012年1月21日(土曜)
会場:東急プラザ 8階 AP渋谷 F会議室 (渋谷駅西口より徒歩1分)    
東京都渋谷区道玄坂1-2-2    
http://www.ap-shibuya.com/info/access.html
講演:15時〜17時(開場14時45分)
講師:倉山満(憲政史家・国士舘大学講師)
会費:3,000円 終了後に懇親会があります。
http://seiran-japan.org/news/2012/01/13-474.html

予習用動画
池田勇人に学ぶ復興の秘策
http://www.youtube.com/watch?v=O43CXCwGKsk

 この会、青木文鷹さんの会だったようなのですが、都合により今回は私の単独講演です。
 日本じゃあ二番目の「経済漫談師」として、自分のセミナーよりもサービス満点の演芸をします。常連さんの中には、「打ち合わせと称するマエセツ」が楽しみで来られる方も。笑

 ちなみに前回、
「日銀とは銀行の銀行です。金融緩和の阻止でも自殺者を増やすのが仕事ではありません」
と言ったら、会場全員にウンウンうなづかれてしまった。
 ギャグにならなかった。。。。

 シャレでもなんでもないのが以下。

自殺者数が14年連続で3万人を超える 警察庁が発表
http://news.nicovideo.jp/watch/nw175608

 警察庁によると、2011年1年間の自殺者総数は全国で3万513人、男女別では男性が2万867人、女性が9646人。2010年の3万1690人よりも1177人減少したが、14年連続で3万人を超えた。1日平均でおよそ84人が自殺した計算となる。
 月別では、自殺者数が最も多いのは5月で3367人、次いで6月が3029人となっている。また都道府県別では、自殺者数が最も多いのは東京都で3100人、次いで大阪府が1899人、神奈川県が1824人。一方、自殺者数が最も少なかったのは徳島県の150人となっている。

だとか。1177人も自殺者が減ったのか。

 そうか。あれだけの大震災があってほとんど経済対策なんかしてないのに、自殺者が減ったのか。間違っても、数字の操作なんかしてませんね。

「自殺者の急増は上原美優さんの自殺が影響」と内閣府参与が報告
http://gigazine.net/news/20110704_suiside_rate_connect_ueharamiyu/

 ちなみに上の記事、「自殺者の急増は上原美優さんの自殺“報道”が影響」との修正記事を出さされてます。ド−でも良すぎる。

 ちなみに政府はこんな厳密な調査をしています。(笑、にはできない)

震災後、自殺者が急増 因果関係は不明 政府が情報収集に乗り出す
http://sankei.jp.msn.com/life/news/110716/trd11071600220000-n2.htm

 内閣府は6月以降の自殺者について、警察庁に対し、被災者か否かや遺書の内容など、震災との関係を示すデータを収集するよう要請している。
 内閣府、正気か?その結果。

震災関連の自殺、6月に16人…内閣府調査
http://www.yomiuri.co.jp/national/news/20110805-OYT1T00865.htm

 本当に↑の通りの数字ならば、奇跡では?誇ってよいよ。
 政府の反応。

自殺者14年連続3万人超え 藤村長官「非常に深刻な事態」
http://www.news-postseven.com/archives/20120112_80601.html

 今更「経済的理由」とか言われても。さすがに良心が痛んだか?それとも国民をおちょくってるのか?明らかに後者だな。

 メキシコなんかだと大統領選挙のたびに数字が操作されて、時には
「芸術的」と“賞賛”されることもあるとか。
 最近、つくづく思う。
 日本は後進国。後ろから進んでいるではなく、後ろに向かって進んでいる国だな。

 二つの客観的事実を並べる。

日本の自殺者三万人

日銀総裁・白川さん

 この二つの事実にどんな関連があるかどうかは、ご自分でお考えください。


2012年1月17日(火曜日)

宮城から日本復興へ

カテゴリー: - kurayama @ 11時48分14秒

 気がついたら、砦史上、最も更新していませんでした。
 色々な方に生存確認されてます。
 ネタはあるのですが、出せないモノばかり増えていき。。。
 原稿書いたり、講演したりもしてるのですが。

 まず、15日の仙台にお越しいただいた方はありがとうございました。
 中には隣県から来られた方も少なからずいたと聞いております。
 大人数の会は気持ちが良いものですね。上念司先生、抑えているのに受けまくりでした。
 そのシンポジウムでの私からの提案。

 政府紙幣発行による60兆円の復興予算、県議会で請願決議してください!

