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◆タイトル:ケルベロス出現・・。
投稿者 : 西谷
中島朱実の魔術師としての力量は、しれたものです。(すっごいいいかたですが)彼はそもそも出現する悪魔をまったくコントロールしきれていなかった。
また、ケルベロスがどうやって出現したのかすら、仮説でしか把握していなかったと思います。おそらく、そういうものだとしか考えていなかったはずです。
設定からすると、ケルベロスを呼び出すのに、中島朱実はすべて合計して1メガたらずのプログラムを準備したにすぎないのではないでしょうか。
CPUの処理能力も低いものです。
もし彼が第二の魔獣を呼び出そうとしても、彼の力だけでは不可能だったはずです。
ケルベロス出現時の状況を推測してみると、おそらく彼はサブルーチンをハンドヘルドで書いていたのではないでしょうか。そのとき、バグがないかを確認するために、デバッグ用のプログラムを動かしてみた。すると、なんと、白い霧が出現した。
興味をひかれた中島は、デバッグ用のプログラムを改良していった。そしたらケルベロスが出現してしまった。彼は当然、それがケルベロス出現のプログラムなのだと考えた。そんな様子が見えるようです。
もちろんそれは誤りではないと思います。
だがどちらにしても、ケルベロス召喚には偶然の要素が反映しているはずです。それが本当の偶然なのか?
いまはなんともいえないところです。
一つの構成要素については、ここでは違います。
デジタルデビルすべてを通じて、一貫しているのは、魔術は器を作るものという考え方です。(これはイザナミがいっています)
チャールズは、いやイスマは、中が精密に分割された美しい器を準備しています。そのツボに入らないものは、すべてフィルターで外に出してしまう。だから、特定の悪魔しか呼び出せないということになります。
一方中島は、でっかい素焼きのつぼのようなプログラムを作っています。中島の悪魔を呼ぶつぼは、穴だらけなのですが、可能性はイスマのものよりずっと大きかったのではないでしょうか。
でも穴だらけだから、とんでもないものが中に入ってくる。
いまのところ、そんな感じ。ぼくがいま考えているプログラムは、超指向性をもった器です。これは、意図した悪魔のみを呼び出すという。そんな感じです。
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◆タイトル:イスマに足りないもの
投稿者 :パタヴォナ
●西谷先生
クトゥルーの流れからすると、イスマが拠点としていたセイレムという場所の方が悪魔召喚にずば抜けて適しているのですよね。
朱実とチャールズが悪魔召喚を行った際、イスマが形成した磁場に競り負けて召喚に失敗していますよね?あの時、イスマはセイレム同様、いわくつきの場所を召喚場所に選んでいました。これはやはり地域的な要素によるものなのでしょうか?それとも単にイスマの優れたプログラムによる賜物だったのでしょうか?
だとすると、イスマのほうが原理も理解していて、知識もあった。セイレムという絶好な環境も手にしていたのに、事実としては朱実のほうが先に実体化に成功した。とすると、正直僕には、イスマには何が足りなかったのかがわからなくなってきました。凄く食ってかかったような質問で申し訳ないのですが、何かまだ僕達が知りえない裏設定があるのでしょうか?
先生の話によると、朱実の実績は偶然が偶然を呼び込んだ結果と受け取れるのですが、ちなみに僕は今まで朱実にはイスマにも及ばないずば抜けたセンスを持っているのだと捉えていました。それが「転生」した人間であった、ということなのですが・・・。
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◆タイトル:魔術師中島のどこがすぐれていたか
投稿者 :西谷
■ここまでのところ、魔術師中島朱実をぼろくそにいっていますが、彼にはたいへん優れたところがありました。
それは、魔界も現世もふくめて、すべてをトータルに見るという特質です。これは、彼が悪魔召喚をするとき、あるいは白鷺塚を探すとき、占星術を利用していることでもおわかりだと思います。
■つまり、時間カウンターと同じように、惑星の動きを予測して魔術をかけているのです。
■雷に放電路というのがあるのは、ご存じでしょうか? 雷は、最初の絶縁破壊にものすごいエネルギーが必要なので、いったん放電路ができてしまうと、あとは簡単に稲妻が走る。
この最初の放電路を開いたのが中島朱実だったのです。なんぼ、えらそうなことをいっても、チャールズもイスマも、放電路は作れなかった。この一事だけをもってしても、中島朱実の天才はおわかりになると思います。
しかし、放電路を開いたあとで、なにをするかを中島朱実はわかっていなかったのです。若すぎた。未熟すぎた。
■最初の放電路を作れたのは、彼が日本の古代神の特質を継承していることとかかわりがあると思います。
飛鳥時代まで、日本の魔術というのは、きわめておおらかで、おおざっぱで、なにもかもが相互に関連しあったものだったとぼくは思います。それは、エジプトやギリシャに通じるものでもありました。(少なくとも一つは明確な証拠をあげることができるのだけど、さすがにここではしゃべれない)
■中国から陰陽道が入ってきたことによって、その世界観は大きく変わります。魔術は指向性を持ち、天体は28宿に縮小されていきます。ほとんどすべてのエンタテイメントでは、この時代の魔術が日本の魔術と考えられます。
■けれども、DDSの古代日本は、エジプトやギリシャ的な世界であったと考えられています。だからこそ、中島朱実はトータルな世界観に基づく魔術を実践できたのです。彼があと5年生きていれば・・・
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◆タイトル:なるほど!
