超パーティーの主役となった外国人たちは、オタク文化に精通する「各国代表」。いずれもニコ動で活躍し、育った人気ユーザーたちだ。オーストリア・ザルツブルク在住の17歳、ハンドルネーム「ケーキ姫☆優海」はその1人。オタク文化を好きになったきっかけを、こう話す。
■オーストリアの17歳、ニコ生で日本語習得
「私、引きこもりで、起きてから寝るまでずっとパソコンの前にいて。それで動画サイトを見てアニメとかにはまっていきました。キャラがすごいかわいくて。コスプレする人がいるんだと気づいて、私も絶対にやりたいと思いました。好きなアニメは『みなみけ』。日常系の面白いアニメがすごい好き。『グレンラガン』やジブリ作品も好き。音楽は……」
ドイツ語と英語を自在に操る彼女は、日本語も流ちょうに使いこなし、日本人でも知らないような固有名詞を次々と口にする。ニコ動への初投稿は2010年、14歳のとき。「ハロープロジェクト(ハロプロ)」のアイドルが大好きなアイドルオタクでもある彼女はケーキ姫と名乗り、ハロプロの楽曲を踊ってニコ動に投稿した。
以来、ニコ動の踊ってみたカテゴリーで人気の楽曲を次々と踊っては投稿。10年8月にはニコ生を開始し、ここで日本語を身に付けた。オーストリアの自宅の自室から、週に3~4回ほど生放送を行い、ユーザーと会話を楽しむ。放送中にもらうユーザーからのコメントで日本語を学び、ユーザーとのスカイプで会話を学んだ。
「ニコニコ生放送を始めたときに、外国人が放送するのは珍しい感じだったから、最初からずっと、すごい(視聴者の)人数が多かったんですよ。だから、めっちゃコメントいっぱいで。魑魅魍魎(ちみもうりょう)とか変な言葉も教えてくれて、それで覚えちゃいました」
動画や生放送では、メイド服やセーラー服などオタク文化の基本から、アニメ「ヱヴァンゲリヲン」のキャラクターまで、コスプレも披露。彼女のファンクラブといえるコミュニティーには2万3600人のメンバーがいる。人気が高じて12年7月、ケーキ姫は3人組のアイドルユニットの1人としてビクターエンタテインメントからメジャーデビューを果たした。
■コンテンツをともに生む外国人
ケーキ姫は、今もニコ動での活動を続けている。「夢だった」という超パーティーに出演した後も、踊ってみた動画を2本、追加した。
海外のファンは日本生まれのコンテンツを楽しむ段階から、コンテンツを生み出す側に回りつつある。クールジャパンの行く末を考えるうえで、この事実は大きい。
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