 今の額では少なすぎるので。
 先の議会で村井知事に「なぜ増刷ではなく増税なのか」と問いただした
 相沢光哉先生、「やりましょう!」とのお答えでした。

 永田町の政局、橋下・河村・石原の三首長ら地方の動きに敏感です。
 これに被災地宮城県が加われば、大きなうねりになります。

 ただでさえダメダメの上に大震災の日本。
 どうして良いか分からない人はこちらをどうぞ。

池田勇人に学ぶ復興の秘策
http://www.youtube.com/watch?v=O43CXCwGKsk

「池田って経済だけの人じゃなかったのか」
「池田の経済政策の意味が良く分かった」
と評判です。

 珍しく、私が20分くらいノンストップで喋りまくりです。
 AJER史上、最も興奮してまいました。


2012年1月11日(水曜日)

三島由紀夫の大予言

カテゴリー: - kurayama @ 23時03分08秒

 私はこれからの日本に大して希望をつなぐことができない。このままいったら「日本」はなくなってしまうのではないかという感を日ましに深くする。日本はなくなって、その代わりに、無機質な、からっぽな、ニュートラルな、中間色の、富裕な、抜け目がない、ある経済大国が極東の一角に残るであろう。 

 有名な三島由紀夫の「遺書」とも言うべき論稿、「果たし得ていない約束」(『サンケイ新聞』昭和45年7月7日夕刊)の末尾の一説ですね。
 よく「予言」として引用されています。
 バブル期までの日本に関しては当たっているような気がします。

 さて、平成時代。

無機質? その通りですね。
からっぽ? 同じく。
ニュートラル? 色々な意味で偏っているような。
中間色? 私には、アカとか桃色に見えます。
富裕? ではなくなりました。
抜け目がない? 泣きたくなるくらいマヌケです。
経済大国? 今や経済小国です。

 日本が無くなるってどういう意味だろう。。。
 最近、本気でわからなくなってきた。

 

お知らせ

 相沢先生と上念先生とでシンポジウムやります。

 今度は仙台で「勝手に復興会議」です。お近くの方は是非。

 養賢義塾主催「宮城県より日本復興へ」

 1/15(日)16-18時 仙台市シルバーセンター 第一研修室(五階)

ゲスト:上念司(経済実務評論家)、

    倉山満(国士舘大大学講師)、

    相沢光哉(宮城県議会東日本大震災対策調査特別委員会特別委員長)

問い合わせ先:090−8618−6000(増本)


2012年1月8日(日曜日)

今年4月、維新回天への激動が始まる

カテゴリー: - kurayama @ 23時23分45秒

 久しぶりに慶賀に耐えない報道が。

時事
解散追い込み時期にずれ=谷垣氏3月、山口氏6月
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20120108-00000043-jij-pol

 毎日
<野党>解散時期 自民と公明で思惑の違いが浮き彫りに
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20120108-00000038-mai-pol

 要点は、
谷垣自民党総裁「増税を与党が出す前に3月解散だ!」
山口公明党代表「予算が通った後、6月解散だ!」
です。

公明党の思惑についてはどうぞ。

TPPをおとりにした公明党の思惑 AJER2011.11.25(3)
http://www.nicovideo.jp/watch/sm16263680

 毎日のほうが中身は詳しいのですが、
 山口代表の「12年度予算は国民生活に重要で、野党が反対しても衆院で可決すれば成立の見込みがある。ここでの解散は現実的でない」は当然の発言でしょう。本音は「次期衆院選の9小選挙区の公認候補のうち大半が新人など知名度不足で、準備期間が必要。そのため通常国会前半で勝負をかけず、予算案本体ではなく予算関連法案や消費増税法案で野田政権を揺さぶり、会期末解散を実現する戦略を描く。」という記事の観測どおりでしょうが。

 さて、何が慶賀に耐えんって、別に自公の思惑の違いではありません。

 谷垣総裁の発言を確認しましょう。

 時事
谷垣氏は「政府が消費増税関連法案を提出する3月に解散に追い込むのか」との質問を受け、「そういうことになる。3、4月ごろには(政局の)ヤマ場が来る」
だそうです。

 さあ、3月までは好きにやっていただきましょう。
 ただし、4月までに解散に追い込めなかったり、3月までの党首討論でみっともない真似をまたさらしたりしたら、次はない。

 その時こそ、最も必要な選挙を行うべきです。

自民党総裁選挙!

