俺の妹がこんなに可愛いわけがない ~とある電撃娘(コラボ)の人生相談(ガールズトーク)~/第1話「俺の妹が超電磁砲とコラボなんてするわけがない」
  • このエントリーをはてなブックマークに追加
閉じる
閉じる

俺の妹がこんなに可愛いわけがない ~とある電撃娘(コラボ)の人生相談(ガールズトーク)~/第1話「俺の妹が超電磁砲とコラボなんてするわけがない」

2013-06-07 00:00
  • 24
  • 81
  • 共有する▼
 はじめましての人もいるだろうから、自己紹介から始めるべきだろう。
 俺は高坂京介。ごく普通の高校生だったものだ。
 思わせぶりな言い方をしたが、気になるやつは電撃文庫『俺の妹がこんなに可愛いわけがない』を読んでみてくれ。
 
 宣伝の義務が終わったので、本題に入ろう。

 俺がいつものように帰宅すると、妹がリビングのソファに座って電話をしていた。

 「えー! ほんとですか! ぜひぜひ、やらせてください!」

 どうやら仕事の電話らしい。
 俺の妹・高坂桐乃は、読者モデルをやっていて、雑誌に写真が掲載されたりする。
 最近は、千葉モノレール、千葉マツダを初めとした色々な企業と契約し仕事をしているので、街を歩いていて意外なところで妹の写真を見かけることがあった。
 ――たいしたもんだよ。感心しちまうぜ、ったく。
 本心から、そう思う。
 
 「はい、はいはい。じゃあ詳しい話は打ち合わせの時に!」

 桐乃は、ぴ、と電話を切るや、 

 「ふ、ふふふ……ふふふふふふ〜」

 だらしなく頬を緩ませた。
 ――なんだこいつ、いきなり気味悪ぃな。

 「どうしたんだ?」
 「え? なんだ、あんた帰ってたんだ」
 「いま帰ったとこだよ」
 「ふーん」

 ツン、とすげない態度の桐乃。
 まぁ、そこはいつもどおりなんだが、

 「ふへっ……へへへ」

 スマホのスケジュールアプリに文字を打ち込みながら、よだれをたらさんばかりにデレデレしていやがる。
 
 「……エロゲーの発売日でも決まったのか?」
 「はぁ? 違うっつーの。ふん、なに? 気になんの?」

 気になるというか、頭の病気じゃないことを確認したいというか。
 正直に言うと喧嘩になるので、俺はこう答えた。

 「まぁな、教えてくれよ」
 「え〜、どーしよっかなぁ〜。そんなに知りたいんだぁ〜」

 ……このウザい妹との話を打ち切って、自分の部屋に帰りたくなってきたぜ。

 「教えてくれる気がないなら、諦めるわ」
 「ちょ、んなこと言ってないでしょ! なんでそこで諦めちゃうわけ? もっと粘ればいいじゃん」

 部屋に戻るそぶりを見せたところ、慌てて止めてきた。
 こいつ……そんなに喋りたいなら、もったいぶらずに言えよな。

 「……ちっ、まぁいいや。あんたの態度は気に入らないケド、特別に教えてあげる」
 「へいへい、そりゃどーも」

 俺は桐乃の隣、三人掛けのソファに、一人分の間を開けて座った。

 「で? エロゲーの発売日が決まったんじゃないとすると、そんなに楽しい仕事が入ったのか?」
 「まーね! 今回のは、マジですごいよ!」
 「ほう、おまえがそこまで言うってんなら、相当なんだろうな」
 「ふへっへ……まーね! まーね!」

 桐乃は距離を一気に詰めて、超嬉しそうにスマホの画面を見せつけてきた。

 「じゃーん! 『俺の妹×超電磁砲コラボ企画「とある電撃娘(コラボ)の人生相談(ガールズトーク)」』! あたしと美琴さんが、ニコ動でガールズトークをすんの! どう!? ヤバイっしょ! チョー凄くない!?」


 「………………お、おう」
 「は? なにそれ。リアクション薄くない?」
 
 いや、だってよ。

 「ニコ動って何? 美琴さんて誰? アイドルか何かか?」
 「全然違う! まあある意味アイドルだけど、そうじゃなくて――! ったく、『とある科学の超電磁砲(レールガン)』のコトは、前にも教えてあげたでしょ!」
 「そうだっけ? そういやゲー研の連中がハマってたアニメが……そんな名前だったような」
 「ハァ〜、しょーがない。あたしが、バカなあんたにも一目瞭然でわかるよーに教えてあげる」

 ……恩着せがましい妹である。
 桐乃はスマホを操作し、俺にこんな動画を見せてきた。





 「このサイトがニコニコ動画――略してニコ動で、この動画に映ってるのがアニメ『とある科学の超電磁砲』と、その主人公である御坂美琴さん! どう? カッコいいっしょ!」
 「おう、イケメンで強そうな女の子だな」
 「でしょでしょ?」

 みたところ、桐乃と同じくらいの歳かな。
 おそらく地毛だろう茶髪にスカート、その下には短パンを穿いている。
 そして足下を飾るのは、懐かしのルーズソックスときたもんだ。なんとも独特のファッションだった。
 
 「こっちの黒髪ロングの女の子は?」
 「佐天涙子さん」
 「この娘かわいいな。――あ痛!」

 頬をひっぱりやがったコイツ!

