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村田「世界一のプロモーター」とタッグ

米プロモート最大手のトップランク社と契約する村田諒太
米プロモート最大手のトップランク社と契約する村田諒太

 ロンドン五輪男子ミドル級金メダルのプロボクサー村田諒太(27=三迫)が、米プロモート最大手のトップランク社と契約することが4日、発表された。10日(日本時間11日)に米ロサンゼルスで、同社の世界殿堂入りプロモーター、ボブ・アラムCEO(81)らと記者会見に臨む。オスカー・デラホーヤ(米国)、マニー・パッキャオ(フィリピン)という世界6階級制覇王者らを支えてきたアラム氏のサポートは、将来のラスベガス進出を目指す村田にとって大きな弾みになる。

 日本の「ゴールデンボーイ」が、超大物プロモーターと手を組む。聖地ラスベガスで数多くのビッグマッチをプロモートしてきたトップランク社との契約は、デビュー前の日本人としては史上初。10日にロサンゼルスで、同社のアラムCEOとトッド・ドゥボフ社長の同席で会見に臨む豪華な演出も用意された。

 81歳のアラム氏は、過去にバルセロナ五輪ライト級金メダリストで世界6階級制覇王者のデラホーヤを五輪直後に契約金100万ドルで獲得し、キャリア中期までプロモートしたことで有名。最近でも、同じく世界6階級制覇王者パッキャオのマッチメークを仕切ってきた。発表を受け、村田は「大変、ありがたいこと。アラム氏はデラホーヤや多くのスターをつくった世界一のプロモーター。世界のボクシングの歴史をつくったといっても過言ではない。ボクもそのトップランクの歴史の一部になれるよう頑張りたい」と喜んだ。

 また村田をバックアップする帝拳ジムの本田明彦会長は「お互いにメリットがある。トップランク社にはマッチメークで協力してもらい、向こうにとっても貴重なタレントになる」と説明した。渡米後、村田は6月末まで米ラスベガスでスパーリングを中心とした練習を消化し、8月末から9月上旬の時期に日本で予定するプロデビュー戦に備える。将来的なラスベガス進出を狙う村田にとって、デビュー前でのトップランク社との契約は米国内でも大きな注目を集めそうだ。

 ◆トップランク社 弁護士のキャリアを持つボブ・アラム氏が主宰するプロボクシングの米最大手プロモート会社。マイク・タイソンをプロモートしたドン・キング氏とは70年代からライバル。キング氏がヘビー級を中心とした重量級に偏るが、アラム氏は中量級や軽量級も含め幅広く手掛けた。同社はシドニー、アテネ両五輪バンタム級で連続金メダルを獲得したWBA・WBO世界スーパーバンタム級王者ギジェルモ・リゴンドー、アテネ五輪フライ級金メダルでWBA世界スーパーフェザー級暫定王者ユリオルキス・ガンボア(ともにキューバ)ら金メダリストと契約し、スター選手に育成している。

 [2013年6月5日8時46分 紙面から]

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