2012年06月12日
日本弁護士連合会 人権救済委員会
日本弁護士連合会(日弁連)という弁護士の全国的組織がある。
先日、事務総局長の海渡(かいど)氏と名刺交換をし、医療大麻を考える会のパンフを渡し、人権救済について少し話をした。海渡氏は社民党の福島みずほ氏(弁護士)のカレシである。
前のブログにも書いたように、大麻については最高裁は大麻取締法が合憲であると判断し、逮捕された者がどんなに主張してもまったく取り合わないばかりか、逆に反省していないとして刑が重くなるだけである。
逮捕されてからの主張がすべて拒絶されるのだから、こちらから国を訴えるしかない。しかし、難病の患者は肉体的、経済的に困窮しており、気持ちはあっても実際に原告となるのは難しい。特に大麻を実際に使って治療している人の場合、逮捕される恐れもある。「逮捕される恐れがある」というのが、ほかの多くの患者救済運動と大きく違う点だ。
しかし、クソの最高裁がどうあれ、法律的には大麻取締法第4条は違憲である。子供でもわかることがどうして東大を出た最高裁裁判官だけはわからないのだろうか、ハハハ、アハハハ。
しかし、僕の医療大麻裁判をみてもわかるように、地裁レベルの常識のある裁判官は、医療大麻禁止はおかしいと考えているのは間違いない。もし最高裁や政府厚労省の顔色をうかがわずに審理されれば、「医療大麻禁止は違憲である」との結論がだされるのは間違いない。(僕の大阪地裁の裁判では、実質的には勝ってる!!!)
僕はこれまで裁判で「医療大麻禁止は違憲」であるという判決を勝ち取ることを目標にしてきた。それをもって、国や医療関係者にアピールしようと考えていたわけだ。しかし、去年のH氏裁判でもそうだが、日本の裁判はあまりにもひどい。H氏の場合は、弁護側の証拠がすべて検察側に拒否され、実質的審理はまったく不可能だった。
そこで日弁連の人権救済に訴えることにした。
「申し立て」てから「本調査」まで段階があるが、医療大麻の場合、僕の裁判の判決もあるし、弁護士には理解しやすいと思う。
人権救済活動
http://www.nichibenren.or.jp/activity/human/human_rights/moushitate.html
人権擁護委員会が扱う分野には、「医療に関わる人権問題」がある。
http://www.nichibenren.or.jp/activity/human/human_rights/bunya.html
日弁連が最終的に「違憲である」との判断をしても、国の裁判ではないので強制力はない。しかし、法律家の団体が違憲であるとの見解を明らかにすれば、政治家や医療関係者に働きかけやすくなる。特に最高裁で合憲としていることに対して、それはおかしいと言える根性のある(国民のことを思ってくれる)政治家は日本には3人いるかどうかである。医療関係者は厚労省が恐くて何も言えない。大学を出たばかりのアホが担当していても、厚労省という省庁は、恐るべき国家権力をもっているのだ。僕はその一端を垣間見ただけであるが、よくわかる。厚労省はくずだ、クソだ、カスだ!しかし政治家も「日弁連は違憲だと言ってるよ」というのがあれば、医療大麻について発言しやすくなるだろう。
下記は僕の原稿である。最後の「裁判の誤り」というところは今から書きます。
僕だけではなく、患者さんや患者団体など、できるだけ多くの人が申立人に名前を連ねることを希望します。(拡散はまだ)
===================
日弁連人権擁護委員会 殿
下記の通り、人権救済を申し立てます。
申立人の氏名 : NPO法人「医療大麻を考える会」 住所(または居所)及び連絡方法
侵害者または相手方の氏名(団体や機関の場合は名称): 国
申立事件の概要 : 大麻の医療使用を例外なく禁止した大麻取締法第4条は、国民の幸福追求権、生存権を保障した憲法に違反する。詳細は別紙。
申立事件の処理等についての要望 : 国に対して法改正の勧告をしていただきたい。
「大麻取締法第4条は憲法に違反し、無効である」
大麻取締法第4条は、「すべての基本的人権の享有」を保障した憲法11条、「幸福追求権・生存権」を保障した憲法13条に違反する。「基本的人権の享有」ならびに「幸福追求権・生存権には当然ながら、治療を受ける権利、自己治療をする権利が含まれ、さらに「治療の選択の自由」も、「公共の福祉に反しない限り」保障される。