 政界の一寸先は闇ですが、来年7月の参議院選挙から逆算して、今年4月の自民党総裁選挙で維新回天が始まるのです。


再生回数伸びてます。

カテゴリー: - kurayama @ 14時48分14秒

 まるまる2日半、働きづめで砦に復帰でございます。
 さて、知らぬ間に、Youtube & 二コ動 で意外なクリティカルヒット!

【年末特番】亡国は日銀の使命!??上念司・倉山満 AJER2011.12.30(1)
http://www.youtube.com/watch?v=iXiIbeox2-Y

 今月下旬にチェンネルAJERの編成会議ですので、リクエストが多ければレギュラ−化します(笑)。

 田中秀臣先生にもお勧め動画認定していただきました。ありがとうございます。

 動画で学ぶいまの日本経済&世界経済

 http://real-japan.org/2012/01/08/806/

 なお、通常営業もよろしくお願いします。ペコリ

『増税解散と「男子の本懐」ごっこ?』倉山満 AJER2012.1.6(3)
http://www.youtube.com/watch?v=Uaj-Wa-0EUw

 


2012年1月5日(木曜日)

詔書の重みについて

カテゴリー: - kurayama @ 02時06分13秒

 感性の問題です。

ビデオメッセージ

平成の玉音放送

 同じものを別の表記で表現してみました。
 感じる重みが同じでしょうか。

 ではもう一つ。

天皇の人間宣言

新日本建設の詔書

五箇条の御誓文の再確認

 これまた同じものです。
 もはやまるで別の内容です。そもそも「人間宣言」などどこにも存在しませんし。

 たまには自分のまじめな研究の一端を公開。
 なぜかと言うと、「ビデオメッセージ」という俗称に不満なので、いずれ正したいと思っているからです。
 今回は結論に行かず、基礎的な思考作業だけです。
 ちょうど、まじめな御質問も受けたことですし、前からこの話をしてほしいという御要望もありましたので。
 難しい話が苦手な人には飛ばしてもらっても構わない話です。

 まず最初に、近代では「詔勅」とひとくくりにされることが多いのですが、「詔」と「勅」
は違います。
 「令義解」には、同じ綸言(天皇の命令)であっても、「詔」とは「臨時の大事」のこと、
「勅」とは「尋常の小事」のことと説明してます。「詔」と「勅」のどちらが重いかですが、もちろん「詔」です。
ただし、「勅」も手続きが煩雑ですのでかなり重いのですが。

 日本の歴史に関して専門家なら、この本を読んでいなければ「資格剥奪」と言われても文句を言えない名著が、

佐藤進一『新版 古文書学入門』(法政大学出版会、初版は1997年)

 なお、旧版との違いは、木簡学の成果を取り入れたことなので、基本的な議論の枠組みは律令制以来の成果です。左右のイデオロギーなど関係なく、理解できないと相手にされません。言わば、歴史学のルールブックです。
 同書は、「自分は中世史ではないので」という言い訳が許されない、学部での必読書で、古代史・中世史・近世史の学生は必ず読んで内容を叩き込みます。
 近代史では、私のような「入る学部を間違えた」と言われるような人間でも読んでないことは許されないですが、どうやらそんな私よりも不真面目な人間が多いようで。それはさておき、
この本に書かれてあることを否定できたら、それ自体が大学術論文というほどの権威がある本です。前近代史ではこの本に限らず基礎は共通しているので、主義主張と関係なく議論そのものは成立するのですね。

 さて、「〜入門」と名乗りながら、極めて高度な内容を緻密に整理してある『古文書学入門』に依ると、
朝廷の公文書である公式様文書の様式を規定した「公式令」には、二十一の様式があります。
 その第一が「詔」であり、第二が「勅」です。それぞれの説明は既にした通り。「詔書」「勅旨」という言い方もします。

