テーマ:医の質安全管理,感染制御,データベース構築
1995年4月1日〜2008年3月1日
1974年 大阪大学医学部卒業
1974年 大阪府立病院
1975年 大阪大学医学部附属病院医員
1976年 米国国立衛生研究所研究員
1978年 米国ディーク大学医学部内科研究員
1978年 大阪大学医学部助手
1985年 大阪大学医学部講師
1988年 名古屋大学医学部附属病院講師
1993年 名古屋大学医学部附属病院助教授
1995年 名古屋大学大学院医学系研究科救急・集中治療医学分野 教授
2008年3月1日 逝去
主業績:国立大学病院データベースの作成,感染症協議会会長など
テーマ:急性期管理医学の実践と学術化,東海圏における救急科設立支援,多施設臨床研究と基礎研究の融合,救急・集中治療医学における教育者の育成,救急医学および集中治療医学における医学部教育の充実
2009年10月7日 名古屋大学大学院医学系研究科 救急・集中治療医学分野 教授 選任
2010年 2月1日 名古屋大学大学院医学系研究科 救急・集中治療医学分野 教授 着任
2010年12月1日 名古屋大学減災研究連携センター 教授 兼任
教育:救急医学,集中治療医学,災害医学
研究:全身性炎症の創薬基盤研究
2010年は,当教室や研究室の美的整備が行われた。
2010年度の推移 第1期 救急部再編期
2010年 2月1日 松田直之教授 医学系研究科救急・集中治療医学分野教授,救急部部長および集中治療部部長として,名古屋大学へ異動。
2010年 4月1日 新入局 第1期生 山本尚範。研究生・研究助手として寺前洋生,京都大学初期診療・救急医学分野より異動。診療体勢は,集中治療部16床の管理と救急部活性化に向けて活動開始。
2011年 1月31日 退職 寺前洋生(北海道教育大学へ異動)。寺前洋生により,研究室の研究基盤が整えられた。
2011年 3月30日 前 武澤 純 教授の基でICU16床を形成し,集中治療の基盤を形成した井上卓也先生は一宮西病院へ救急科医長として異動,小野寺睦雄先生は徳島大学へ異動となった。
救急部は,整形外科(奥井伸幸先生),循環器内科(大橋大器先生),および消化器内科の応援を得て,急性期緊急性対応として救急部診療が再建された。松田直之教授の名大着任前に,山本尚範先生が2009年12月24日,京都大学の松田准教授室を訪れ,新規当教室の第1の入局者となった。2010年2月1日において,救急部は看護師1名,医師1名の体制であり,治療室におけるベッド配置の原則,人工呼吸器の適正使用,心肺蘇生の行い方,救急部における活動ライン整備,頭側スペースの確保指導,ベッド頭側の天敵棒の廃止,カルテ記載法などから救急部指導を開始し,看護体制の強化等の基盤を歎願することから開始された。
集中治療部(ICU:intensive care unit)は,従来どおりの指導スタッフとして高橋英夫准教授,真弓俊彦講師,小野寺睦夫助教,井上助教の4名の当教室のメンバーと,当教室への派遣スタッフである鈴木秀一助教(循環器外科)と都築通孝助教(循環器内科)が中心スタッフとなり,集中治療養育を行った。さらに,麻酔科准教授 貝沼関志先生(元藤田保健衛生大学麻酔科教授)に加えて,麻酔科より金 碧年先生と市川 崇 先生を助教スタッフとして向かえ,集中治療部は麻酔科との共同運営としての運営が開始された。
2011年度の推移 2011年4月1日〜2012年3月31日 第2期 医局形成・ER急性期診療およびEMICU診療基盤形成期
概説:2011年 4月1日 新入局・新規参入12名 足立裕史(浜松医科大学より),村瀬吉郎(国保坂下病院より),角 美和子(名大循環器外科より),奥井伸幸(名大手の外科より),沼口 敦(名大小児科より),田村哲也(名古屋市立大学麻酔科より一時国内留学として),稲葉正人(名古屋医療センターより),祖父江 恵(オレゴンヘルスサイエンスセンターより),武田真輔(東京大学整形外科より),東 倫子(名大卒後臨床研修センターより),久保寺 敏(名古屋中部労災病院より),高谷悠大(京都市立病院より)。2ヶ月間集中 集中治療レクチャーコース松田特論コース 開講。名大医学生向け 救急外来初期診療松田塾 開講。ER看護体制1名から3名への増員。救急科専門医育成のために,広く第1類の専門領域として認可されている救急科設立を,院内に申請した。
2011年 5月1日 Emergency & Medical ICU 2床稼働
2011年 6月1日 Emergency & Medical ICU 6床稼働,杤久保順平(浜松医大より研究生として参入)。
2011年 7月31日 退職 真弓俊彦(講師)(一宮市民病院救命救急センターへ医長として異動)