しかし、大麻取締法は第4条において
第四条 何人も次に掲げる行為をしてはならない。
二 大麻から製造された医薬品を施用し、又は施用のため交付すること。
三 大麻から製造された医薬品の施用を受けること。
として、大麻の医療目的使用を例外なく禁止し、第24条の3で、違反者を懲役5年の実刑に処すと規定している。
しかし大麻にはこれまでの医薬品にない優れた医療効果があることが、諸外国における最近の臨床的研究で明らかになっている。国連(WHO)やアメリカ政府医薬局の報告(IOMレポート)でも、さらなる臨床研究を推奨している。
しかし、わが国においては、大麻取締法が「大麻から製造された医薬品の施用と施用されることを禁止」しているため、患者への施用や臨床試験がまったくできない状態である。これは医学上の研究や、憲法で保障された国民の治療の権利を奪うことであり、まったく合理性がない。
「大麻にはほかの医薬品にはない医療効果がある」
大麻の有効成分であるカンナビノール(THC)には、これまでにない治療効果があることが明らかになっている。
特に人体にTHCの受容体(レセプター)が存在する事実が明らかにされ、医薬品としてのさまざまな可能性が薬学的に証明された1990年代から、諸外国で臨床研究を含む研究が急速にすすめられた。
(例 外国政府が公認の医療効果)
わが国においても、文部科学省は大麻の有効成分であるカンナビノールの薬学的研究に補助金をだして、研究を助成している。10年前にはほんの一握りの研究者しかいなかったが、現在では200名以上が研究に従事しており(※資料)、研究分野も拡がり、世界的レベルの研究もなされている。(※狩野教授論文)
しかし、厚生労働省所管の大麻取締法が「大麻から製造された医薬品」の施用と施用を受けることを例外なく禁止しているため、臨床試験ができず、そのため薬学的研究がどんなにすすんでも医薬品としての使用には道が閉ざされているのが現状である。
しかし、当然ながら、臨床試験の必要性を訴える医療関係者は増えているのである。(山本経之ファルマシア、ほか)。
「大麻の医療使用禁止 : 厚労省の見解の誤り」
厚労省は大麻の医療使用を禁止している理由について次のように説明している。
1)大麻は投与量がはっきりしないなど、医薬品としての利用が困難であるので禁止した(昭和XX年)
2)大麻の効果については外国で研究段階であり、有害性があるとの報告もある。
3)国際麻薬統制委員会が医療使用を容認していない。
しかしこれらの主張には根拠がなく、合理性もない。以下に反論する。
反論
1)大麻は漢方薬として利用されてきたいきさつがあり、処方もある。大麻取締法が制定され、医薬品としての使用が禁止された昭和23年当時は、漢方薬の効果について社会的認知度が低く、大麻についても医薬品としての使用が想定されていなかったため、占領軍の指示のもと(※)、安易に医療使用が禁止されたにすぎない。制定当時、大麻の有害性についてはまったく知見がなかった。また長野県伊那裁判(※)では、厚労省担当者が「害があるという報告はない」との証言をしている。
2)大麻の医療使用は諸外国では実用段階にあり、医療効果をあげている(※海外の例)。
すべての医薬品には副作用があるので、大麻に有害性があるという理由で医療使用を禁止するのはおかしい。大麻より危険性の強い医薬品が医療行為においては使用が許されているのに、大麻だけが禁止されているのはおかしい。副作用があるから禁止するというのであれば、すべての医薬品は禁止されなければならない。
そもそも、有害性に関する厚労省の見解にはまったく根拠がない。(※行政文書開示)(※ダメ専情報)(※国立精神センター;「臨床試験ができないので有害性についても明確には言えない」)
有害性については日本において独自に検証したものではなく、海外の情報しかも規制する側の見解を引用しているにすぎず、実証性にとぼしい。
3)日本は国際麻薬条約(?)を批准し、遵守する立場にあるが、これまでに締結されたいずれの国際条約においても、大麻の医療使用を禁止していない。厚労省によれば、これらの条約を監視する国際麻薬統制委員会は「諸外国で大麻の医療使用がすすめられていることに懸念(CONCERN:懸念、関心)をもっている(※)」としているが、そもそも国際条約では大麻の医療使用が禁止されていないのであるから、わが国が禁止しなければならない理由にはならない。
