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すでにパリは回転ずし新時代に突入中!? 元ロブションのシェフが作る回転フレンチ

2013年6月4日 07時30分 (2013年6月5日 09時01分 更新)

店内の様子

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フランスの友人が日本へ遊びに来た時、まず行きたいと言った店が回転ずしだった。「せっかく日本へ来たんだし、回転ずしより普通のすし屋の方がおいしいよ」と言っても、ガイドブックを指差しつつ頑に回転ずしへ行きたいと言う。回転ずしは彼らにとって「外国」だった。

しかし近年は、英国のすしチェーン「ヨー!スシ(YO! Sushi)」に代表されるように回転ずしは海外の都市部でも見られるようになった。もちろんパリにも回転ずしはあり、日本語で「カイテン」と言えば「料理がコンベヤーに乗ってぐるぐる回る」という意味でフランス人に通じる場合もある。しかし「カイテン」は常に「スシ」とセットだった。

ところが最近、パリでは「回転」が「フレンチ」とくっ付いた。レストラン「メディ・テラ・ネ」では、地中海をイメージしたフランス料理が小皿に乗ってコンベヤーを回るのだ。スペインなどではすでに、すしの代わりにタパスを回す同コンセプトの店もあったがフランスでは目新しい。なぜこのような発想に至ったのだろうか。

「回転ずしの手法は、店の色々な料理を少しずつ試せるフランス料理の注文スタイル『デクヴェルト』に適していると思いました。それが『フレンチ』と『回転ずし』を合わせた理由です。『回転ずし』のシステムはすでに知られているため、お客様も問題無く受け入れています」(同店担当者)

値段は1皿2.5ユーロ(約330円)から6.5ユーロ(約860円)。各皿の量は少ないが同じ分だけ値段も安い。他のフランス料理店と同じくバゲットは無料で付く。夜はバーとして、タパスの手軽さで注文できるので日本の居酒屋のような使い方もできる。

ただし「回転フレンチ」という奇抜さと価格の手軽さだけがこの店の看板ではない。同店のシェフは以前「ラトリエ・ドゥ・ジョエル・ロブション」ロンドン店に勤め、2012年のフランス鉄板焼きコンクールではファイナリストになった腕の持ち主。

関連写真

料理が異なるだけで後は回転ずしとほぼ同じ

各皿に付いている値札を各テーブルに置かれた「Tickts」ボックスに入れ、それを...

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ライター情報: 加藤亨延

主に週刊誌・月刊誌で海外事情を執筆。取材等での渡航国数は約60ヶ国。比較文化/旅行が、ど真ん中ストライク。ときどき社会/政治。ロンドンでの生活を経て現在パリ在住。英・仏語対応。地球の歩き方「フランス/パリ特派員ブログ」を担当。

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