 次に、詔書にも宛所と内容によって五種類あります。
(それぞれ書き出し文が決まっていますが、それは省略。)

 一、大事を外国の使臣に宣する場合。
 二、次事を外国の使臣に宣する場合。
 三、朝廷の大事を宣する場合。(例)立后、立太子。
 四、中事を宣する場合。(例)左右大臣以上の任命。
 五、小事を宣する場合。(例)五位以上を授ける。

 これに従うと、宣戦布告などは「一」、敗戦を国民に伝達するのは「三」でしょうか。
 昭和の玉音放送は「一」の意味もあるので、択一の問題ではないですが。
「ビデオメッセージ」こと平成の玉音放送は私は「三」だと思うのですが、如何?

 なお、日本には「宣命」という文化があって、民を集めて読み聞かせる伝統が大和朝廷成立以降も残ったようです。実際に民を集めるわけでも読み聞かせるわけでもないですが。
 昭和と平成の玉音放送は、「電波に乗せて」「直接」「国民に語りかけられた」という三点で、異例中の異例の様式になります。

 律令制そのものは明治まで残るのですが、運用は摂関政治、院政、幕府政治と変化します。
当然、公文書の様式も変化します。その最たる例が「綸旨」です。
「綸旨」は元々は天皇が発する私文書だったのが運用の変化によって公的文書に、そして公文書になりました。(ここで「公文書」「公的文書」「私文書」の違いを言い出すと、別の膨大な話になるので省略。)
 文書様式の変化は、天皇の地位や政治との関係によって変化します。例えば院政期には綸旨はほとんど出されないのに対して、後醍醐天皇はほとんどを綸旨で処理しました。

 我が国の歴史を振り返った時、文書様式を決定的に変化させた事件が二つあります。
 王政復古の大号令と明治四十年公式令制定です。両方纏めて「明治維新」と括っても良いのですが、とにもかくにも明治時代に大変化が起きたのです。

 律令以来の公式令(くしきりょう)を改めた公式令(こうしきれい)によると、要するに詔書とは、皇室の大事と天皇大権の行使に関して発せられることになります。
 「大権の行使」とか言い出すと、「貴族院議員の補欠選挙」なども入るので、私などは随分と「詔」の価値を軽くしたなと感じるのですが。
(ここでも話がそれますが、実は伊藤博文の公式令は失敗作だと思っています)
(伊藤の名誉のために話をもうひとつそらすと、公式令の整理は憲法典制定の百倍大変です。)

 それでも、「宣戦布告」は四回しかありませんし、「玉音放送」という「詔書」の中でも特に別とすべき様式は昭和と平成で一回ずつしかありません。この二つは、近代の詔書を様式で整理する際に、真っ先にあげられるべき様式でしょう。(していないことが、日本近代史の怠慢)

 なお、昭和二十二年に公式令は廃止されたのですが、代わる法令は制定されておらず、現在も公文書では踏襲されています。
 最大の例)御名御璽

 だから文書様式だけを取り出せば、明治の律令制廃止と公式令制定は敗戦以上の大変革だったのです。

 おそらくここまで読んでくれたまじめな読者の方でも圧倒的多数は、
「なぜそんなことに興味を持つの」と思われたかもしれません。

 これを一回で分かれと言っても無理なのは承知ですが、この問題にこそ、日本近代化の矛盾が詰まっていると思っているのです。
「なぜ日本は大東亜戦争に負けたのか」
「なぜ日本の政治家や高級官僚(含・軍人)は頭が悪いのか」
「なぜ日本は一回戦争に負けたくらいで弱い民族になってしまったのか」
という疑問への解答にもなりえるのです。

※しつこいですが、大東亜戦争には負けましたが、大東亜聖戦には勝ちました。
 この意図は過去記事で明らかなので省略。

 占領期や現代を研究していると、優秀な官僚は文書術に優れているので、日本人の強さと弱さの研究にもなります。
 平成期、情報公開法という悪法の為に財務省を筆頭に官庁の“組織的”白痴化が甚だしいのですが、結局は個人の力量に過度に頼って組織防衛に走るというどこかで見たような姿が、文書を通すとよくわかるのです。日本の安全保障の問題に直結します。

 最後に主題に即して。
 文書を軽く見ると怖いですよ。文書の表題ひとつとっても国家そのものや国民全体を誤導できますから。
 その証拠は、冒頭をもう一度読み直してください。


2012年1月2日(月曜日)

宮内庁の専横ー0は60よりも大きな数字?