むしろ国際麻薬統制委員会は「各国が大麻の医療研究の成果をわかちあうことを歓迎する(?)」という立場を明確にしている。
大麻に厳しい規制をしているアメリカでは、カーター政権当時から大麻の臨床研究が行われ、アメリカ保健省の報告書(IOMレポート)は大麻に癌の疼痛緩和効果、癌の化学療法にともなう吐気の抑制効果、エイズ患者の食欲増進効果(?)があることを認め、さらなる研究をすべきであると結論づけている。
また、国連(WHO)報告書(※)も大麻の医療効果を認め、研究を推進する必要性を訴えている。
国際麻薬条約があり国際麻薬統制委員会が許可しないから日本では大麻の医療使用を禁止しているという厚労省の見解は間違っている。日本でも臨床試験を含めた研究と使用を進めるべきである。
「大麻の医療使用には次のような社会的メリットがある」
1)末期癌や難治性疼痛の緩和に効果が期待される。これにより、病院ばかりではなく家庭においても治療を続けることが可能になり、患者のQOLやターミナルケアの質の向上が期待できる。看護、介護する者にとっても利益がある。
2)大麻がもたらす精神活性作用(多幸感など)が患者に病気と闘う気力をつける。病人はうつ状態になりがちだが、大麻にはそれを軽減する作用があることが知られている。病人本人だけではなく、家族や周囲の人たちの精神的苦痛の緩和にもつながる。(※「それでも家族」)
3)大麻を東洋医学(漢方薬)のように用いることにより、西洋医学で治療が困難とされている病気(ALS、多発性硬化症、クローン病など自己免疫疾患、神経性疼痛など)の治療に効果をあげられる可能性が高い。
大麻にはさまざまな有効成分が含まれており、それぞれが短所を補いあうという性質がある。薬理学的究明もさることながら、代替療法のひとつとして、実際の使用実績を重ねることにより、原因不明の病気の治療に役立てられる可能性が高い。
4)原料となる大麻草は日本で古代から自生あるいは栽培されており、製造コストが極めて安価である。大麻を医薬品として幅広く利用することにより、医療費を抑制することが可能になる。
大麻には依存性がほとんどなく(禁断症状がない)、耐性上昇も小さい(※)。効果がでるまでの時間が短く、適量がわかりやすい。致死量がなく、高齢者も比較的安全に使用できる。
大麻はかつて民間薬(※)として家庭で利用され、大麻のエキスをアルコール抽出した大麻チンキと(※)して薬局で購入することができた。大麻は「家庭内麻薬」(※)として位置づけられ、特に重篤な健康上、社会上の問題もなく利用されていた。
大麻の医療知識を普及し、使用を幅広く認めることにより、医療費は確実に削減できる。
「憲法違反の大麻取締法:裁判所の誤り」、
続く
先日、事務総局長の海渡(かいど)氏と名刺交換をし、医療大麻を考える会のパンフを渡し、人権救済について少し話をした。海渡氏は社民党の福島みずほ氏(弁護士)のカレシである。
前のブログにも書いたように、大麻については最高裁は大麻取締法が合憲であると判断し、逮捕された者がどんなに主張してもまったく取り合わないばかりか、逆に反省していないとして刑が重くなるだけである。
逮捕されてからの主張がすべて拒絶されるのだから、こちらから国を訴えるしかない。しかし、難病の患者は肉体的、経済的に困窮しており、気持ちはあっても実際に原告となるのは難しい。特に大麻を実際に使って治療している人の場合、逮捕される恐れもある。「逮捕される恐れがある」というのが、ほかの多くの患者救済運動と大きく違う点だ。
しかし、クソの最高裁がどうあれ、法律的には大麻取締法第4条は違憲である。子供でもわかることがどうして東大を出た最高裁裁判官だけはわからないのだろうか、ハハハ、アハハハ。
しかし、僕の医療大麻裁判をみてもわかるように、地裁レベルの常識のある裁判官は、医療大麻禁止はおかしいと考えているのは間違いない。もし最高裁や政府厚労省の顔色をうかがわずに審理されれば、「医療大麻禁止は違憲である」との結論がだされるのは間違いない。(僕の大阪地裁の裁判では、実質的には勝ってる!!!)