 「ロリコン! 年下には興味ないんじゃなかったの!」
 「別にいやらしい意味で言ったんじゃねーよ! 邪推しすぎだ!」
 「ふんっ、どーだか」
 「ちなみに、こっちの娘は、なんで頭に花つけてんの?」
 「えっ? さ、さぁ……」

 桐乃にもわからんらしい。……謎だ。

 「ま、まぁとにかく……話はわかった。ようするに、『俺の妹がこんなに可愛いわけがない』と『とある科学の超電磁砲』のコラボイベントがニコ動ってとこであって、それにおまえと美琴さんが一緒に参加するってことか」
 「そーいうコト。『ニコニコ生放送』ってのに出るの」
 「へえ……すごいじゃん」
 「だから最初からそー言ってるでしょ」
 
 そうだったな。

 「同じ電撃文庫ヒロインの先輩だから、一度会ってみたいと思ってたんだよね」

 あ、あの桐乃がここまでリスペクトするなんて。
  いったいどこが――

 「可愛い妹が九千九百七十二人(※1)もいるとか美琴さんマジぱねぇ――! フヒヒ、仲良くなったら妹達を紹介してもらえるカモ……!」
 「そこか! おまえが美琴さんを尊敬しているポイントはそこなのか!」
 「本人も可愛いんだケド、妹ちゃんたちがさらに輪をかけて可愛いんだって! えろくて帽子がキュートな一〇七七七号ちゃんは超健気で萌えるし、ガチで悪い子っぽいのに存在のすべてがあたしのSっ気を誘いまくってくる番外個体(ミサカワースト)ちゃんは、是非ともこっそり覗き見したいし、でもやっぱあたしは打ち止め(ラストオーダー)ちゃんていう一番ちっちゃい娘が……!」
 「はいはいわかったわかった! おまえの熱意は伝わったから!」
 
 くっついてくるんじゃない! 
 ったくこいつは……俺のことを嫌ってるような態度を取るくせに、夢中になるとこうだもんなあ。
 俺は妹を手で押しのけつつ、

 「楽しそうな仕事でよかったな」
 「うんっ! チョー楽しみ!!」

 珍しく素直な返事に、俺はドキリとしてしまう。
 ま、妹のこんな顔を見ることができただけでも……御坂美琴って娘には感謝だな。








 「じゃ、がんばってこいよ」
 「は? なに言ってんの? あんたも行くに決まってんでしょ?」
 「なっ」

 なんだとぉ――!


※1『新約 とある魔術の禁書目録』7巻時点。今後もうちょっと増えるとのこと。
  



-----------------------------------------------------------------------------------------
第2話「俺の妹が『空間移動能力者』と下着トークをするわけがない」
に続く。
次回更新予定日は6月14日00:00です。

※第1話「俺の妹が超電磁砲とコラボなんてするわけがない」は6月27日23:59 で公開終了となります。


【お知らせ】
現在TVアニメが絶賛放送中!
高坂兄妹が活躍する、電撃文庫『俺の妹がこんなに可愛いわけがない』全12巻、発売中です!
上条当麻と御坂美琴が暴れ回る、電撃文庫『新約 とある魔術の禁書目録』1~7巻、電撃コミックス『とある科学の超電磁砲』1~8巻、発売中です!

(C)TSUKASA FUSHIMI/ASCII MEDIA WORKS
  • 前の記事
    これより過去の記事はありません。
他14件のコメントを表示
×
おもしれー
40分前
×
なにこれ面白い
39分前
×
どう展開するか楽しみ
39分前
×
黒子ェ…
33分前
userPhoto
Yip
×
ああ^~KRRNかわいいんじゃあ~
30分前
×
ちゃんと偽典とつながってるのね
20分前
×
アニメにはまだ出てない名前がw

こういう企画も亜も白いねー
11分前
×
確かに、黒子ときりりんを引きあわせたらwww 何かとカオスになりそうですねぇ
×
これは楽しそう
×
苦労人かつお人好しの京介と上条さんのトークが読みたいなぁ o(≧▽≦)o
コメントを書く
コメントをするには、
ログインして下さい。
いまブロマガで人気の記事