投稿者 :パタヴォナ
なるほど、このレスで理解できました!僕は専攻が電子系だったのですが、光・波動工学の講義はサボっていたので気付きもしませんでした。(汗)あああ。(TwT)
生体マグネタイトに関しては、僕も「何のために人間はそのような物質を生成しているのかが」が気になって、昔に専門書を買ってます。鳩なんかはそれを帰巣本能に使っているとかで、人間に関してはその部分はまだ不明だとか。
ただ、神族の特質を継承している朱実は、占星術を生体マグネタイトによる「感」でより正確に利用することが出来た、と!?
す、凄いです!設定がちゃんと繋がってますね!?失礼ながら、ここまで綺麗に設定が繋がっているとは思いませんでした!今、本気で感動しています!
なるほど、そういえば朱実が
「月と火星がオポジットに、太陽と冥王星がオポジットに・・・」と呟いていましたね。イスマに足りないのはコレだったのか・・・。
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◆タイトル:(仮説)天然の魔術師中島
投稿者 : O∴EL
悪魔召喚に関するエピソードについて読ませていただきました。そして、ちょっと本題とは反れるかもしれませんが、ケルベロスの特殊性から、一つ仮説を立ててみました。
まずデジタルデビルの時代のコンピューターではキャラクター(悪魔)を完全にシュミレートすることは不可能だと思います。ただ、コンピューターで磁場(魔方陣)というものをシュミレートして悪魔を引き寄せることは考えられます。そして、これはある意味、デジタルデビルの世界では、コンピューターと魔術の知識のあるものなら可能な作業であるのかもしれません。ですが、悪魔が実体化するまでには、生贄のような形などで、悪魔が生体マグネタイトを摂取したりして、快適に実体化する磁場ための磁場を形成しなければなりません。
ここで、ケルベロスはどうか、という話になると思います。セトに取り込まれた弓子の話から、弓子一人のマグネタイトの強さは神そのものに近いといえるように思えます。そうなると磁場の影響範囲もそれだけ広いとも考えられます。また中島も、弓子と同じく強力な磁場を有している人間とすると、ケルベロスのような強力な魔獣であっても、彼の周辺であれば、悪魔はマグネタイトの摂取なしに、比較的実体化しやすいのではないでしょうか。
そう考えると、中島は天才というよりも、天然の魔術師ともいえ、そういった意味でイスマより格上といえると思ったのですが。
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◆タイトル: 生体マグネタイト
投稿者 :パタヴォナ
しまった、解釈ミスです!
生体マグネタイトは放電路を作るための触媒的な働きをするということであって、占星術に対しては特に関係ないのですね。失礼しました。(汗)
O∴ELさんが仰る「天然の魔術師」論こそ、僕が先の返信で書いた「転生した人間」のことでした。ただ、先述の通り、イスマと磁場の形成で競り負けていたことからも、朱実の生体マグネタイトが及ぼす作用はズバ抜けて強力、というわけではなさそうですね。ですので、朱実の体質が効率よく発揮できるのは、ケルベロスのような比較的ランクの低い悪魔に限られるような気がします。でも、そうすると
「弓子はセトの実体化に大きく役になっていたじゃないか」ということになるのですが・・・。朱実より弓子のほうが生体マグネタイトの濃度が濃そうな気がするんですよね。「何故?」と聞かれても、弓子の方が自分の前世のイザナミと良くコンタクトを取ってるし・・・みたいないい加減な説明しか出来ないのですが。(汗)
それとも、黄泉という場所には、生体マグネタイトの蓄積を促す何かがあるのでは・・・とも思ったりします。そうすると、弓子のほうが生体マグネタイトの濃度が濃い、という説明が付くのですが・・・。これは本当に推測の域を出ません。
余談ですが、イスマが選んだセイレムや洋館は、魔女狩りや虐殺があったような場所でしたよね?僕の推測では、
・死者の生体マグネタイトが地中に残留したことで悪魔召喚に適した磁場が形成されている
もしくは
・ストクのような強力な霊的な怨念が、アテイト界とアッシャー界の接合面に何らかの影響を与えている
・・・なんてことを考えているのですが、こういう解釈でよいのでしょうか?
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タイトル:人間の影響力
投稿者 :O∴EL
以前のレスは、あくまで私の仮説だったので、このようなレスをいただきとてもうれしく感じました。
悪魔召喚の場所についてのお話ですが、マグネタイトの残留したところ、また霊的な諸力が存在しうる場所が悪魔召喚に適しているという考えには賛同します。確かに、悪魔召喚の場所には墓地などのイメージがぴったりです。あと加えるなら、神社や人の思念の集まる公共の場所なんかも意外にあるかもしれない。また逆に、人間そのものもそのような場所にひかれるのかもしれませんね。
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