僕はこれまで裁判で「医療大麻禁止は違憲」であるという判決を勝ち取ることを目標にしてきた。それをもって、国や医療関係者にアピールしようと考えていたわけだ。しかし、去年のH氏裁判でもそうだが、日本の裁判はあまりにもひどい。H氏の場合は、弁護側の証拠がすべて検察側に拒否され、実質的審理はまったく不可能だった。
そこで日弁連の人権救済に訴えることにした。
「申し立て」てから「本調査」まで段階があるが、医療大麻の場合、僕の裁判の判決もあるし、弁護士には理解しやすいと思う。
人権救済活動
http://www.nichibenren.or.jp/activity/human/human_rights/moushitate.html
人権擁護委員会が扱う分野には、「医療に関わる人権問題」がある。
http://www.nichibenren.or.jp/activity/human/human_rights/bunya.html
日弁連が最終的に「違憲である」との判断をしても、国の裁判ではないので強制力はない。しかし、法律家の団体が違憲であるとの見解を明らかにすれば、政治家や医療関係者に働きかけやすくなる。特に最高裁で合憲としていることに対して、それはおかしいと言える根性のある(国民のことを思ってくれる)政治家は日本には3人いるかどうかである。医療関係者は厚労省が恐くて何も言えない。大学を出たばかりのアホが担当していても、厚労省という省庁は、恐るべき国家権力をもっているのだ。僕はその一端を垣間見ただけであるが、よくわかる。厚労省はくずだ、クソだ、カスだ!しかし政治家も「日弁連は違憲だと言ってるよ」というのがあれば、医療大麻について発言しやすくなるだろう。
下記は僕の原稿である。最後の「裁判の誤り」というところは今から書きます。
僕だけではなく、患者さんや患者団体など、できるだけ多くの人が申立人に名前を連ねることを希望します。(拡散はまだ)
===================
日弁連人権擁護委員会 殿
下記の通り、人権救済を申し立てます。
申立人の氏名 : NPO法人「医療大麻を考える会」 住所(または居所)及び連絡方法
侵害者または相手方の氏名(団体や機関の場合は名称): 国
申立事件の概要 : 大麻の医療使用を例外なく禁止した大麻取締法第4条は、国民の幸福追求権、生存権を保障した憲法に違反する。詳細は別紙。
申立事件の処理等についての要望 : 国に対して法改正の勧告をしていただきたい。
「大麻取締法第4条は憲法に違反し、無効である」
大麻取締法第4条は、「すべての基本的人権の享有」を保障した憲法11条、「幸福追求権・生存権」を保障した憲法13条に違反する。「基本的人権の享有」ならびに「幸福追求権・生存権には当然ながら、治療を受ける権利、自己治療をする権利が含まれ、さらに「治療の選択の自由」も、「公共の福祉に反しない限り」保障される。
しかし、大麻取締法は第4条において
第四条 何人も次に掲げる行為をしてはならない。
二 大麻から製造された医薬品を施用し、又は施用のため交付すること。
三 大麻から製造された医薬品の施用を受けること。
として、大麻の医療目的使用を例外なく禁止し、第24条の3で、違反者を懲役5年の実刑に処すと規定している。
しかし大麻にはこれまでの医薬品にない優れた医療効果があることが、諸外国における最近の臨床的研究で明らかになっている。国連(WHO)やアメリカ政府医薬局の報告(IOMレポート)でも、さらなる臨床研究を推奨している。
しかし、わが国においては、大麻取締法が「大麻から製造された医薬品の施用と施用されることを禁止」しているため、患者への施用や臨床試験がまったくできない状態である。これは医学上の研究や、憲法で保障された国民の治療の権利を奪うことであり、まったく合理性がない。
「大麻にはほかの医薬品にはない医療効果がある」
大麻の有効成分であるカンナビノール(THC)には、これまでにない治療効果があることが明らかになっている。
特に人体にTHCの受容体(レセプター)が存在する事実が明らかにされ、医薬品としてのさまざまな可能性が薬学的に証明された1990年代から、諸外国で臨床研究を含む研究が急速にすすめられた。
(例 外国政府が公認の医療効果)
わが国においても、文部科学省は大麻の有効成分であるカンナビノールの薬学的研究に補助金をだして、研究を助成している。10年前にはほんの一握りの研究者しかいなかったが、現在では200名以上が研究に従事しており(※資料)、研究分野も拡がり、世界的レベルの研究もなされている。(※狩野教授論文)
しかし、厚生労働省所管の大麻取締法が「大麻から製造された医薬品」の施用と施用を受けることを例外なく禁止しているため、臨床試験ができず、そのため薬学的研究がどんなにすすんでも医薬品としての使用には道が閉ざされているのが現状である。
しかし、当然ながら、臨床試験の必要性を訴える医療関係者は増えているのである。(山本経之ファルマシア、ほか)。
「大麻の医療使用禁止 : 厚労省の見解の誤り」
厚労省は大麻の医療使用を禁止している理由について次のように説明している。
