帝國召喚 ジャンク編1「転移男」短編01
『導かれしモノたち』分岐シナリオ3



――――選択『更に褒める!』

 調子にのって稲葉は褒めまくり、シャオの顔を更に赤くさせる。

「……稲葉さんは口が上手すぎます」

「本当だって! シャオちゃんの薄い胸、スク水にベストマッチしてたよ!」

「…………」

 その一言にシャオの表情が変わったが、稲葉は気づかずに言葉を続ける。

「そういやさあ、金髪ネコミミ少女がいただろ、あれ誰? や〜〜、美人だしスタイルもいいし、完璧だね! 俺の視線を釘付けだよ!」

「……うそつき」

「へ?」

「やっぱり私じゃなくて、あの人のことを見てたのですね! どうせ私は美人じゃないし、スタイルもよくないですよっ!!」

 目に涙を貯めて怒るシャオに、稲葉は慌てて弁解する。

「や、シャオちゃんはシャオちゃんでまた良さが……」

「嘘だッ!」

 が、シャオは聞く耳持たずに切り捨てる。

「助かりたいばかりにでまかせばかり…… 稲葉さんは大嘘吐きの卑怯者です! 女の敵です!」

 ……その時初めて、稲葉は自分が核級の地雷を踏んだ事に気付いた。

 カナカナカナカナ……

 どこかで、ひぐらしが鳴いた様な気がした。



 DEAD END?





1