公立校再配置案:旭川凌運雲と東栄が統合 小清水が募集停止
毎日新聞 2013年06月04日 22時40分
道教委は4日、14年度から3年間の公立高校の配置計画案を発表した。新たに提示した16年度では旭川凌雲と旭川東栄の統合、小清水の募集停止を打ち出した。旭川市内の高校統廃合は09年度の旭川南と旭川北都商以来となる。7月中旬から道内19学区ごとに地域別検討協議会で意見を聞いたうえで、9月上旬に正式決定する。
中学卒業見込み者数は16年度で4万5472人と前年度比522人減少。学区別では日高や根室、十勝など8学区で増加したものの、残り11学区では減少した。
2校の統合が打ち出された上川南学区は、16年度の中学卒業見込み者数が前年度比81人減と減少幅は少ないもの、市内に5校ある私立高が欠員が続いていることから統合を決めた。旭川凌雲(5学級)と旭川東栄(4学級)は生徒急増期の83年春に同時開校。凌雲は15年度に1学級減となることが決まっている。統合後は旭川凌雲が存続校となり、学級数は7学級。両校とも普通科だが、単位制など学科転換も検討する。
募集停止となる小清水は10人以上の欠員が3年続いた。地元からの進学率は今春、半数近くになったが、昨春までは3割台と低迷し、隣の網走市などに流出していた。
16年度ではこのほか、札幌白石や北広島西など全日制6校と、在籍者10人未満の学科を抱える函館工業、釧路工業の定時制2校でそれぞれ学級減となる。
14年度では、洞爺と熊石が募集停止、虻田が伊達から教員の派遣を受ける地域キャンパス校となり、壮瞥が園芸科を地域農業科に学科転換する。15年度では、中高一貫校の札幌開成中等教育学校が新設されるほか、岩見沢東や札幌平岡など10校が1学級減となる。
中学卒業見込み者数は、17年度が一時的に増加する見通しだが、その後、都市部で減少に歯止めがかからない状況で、さらなる高校再編が避けられない見通し。【千々部一好】