1)大麻は投与量がはっきりしないなど、医薬品としての利用が困難であるので禁止した(昭和XX年)
2)大麻の効果については外国で研究段階であり、有害性があるとの報告もある。
3)国際麻薬統制委員会が医療使用を容認していない。
しかしこれらの主張には根拠がなく、合理性もない。以下に反論する。
反論
1)大麻は漢方薬として利用されてきたいきさつがあり、処方もある。大麻取締法が制定され、医薬品としての使用が禁止された昭和23年当時は、漢方薬の効果について社会的認知度が低く、大麻についても医薬品としての使用が想定されていなかったため、占領軍の指示のもと(※)、安易に医療使用が禁止されたにすぎない。制定当時、大麻の有害性についてはまったく知見がなかった。また長野県伊那裁判(※)では、厚労省担当者が「害があるという報告はない」との証言をしている。
2)大麻の医療使用は諸外国では実用段階にあり、医療効果をあげている(※海外の例)。
すべての医薬品には副作用があるので、大麻に有害性があるという理由で医療使用を禁止するのはおかしい。大麻より危険性の強い医薬品が医療行為においては使用が許されているのに、大麻だけが禁止されているのはおかしい。副作用があるから禁止するというのであれば、すべての医薬品は禁止されなければならない。
そもそも、有害性に関する厚労省の見解にはまったく根拠がない。(※行政文書開示)(※ダメ専情報)(※国立精神センター;「臨床試験ができないので有害性についても明確には言えない」)
有害性については日本において独自に検証したものではなく、海外の情報しかも規制する側の見解を引用しているにすぎず、実証性にとぼしい。
3)日本は国際麻薬条約(?)を批准し、遵守する立場にあるが、これまでに締結されたいずれの国際条約においても、大麻の医療使用を禁止していない。厚労省によれば、これらの条約を監視する国際麻薬統制委員会は「諸外国で大麻の医療使用がすすめられていることに懸念(CONCERN:懸念、関心)をもっている(※)」としているが、そもそも国際条約では大麻の医療使用が禁止されていないのであるから、わが国が禁止しなければならない理由にはならない。
むしろ国際麻薬統制委員会は「各国が大麻の医療研究の成果をわかちあうことを歓迎する(?)」という立場を明確にしている。
大麻に厳しい規制をしているアメリカでは、カーター政権当時から大麻の臨床研究が行われ、アメリカ保健省の報告書(IOMレポート)は大麻に癌の疼痛緩和効果、癌の化学療法にともなう吐気の抑制効果、エイズ患者の食欲増進効果(?)があることを認め、さらなる研究をすべきであると結論づけている。
また、国連(WHO)報告書(※)も大麻の医療効果を認め、研究を推進する必要性を訴えている。
国際麻薬条約があり国際麻薬統制委員会が許可しないから日本では大麻の医療使用を禁止しているという厚労省の見解は間違っている。日本でも臨床試験を含めた研究と使用を進めるべきである。
「大麻の医療使用には次のような社会的メリットがある」
1)末期癌や難治性疼痛の緩和に効果が期待される。これにより、病院ばかりではなく家庭においても治療を続けることが可能になり、患者のQOLやターミナルケアの質の向上が期待できる。看護、介護する者にとっても利益がある。
2)大麻がもたらす精神活性作用(多幸感など)が患者に病気と闘う気力をつける。病人はうつ状態になりがちだが、大麻にはそれを軽減する作用があることが知られている。病人本人だけではなく、家族や周囲の人たちの精神的苦痛の緩和にもつながる。(※「それでも家族」)
3)大麻を東洋医学(漢方薬)のように用いることにより、西洋医学で治療が困難とされている病気(ALS、多発性硬化症、クローン病など自己免疫疾患、神経性疼痛など)の治療に効果をあげられる可能性が高い。
大麻にはさまざまな有効成分が含まれており、それぞれが短所を補いあうという性質がある。薬理学的究明もさることながら、代替療法のひとつとして、実際の使用実績を重ねることにより、原因不明の病気の治療に役立てられる可能性が高い。
4)原料となる大麻草は日本で古代から自生あるいは栽培されており、製造コストが極めて安価である。大麻を医薬品として幅広く利用することにより、医療費を抑制することが可能になる。
大麻には依存性がほとんどなく(禁断症状がない)、耐性上昇も小さい(※)。効果がでるまでの時間が短く、適量がわかりやすい。致死量がなく、高齢者も比較的安全に使用できる。
大麻はかつて民間薬(※)として家庭で利用され、大麻のエキスをアルコール抽出した大麻チンキと(※)して薬局で購入することができた。大麻は「家庭内麻薬」(※)として位置づけられ、特に重篤な健康上、社会上の問題もなく利用されていた。
大麻の医療知識を普及し、使用を幅広く認めることにより、医療費は確実に削減できる。
「憲法違反の大麻取締法:裁判所の誤り」、
続く
smar2006 at 18:51│Comments(28)│医療大麻裁判
この記事へのコメント
1. Posted by 麻枝 2012年06月12日 18:53
これ、ちゃんと読めるかな?