2011年 10月1日 Emergency & Medical ICU10床稼働,新入局1名 松島 暁(和歌山日赤病院より参入)
2012年 1月4日 研究助手 太田好美 研究参加
2012年 1月12日〜 基礎研究 Journal Club 開始
Journal担当
松田直之:Nature Medicine, Circulation Research,田村哲也:American Journal of Respiratory and Critical Care Medicine,American Journal of Physiology Lung Cellular and Molecular Physiology,杤久保順平: American Journal of Physiology Heart and Circulatory Physiology
2012年 3月12日 研究助手 伊藤理恵 研究参加
2012年 3月25日 救急・集中治療医学分野 教室整備イタリアンポップ医局医局が美化された
救急部は,2011年度より救急科専門医取得を目標とするメンバーが集い,救急車搬入数が月あたり130名より280名レベルへ増加した。これに伴い,救急科病床を設置しなければ安全管理ができない状況であり,さらに後方支援病院として連携病院を外勤先として整え,診療協力体制の中で急性期医療を模索する段階となった。幸いにも,松田教授着任以来,急性期管理医学に対する関心が高まり,名古屋地区においても救急科専門医や集中治療専門を目指す若者が集結しようとしていた。このような中で,救急科が病床を持つと比較的速く,転院対応ができ,急性期管理のフローが形成できることを伝えたが,救急科設立の必然には遠い道のりがあった。全国的には,経過観察入院や集中治療室後方フローとしての,救急科専門医,集中治療専門医による救急科病床の運用が必須としている時代であり,当院でも急性期の専門医による柔軟な救急科病床運用が期待される。
一方,集中治療部は,Emergency & Medical ICUを救急・集中治療医学分野が主治医担当することで,APACHEⅡスコア 平均28レベルの重症度の高い管理を,高い治療成績で行った。松田教授による指針として,集中治療部内には主治医が設置され,主治医グループと教官グループにより主治医が支えられた。集中治療において,炎症管理,栄養管理,利尿管理などの新たな項目や,呼吸・循環においても斬新なモニタリングが詳細に展開され,集中治療の成績が一新した。このような専門性が,救急科としての急性期患者診療を行う上での診療基盤となるであろう。この診療基盤が,既に2011年に完成し,さまざまな診療科の皆さんの協力の中で,予測死亡率平均60%において生存率90%を超える高い治療成績を残した。 一方,当院は外科診療を重視しており,重症度の高い高侵襲手術も多い。このような患者に対して,これまで救急・集中治療医学分野で管理してきたICUをSurgical ICUと変名し,専従管理スタッフとして当教室より外科術後管理に長けた高橋英夫,角 美和子,鈴木秀一の3名と,麻酔・周術期管理研修として山本尚範を派遣し,外科術後管理の充実をはかった。
研究面では,杤久保順平が全身性炎症病態のcirculating endothelial cellのプロファイリングを進行させ,田村哲也が全身性炎症病態の転写因子活性とオートファジー促進の機構に関する免疫組織学的検討を進行させ,松田教授はInternational Vascular Health Research Group(VHRG)およびヨーロッパ集中治療医学会 のメンバーとして,全身性炎症病態の心血管系病態治療の検討やRCTの基盤形成を進めた。
※ 2011年度は,救急外来患者診療総数は12,024名,救急車搬入数は3,130名であり,前年度の10,777名より救急患者数の1,247名の増加,および2次および3次救急車搬入数882名の増加により,院内における救急科専門医育成のための基本基盤体制が整った。
2012年度の推移 2012年4月1日〜2013年3月31日 第3期 急性期診療統合 地域後方支援体制の基盤形成
概説:2012年 4月1日 新入局・新規参入5名 山本美知郎(整形外科・手の外科専門),海野 仁(静岡総合病院 卒後5年目,総合診療),日下琢雅(名古屋市立大学卒後5年目,救急医学),淺田 馨(名大急性期ジェネラリスト養成,卒後4年目),大林正和(京都府立医科大学卒 京都武田病院 卒後3年目)を迎え,急性期管理医学の診療と教育をERおよびEMICUにおいて充実させた。また,春日井市民病院などの近隣のER診療の充実に向けて助力させて頂き,名古屋・愛知地域の救急診療の2013年への重点化に向けた再評価につなげた。1年間を通じた,木曜全体カンファレンスおよびレクチャーコースの開催。さらに,従来型の呼吸,循環に加えて,利尿管理,CRRT,鎮痛・鎮静,炎症管理,繊維化管理,栄養管理,感染管理,リハビリ管理,代謝管理,電解質管理における集中治療バンドルが,教授により提案された。以上をもって,心肺蘇生後のDNRを除く,APACHEⅡスコア平均31,予測死亡率平均70%の死亡率が4%レベルのICU死亡率とできていた。