カテゴリー: - kurayama @ 16時41分12秒

 元旦早々、最近「国売新聞」と名前を変えたらしい読売新聞に、これでもかと気分が悪い記事が。

「女性宮家」創設の場合、夫も皇族…政府検討へ
http://www.yomiuri.co.jp/politics/news/20111231-OYT1T00536.htm

 旧皇族の方々を
「皇籍を離れてから60年も立っているのだから」
などと夫候補から排除する以上、ただの民間人(臣下、皇室と縁もゆかりもない人間)を女性宮の旦那さんにする気満々ですね。それを何と呼ぶか?

皇室簒奪

 簒奪とは乗っ取りのことです。

 世界中の独身男性諸君には女性宮の夫となる資格が生じ、
 皇族として殿下と呼んでもらえ、
 自分の子供を天皇にできる。

 蘇我入鹿も藤原道長も平清盛も足利尊氏も徳川家康も、その他歴代権力者の誰もできなかったことをできる道が開かれます。

 ただ一人、足利義満がこれに近いことをやろうとしましたが、寸でのところで頓挫しました。もし義満があと一か月生きていたら危なかったのですが。

 それを羽毛田信吾宮内庁長官はいとも簡単にやろうとしています。
 見上げたものですな。

 今の制度は、「男系」は男性排除の論理であり、一度の例外もなく二千六百年守られて生きた先例の蓄積です。なぜ旧皇族の復帰という手段を排してまでこの先例を破ろうというのか。

 今の制度では、臣下の女性は皇族になることができます。
 出産ができるからです。
 男は絶対にできません。
 ところが宮内庁はこれを変えようとしている。
 なぜただの臣下の男性が皇族になることができるのか。
 理由をどう説明する気なのか。

※最近、国語力がない輩が多発しているので注意。
「出産ができない女性に価値はない」と言ったなどと曲解しないように。「男性に価値がない」と言っているだけなので。

 繰り返しますが、旧皇族の方々を「60年も皇籍を離れているのだから」などと排除し、
皇室と縁もゆかりもないただの臣下を連れてくるなら、「0は60よりも大きい数字になる」ということを証明してもらわねば困りますね。
 宮内庁は算数も変える気か?

 また、この記事ネットだと簡潔ですが、本紙では延々と「配偶者となる男性の権利と義務」とか実にくだらないことを書きまくっている。
 どこまで日本国憲法に毒されているのだ?
 女系推進(容認)論者は知っているのだろうか。
 東大憲法学の「天皇制廃止論」の有力な根拠が「天皇制は天皇・皇族の人権を侵害している」なのですが。

 こういうことを言うと、意味不明な官僚信仰で羽毛田長官のような陛下の側近が変なことをするはずがない、などと言い出す人がいて困るので釘。

 羽毛田長官、ただの厚生省(旧内務省)の天下りで宮中儀礼の専門家でも何でもないですから。
 ついでに役所の事情をよく知らない素人さんが持ち上げる渡邊元侍従長も外務省の天下りです。同じく宮中儀礼の専門家でも何でもありません。
 私だって宮内庁プロパーの人に比べれば宮中儀礼の専門家でも何でもないですが、羽毛田氏や渡邊氏はさらにド素人ですからねえ。彼らの歴史に対する知識の浅さにはあきれ返る。プロとして仕事に誇りを持て、と言いたい。

 日本を滅ぼしたい勢力の声が聞こえてくる。

あと一歩だ!

 これは4月と6月に政変ですな。ただし、解散総選挙は何の解決にもならない。

 何よりも大切なことは、国民の怒りが燎原の火のように広まることです。


富国裕民

カテゴリー: - kurayama @ 15時50分49秒

 新年あけましておめでとうございます。
 書初めをしました。

富国裕民

 仙台が生んだ偉大な経済人、高橋是清の言葉です。


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