UPDATE 2-英中銀、資産買い入れ枠を3750億ポンドに据え置き 政策金利も0.5%に据え置き
(内容を追加しました。)
[ロンドン 6日 ロイター] - イングランド銀行(英中央銀行)は6日、資産買い入れプログラムの規模を3750億ポンドに据え置いた。政策金利も過去最低の0.5%に据え置いた。
現行政策の維持は市場の予想通り。声明の発表はなかった。英国ではこのところ、景気の拡大を示す指標が相次いでいる。
今回の金融政策委員会(MPC)は、退任するキング総裁の下で開いた最後の委員会となった。来月からはカーニー前カナダ中銀総裁が総裁を務める。
キング総裁は今年2月以降、他の2人の委員とともに、資産買い入れ枠の250億ポンド拡大を主張してきたが、MPC委員(9人で構成)の大半は、景気回復の兆しを理由に追加緩和は不要との立場をとっている。
キング総裁の退任は一時代の終わりを告げる。20年のキャリアを持つキング氏は、中銀の独立性が強化された1997年以降、すべてのMPCで投票を行ってきた。
今回のMPCの議事録は6月19日に発表となる。
エコノミストの間では、カーニー新総裁が就任する7月から年末までの間に英中銀が資産買い入れプログラムの規模拡大に踏み切る確率はまだ50%程度あるとの見方が出ている。
インベステックのエコノミスト、フィリップ・ショー氏は、「国内経済が上向いているとの兆候が本物かどうか、またカーニー次期総裁が金融政策委員会をどの方向に導いて行くのかが、今後の焦点となる」と述べた。
英中銀はこれまで政策委員の反対から、金利を低水準にとどめるとの確約は示していないが、多くのエコノミストの間では、カーニー氏がこうした確約をする方向に動くとの見方が出ている。
英中銀は2009年3月から主要政策金利を過去最低となる0.5%に維持。市場では少なくとも向こう数年は利上げはないとの見方が出ている。
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