4月 2日(月)救急・集中治療主治医制度 3グループ制開始(RED & YELLOW & GREEN)
4月 3日(火)9:00-12:00 研修医救急外来オリエンテーション 松田直之教授
4月13日(金)研修医心肺蘇生ICLSコース 8:3--17:00 コースディレクター 松田直之教授
4月21日(土)2012年度 入局歓迎会 19:00-22:30 会場 フレンチ「セレスティ」
4月26日(木)手の外科との懇親会,四肢切断搬入に対するコンセンサスミーティング
5月16日(水)-19日(土)名大DMAT第1チーム結成 神戸研修 松田・足立・山口・宮川・堀
5月19日(土)2012年度 医局入局歓迎会 19:00-予定
5月31日(木)取材 Medical Network「病院新時代」 当分野に対するインタビュー
6月23日(土)第20回日本集中治療医学会北陸地方会(富山)一般講演 12演題 報告
7月31日(火)退職 鈴木秀一(助教)名古屋医療センターへ医長として異動
9月28日(金)退職 奥井伸幸(名大手の外科より救急部派遣)名古屋掖済会病院整形外科副部長として異動。名大病院を退職され,この日に盛大な送別会がPM7:00-PM9:30まで「カワブン名古屋」で開催された。奥井伸幸は,名大病院救急部の充実と再編に,多大なる貢献をされた。
11月 1日(木)久保寺 敏 大垣市民病院救急科へ異動。多発外傷を含めた救命センター研修の開始。
11月15日(水)武田真輔,手の外科へ出向,多発外傷や整形外科領域の外傷トレーニング開始。
11月13日(火)〜15日(木)第40回日本救急医学会総会・学術集会(京都)にて,発表演題数33演題へ躍進(日本2位)。
12月 1日(土)救急・集中治療主治医制度 2グループ制(RED & GREEN)へ再編成
12月22日(土)名古屋大学大学院医学系研究科 救急・集中治療医学分野 忘年会
12月31日(月)田村哲也,大学人事により名古屋市立大学へ帰局。
1月31日(木) 中東遠総合医療センター救命救急センターへの派遣メンバー決定。田村有人,星野あつみ,山本尚範。
2月14日(木) 2012年度第3回 名古屋大学病院・消防 院内合同カンファレンスoff-line Medical Control
2月15日(金)真弓俊彦 産業医科大学救急医学分野教授選任祝賀会,産業医科大学救急医学分野教授として3月1日に異動。
2月28日(木)〜3月1日(土)第40回日本集中治療医学会学術集会。演題総数29題へ躍進(日本1位)。松田教授は6つの講演と3つの座長。名古屋市立大学麻酔科からの国内留学生 田村哲也,敗血症の基礎基盤研究で優秀演題賞受賞。
3月30日(土)第1期生 山本尚範 中東遠総合医療センターへ多発外傷診療研修を含めて異動。
※ 2012年度は,救急外来患者診療総数は11,901名,救急車搬入数は3,189名となり,救急外来患者の減少は,安全管理とマンパワーの不足を原因とした。救急科専門医育成のために,広く第1類の専門領域として認可されている救急科設立を,2012年度も院内に申請した。
2013年度の推移 2013年4月1日〜2014年3月31日 第4期 急性期学術・診療統合 地域および世界協力体制の基盤形成
4月1日(月)第4期新入局 江嶋正志(熊本大学より),橋本慎介(一宮西病院より),波多野俊之(葉山ハートセンターより)。
4月2日(火)9:00-12:00 松田直之教授担当 研修医オリエンテーション・ER診療の手引き
4月8日(月) 名古屋大学医学部 ポリクリⅡ 救急・集中治療2か月コース開講(原美里さん,水谷祐樹さん,村田彩菜さん)
4月12日(金)8:30-17:00 研修医心肺蘇生ICLSコース(名古屋大学)コースディレクター 村瀬吉郎講師。
4月18日(木)2013年度 集中治療前期 松田特論コース開講
4月18日(木)2013年度 入局歓迎会 タヴェルナ グイダ (TAVERNA GUIDA)
4月19日(金)第8回東海外傷カンファレンス ホテルキャッスルプラザ
5月1日(水)〜31日(金)
第1回 敗血症撲滅 クリーンハンドキャンペーン in 名大救急・集中治療医学
to be continued