【奥山俊宏】東京電力が福島第一原発2号機の事故直後、原子炉格納容器の圧力を実際より約10倍高いと誤認し、それを機に冷却水の注入を大きく減らしていたことが分かった。冷却が不十分となり、放射性物質の放出がその分増えた可能性がある。
2号機の原子炉は2011年3月14日に冷却できなくなり、核燃料が過熱して溶融した。格納容器が放射性物質をどの程度閉じ込めているかを判断する材料が内部の圧力だった。
東電によると、16日正午すぎに中央制御室で圧力計の値を読み取った。実際は40キロパスカルだったが、報告時に「40」か「400」かで混乱。被曝(ひばく)を避けるため再確認はできず、圧力の異常上昇を検知して原子炉を自動停止させる別のシステムのデータをもとに圧力を計算した。その際に換算式を間違え、「400」と誤認したという。
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