こういう上級なのを書くと、コメントがないんだよね。。
こういう上級なのを書くと、コメントがないんだよね。。
2. Posted by 麻枝 2012年06月12日 18:58
※印は別途資料としてつけます。全部で50枚ぐらいになります。調査がすすめばほかにも証拠資料を提出することになります。
直接、日弁連にもっていってもいいかなと思います。
直接、日弁連にもっていってもいいかなと思います。
3. Posted by High児 2012年06月13日 08:27
増税、原発再稼動…日本が日本に同時多発テロしてるみたい(´Д`)
医療大麻も認めてくれたら、嫌いになりかけてる日本を見直せそうです。
医療大麻も認めてくれたら、嫌いになりかけてる日本を見直せそうです。
4. Posted by 麻枝 2012年06月13日 09:02
>High児さん
>増税、原発再稼動…日本が日本に同時多発テロしてるみたい
ははは、ほんとですね。北朝鮮なんて可愛いもんです、この国内同時自爆テロに比べると。
>増税、原発再稼動…日本が日本に同時多発テロしてるみたい
ははは、ほんとですね。北朝鮮なんて可愛いもんです、この国内同時自爆テロに比べると。
5. Posted by トケイソウ 2012年06月13日 21:21
厚労省、財務省、経産省その他の省庁のシロアリ退治ができなければ司法も検察も正常な働きができないと思います。
シロアリ退治後に消費税増税は前向きになり、医療大麻合法化も。。。。。。
シロアリ退治後に消費税増税は前向きになり、医療大麻合法化も。。。。。。
6. Posted by ポン太 2012年06月14日 15:49
日弁連に持って行っていいと思います!
私達が出来る事は、起爆剤的に署名とか考えたのですが、どうでしょう。
麻枝さんは来週の勝手連の集いに来られますか?お会いできたらと思います。
私達が出来る事は、起爆剤的に署名とか考えたのですが、どうでしょう。
麻枝さんは来週の勝手連の集いに来られますか?お会いできたらと思います。
7. Posted by 宇宙 2012年06月14日 21:45
革命はテレビには映らない
SHING02 & HUNGER
http://www.youtube.com/watch?v=DOpTtgNX5qM
街に出るのがいいと思います。
8. Posted by 司法ダメダメ 2012年06月14日 23:37
かかわったものすべて首を切るはめになるか買収されるだれ。
アメリカがよしとしない。州がOKであってもなんらかの圧力がかかる。
仮に仮に議論され可決されるようなことになったとしても、闇の奥にあるそのまた闇を敵にまわすことになる。
まぁそれだけ大麻には色んな可能性があるということだが。
勝手連の集いも勝手な喚きに終わる。
アメリカがよしとしない。州がOKであってもなんらかの圧力がかかる。
仮に仮に議論され可決されるようなことになったとしても、闇の奥にあるそのまた闇を敵にまわすことになる。
まぁそれだけ大麻には色んな可能性があるということだが。
勝手連の集いも勝手な喚きに終わる。
9. Posted by MS 2012年06月14日 23:42
こういう御時世だからこそ、またこういう国だからこそ余計ネガティブになってしまう。
早く日本で合法的に医療大麻を試してみたい。
早く日本で合法的に医療大麻を試してみたい。
10. Posted by 一大麻人 2012年06月15日 00:18
アメリカは没落間近です。
11. Posted by 可能性 2012年06月15日 21:35
これからの時代、緩和とは逆に今までよりずっと規制が厳しくなりそう。
12. Posted by 宇宙 2012年06月16日 05:30
大麻 NG
きのこ NG
ユッケ NG
生レバー NG
原発 OK
日本人 ?
13. Posted by 空 2012年06月16日 12:26
大麻…………NG
合法ハーブ…OK
合法ハーブ…OK
14. Posted by 華麗臭 2012年06月16日 14:45
脱法ハーブ吸う人ってある意味度胸あるよね。
未知なものをよくもまぁって感じ。
体は大事にしないとね。
大麻とは似ても似つかないものなんだし。
脱法ハーブでの事故が相次ぐ中大麻での事故は不思議とでないんだね。
未知なものをよくもまぁって感じ。
体は大事にしないとね。
大麻とは似ても似つかないものなんだし。
脱法ハーブでの事故が相次ぐ中大麻での事故は不思議とでないんだね。
15. Posted by ??? 2012年06月16日 22:43
ケミカル…OK
ナチュラル…NG
ナチュラル…NG
16. Posted by 必 2012年06月17日 20:18
好きだけど好きといえない現実。
17. Posted by ツンデレ宇宙 2012年06月17日 21:29
ベ、別に大麻の事が、好きなわけじゃないんだ
からね! 勘違いしないでよね!
