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汗でアトピー悪化の原因を特定か6月7日 4時31分
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汗をかくとアトピー性皮膚炎が悪化するのは、皮膚に付着したカビの作るたんぱく質がアレルギーを引き起こすためだ、とする研究結果を広島大学のグループがまとめました。新しい治療薬の開発につながる可能性があるとしています。
国内におよそ40万人と推定されるアトピー性皮膚炎の患者の80%以上は、汗をかくと症状が悪化するとされています。
広島大学皮膚科のグループは、これまでアトピー性皮膚炎の患者では、本人の汗でアレルギー反応が起きることを明らかにしていて、新たに汗の成分のうち、アレルギーに関連するものを抽出する作業を繰り返しました。その結果、ヒトの皮膚の表面に広く付着しているカビの一種が作る、特定のたんぱく質と共通の成分が見つかったということです。
このため、カビの作るたんぱく質を患者の血液に加える実験を行ったところ、かゆみの元となる物質「ヒスタミン」が出てくるアレルギー反応を確認したということです。
研究グループは、汗をかくとアトピー性皮膚炎が悪化するのは皮膚に付着したカビの作るたんぱく質がアレルギーを引き起こすためで、汗によってたんぱく質が皮膚に浸透しているのではないかとしています。
研究グループの秀道広教授は「汗によって悪化する皮膚の病気では、皮膚の表面に存在するカビの働きを抑えることが治療のポイントになると考えられる。新しい薬の開発につながる可能性があり、さらに研究を進めたい」と話しています。
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