18. Posted by 一大麻人 2012年06月17日 22:34
前田さんはどうして大学で朝鮮語を専攻したんですか?
関係ない話題ですいません。
関係ない話題ですいません。
19. Posted by イムジン 2012年06月18日 01:21
大麻人
北鮮を楽園にするため。 麻枝さんなら可能かも。
北鮮を楽園にするため。 麻枝さんなら可能かも。
20. Posted by はっぱ 2012年06月18日 13:51
イムジンさん
一般教養ある人なら、他人に対しての敬称はつけるものですよ。
一般教養ある人なら、他人に対しての敬称はつけるものですよ。
21. Posted by 楽天家 2012年06月18日 19:14
南海キャンディーズの山ちゃんに前田さん…
どれだけ正論かまそうが偏見の溝は埋まらない↓
国民一人一人が大麻に対して正しい知識をもたないことには世論も動かせない。
どれだけ正論かまそうが偏見の溝は埋まらない↓
国民一人一人が大麻に対して正しい知識をもたないことには世論も動かせない。
22. Posted by High児 2012年06月19日 18:10
何もかまさいでいれば、何も埋まらないよ-
23. Posted by クララ 2012年06月19日 22:33
ダッポウハーブ↓
24. Posted by ム 2012年06月19日 23:46
麻枝様:
一つ話の拠り所としてですが、
日本が大麻を規制している一つの根拠、というか、裁判すると必ず出てくる麻枝さんも良くご存知の1961年の麻薬に関する単一条約ですが、
この条約は、大麻を他の薬物と区別して扱っていないこと。そして、この条約が奨励している薬物規制は、薬品として利用する場合には適用しないと明言されている事。
この2つの事から、大麻取締法4条はこの条約に矛盾している、と言えると思います。今までこの条約は常に規制側の拠り所だったわけですが、このポイントを突き詰めれば、4条撤廃のための武器になり得ると考えます。どうか、ご検討ください。
ご参考までに、条約のpdfのリンクです。
http://www3.mofa.go.jp/mofaj/gaiko/treaty/pdf/B-S39(2)-0601_1.pdf
http://www3.mofa.go.jp/mofaj/gaiko/treaty/pdf/B-S39(2)-0601_2.pdf
一つ話の拠り所としてですが、
日本が大麻を規制している一つの根拠、というか、裁判すると必ず出てくる麻枝さんも良くご存知の1961年の麻薬に関する単一条約ですが、
この条約は、大麻を他の薬物と区別して扱っていないこと。そして、この条約が奨励している薬物規制は、薬品として利用する場合には適用しないと明言されている事。
この2つの事から、大麻取締法4条はこの条約に矛盾している、と言えると思います。今までこの条約は常に規制側の拠り所だったわけですが、このポイントを突き詰めれば、4条撤廃のための武器になり得ると考えます。どうか、ご検討ください。
ご参考までに、条約のpdfのリンクです。
http://www3.mofa.go.jp/mofaj/gaiko/treaty/pdf/B-S39(2)-0601_1.pdf
http://www3.mofa.go.jp/mofaj/gaiko/treaty/pdf/B-S39(2)-0601_2.pdf
25. Posted by 麻枝 2012年06月20日 15:52
>ムさん
本文の
大麻の医療使用禁止 : 厚労省の見解の誤り」の反論3で書いてます。
厚労省は「大麻ではなくてもほかの医薬品として承認された医薬品があるのであえて大麻ではなくてもいい」「合成されたTHCは麻薬扱いなので、麻薬免許をもつ医師が使えるのだからそれでいい」
とか
「安全性が確認されてない」
という言い方についてはどう反論しますか?
本文の
大麻の医療使用禁止 : 厚労省の見解の誤り」の反論3で書いてます。
厚労省は「大麻ではなくてもほかの医薬品として承認された医薬品があるのであえて大麻ではなくてもいい」「合成されたTHCは麻薬扱いなので、麻薬免許をもつ医師が使えるのだからそれでいい」
とか
「安全性が確認されてない」
という言い方についてはどう反論しますか?
26. Posted by 麻枝 2012年06月20日 16:03
北朝鮮を敵視する人たちのほとんどが親米なのが残念です。その人たちはイラクにもイランにもアラブにも反対のことが多いのですが、アメリカの言ってることをそのまま言ってるに過ぎないように思います。単純な比較はできませんが、北朝鮮とアメリカとどちらが日本の利益に反する(反日)のでしょうね。
権力の世襲は自民党の政治家のほとんどがそうです。民主主義なんて日本にもありません。
北朝鮮直営のパチンコ屋なんてあるのかどうか知りませんが、ユダヤ資本直営のコカコーラは街にあふれてます。
原発事故を通して、我々はマスコミのデタラメさに気づかされました。北朝鮮に関しても同じような構造がないか考えてみる必要がないでしょうか?
権力の世襲は自民党の政治家のほとんどがそうです。民主主義なんて日本にもありません。
北朝鮮直営のパチンコ屋なんてあるのかどうか知りませんが、ユダヤ資本直営のコカコーラは街にあふれてます。
原発事故を通して、我々はマスコミのデタラメさに気づかされました。北朝鮮に関しても同じような構造がないか考えてみる必要がないでしょうか?
27. Posted by 麻枝 2012年06月22日 00:17
>長野県民さん
僕は「病気ってそんなもんです」とは書いてますが、「病人なんてしょせん」というような意味ではありません。病人は病気から治るためには自分のことを中心に考えるしかありません。病気は病人にそんな考え方をさせるものだ、それが病気というものだと意味です。そこが病気の辛いところでしょう。僕が書いた家族だって、本心では僕に申し訳ないと思ってるでしょう。しかし自分の娘を助けるためには鬼にでも邪にでもなるのです。それで地獄に落ちてもかまわないと思ってるのです。当局に捕まることなんて屁のようなものです。
僕には病気の人を責める気はまったくありません。そんな気持ちで医療大麻合法化運動などできません。
長野の人たちが何を言おうと勝手です。僕には関係ありません。お食事会の酒のさかなにしてもらってもいいし、忘れてもらってもかまいません。どっちでもいいことです。
僕は「病気ってそんなもんです」とは書いてますが、「病人なんてしょせん」というような意味ではありません。病人は病気から治るためには自分のことを中心に考えるしかありません。病気は病人にそんな考え方をさせるものだ、それが病気というものだと意味です。そこが病気の辛いところでしょう。僕が書いた家族だって、本心では僕に申し訳ないと思ってるでしょう。しかし自分の娘を助けるためには鬼にでも邪にでもなるのです。それで地獄に落ちてもかまわないと思ってるのです。当局に捕まることなんて屁のようなものです。
僕には病気の人を責める気はまったくありません。そんな気持ちで医療大麻合法化運動などできません。
長野の人たちが何を言おうと勝手です。僕には関係ありません。お食事会の酒のさかなにしてもらってもいいし、忘れてもらってもかまいません。どっちでもいいことです。
28. Posted by 悪法 2012年11月02日 18:28
因みに日本国憲法より上位法の「国際規約」ではこのように決められています。
日本国憲法以上に国際規約違反です。
日本は人権保護をしない国として世界から除け者にされます。
日本に来る観光客が極端に少ないのは、大麻を吸えば逮捕されるせいです。
すなわち医療後進国だから。
「経済的、社会的及び文化的権利に関する国際規約 」
人権保障の内容
第12条
身体及び精神の健康を享受する権利。
第15条
文化的な生活に参加する権利。科学の進歩及びその利用による利益を享受する権利。自己の科学的、文学的又は芸術的作品により生ずる精神的及び物質的利益が保護されることを享受する権利。
「 市民的及び政治的権利に関する国際規約 」
本規約は、締約国に対し、生命に対する権利、信教の自由、表現の自由、集会の自由、参政権、適正手続及び公正な裁判を受ける権利など、個人の市民的・政治的権利を尊重し、確保する即時的義務を負わせている。
人権保障の内容
第9条
身体の自由及び安全についての権利。逮捕・抑留に対する適正手続。
第16条
法律の前に人として認められる権利。
日本国憲法以上に国際規約違反です。
日本は人権保護をしない国として世界から除け者にされます。
日本に来る観光客が極端に少ないのは、大麻を吸えば逮捕されるせいです。
すなわち医療後進国だから。
「経済的、社会的及び文化的権利に関する国際規約 」
人権保障の内容
第12条
身体及び精神の健康を享受する権利。
第15条
文化的な生活に参加する権利。科学の進歩及びその利用による利益を享受する権利。自己の科学的、文学的又は芸術的作品により生ずる精神的及び物質的利益が保護されることを享受する権利。
「 市民的及び政治的権利に関する国際規約 」
本規約は、締約国に対し、生命に対する権利、信教の自由、表現の自由、集会の自由、参政権、適正手続及び公正な裁判を受ける権利など、個人の市民的・政治的権利を尊重し、確保する即時的義務を負わせている。
人権保障の内容
第9条
身体の自由及び安全についての権利。逮捕・抑留に対する適正手続。
第16条
法律の前に人として認められる権利。