プリキュア打倒計画を狙う、真ナチス[オベイロン]の物語
【片手に世界を滅ぼす槍を持つ少女】
┝プリキュアが悪を倒す。それは当然だ、と言う人もいる。
だが。
それは違う。
決して、[悪が滅ぶのは当然ではない]。
プリキュアが悪に倒される、それが正しいのだ。
数多くのプリキュア達の敵 に多額の支援金を出し、プリキュアを倒そうとする彼らに支援してきた。
[プリキュアのいない、悪の世界]を望む人達がいるのを忘れては、ならない。 彼らは信じる。
【プリキュアが存在する限り、悪は育たない。プリキュアこそが悪。我らが正義である】と。
┝2019年【ロシア・シベリア付近】
「………………プリキュアめ…」
南極の吹雪の中、怒りを含んだ少女の声が響く。
「………プリキュアめ……!」
「怒っていても、何も変わらないアルヨ?ハバル」
その怒声の主、ハバル・セルシールは、隣にいる中華風の喋り方をする少女に、半ば呆れた声をかけられた。
「っ!…わかっているわよ、鈴。しかし……ここら辺にあるのかしら?【あれ】が。」
「あるネ。私の部下を先行させてるヨ。警備は万端。しかも発掘調査済みアル。」
ハバルの質問に、中華少女、鈴・伊羽羅は自信満々に答えた。
「…ふっ。やはり、あなたに任せてよかったわ。ーーーーん?あれは……」
ハバルの視界に、何かが映った。
全体的に黒く、石段のように見えるが、よく解らない。
もしや。
ハバルは思った。【あれ】が私たちの希望が眠る場所。
「ーーーあれアル。私たちの希望が、【片手に世界を滅ぼす槍を持つ少女】が眠っている[あの遺跡]に、あるんだヨ。」
鈴は、【彼女達が探す、最強の武】が眠る場所、[黒封遺跡]を指差した。
二人は、遺跡の前をして早足になり、すぐに遺跡の入口にたどり着いた。その遺跡の入口には数多くの器具と兵士達がいた。
「皆!!ハバル・セルシール様の来訪であるぞ!!直ちに入口を開けよ!!」
ついてから開口一番、鈴は兵士達に、指示を出した。その指示に、兵士達は、すぐ様、遺跡の入口を開け放った。
「誰か案内を。」
「では、私がいたします。ハバル様、鈴様、こちらへ。」
部下の一人が積極的に出てきて、ハバルの前に出てきた。
「どうぞ。こちらでございます。ハバル様。」
ハバル達は、その兵士の案内に、遺跡の奥へ入っていった。
┝兵士の案内により、遺跡の奥へ進んでから、約一時間。
ハバル達は、探し続けた物【片手に世界を滅ぼす槍を持つ少女】の目の前に立っていた。
「…………これが………」「………【片手に世界を滅ぼす槍を持つ少女】……」
彼女らの前にはーーーーー祭壇に氷漬けになっている少女がいた。
短く切り揃えた黒髪の小柄な少女。
これが、原初の悪。
【片手に世界を滅ぼす槍を持つ少女】であるのだ。
「まさか……本当にいたとはね…。ーーーーん?あら…?」
ハバルは、凍り付けになっている少女を見ていた時、変な声を上げた。「どうしたアルカ?」と鈴が彼女に近づいてきた。
「…腹部に怪我をしているわ、コイツ。」
「え?ーーー確かに。腹部から出血してるみたいアルネ。」
そう。
腹部付近の氷が紅に染まっているのだ。
「鈴。蘇生手術と外科手術の準備は?」
「出来てるネ。直ぐ準備させるアル。」
そう言うと、鈴は直ぐ様、部下に指示を飛ばした。
「……直ぐに、ここから解放してあげるわ。そしてーーーー我ら、真ナチス[オベイロン]に協力しなさいね。」
ハバルは、凍り付けになっている少女に、そう、声をかけた。
これは、ハバル・セルシールを中心とする、プリキュア打倒を狙う組織、【真ナチス[オベイロン]】のプリキュア打倒計画の全てを記録した物語である。
評価
ポイントを選んで「評価する」ボタンを押してください。
ついったーで読了宣言!
― お薦めレビューを書く ―
※は必須項目です。
+注意+
・特に記載なき場合、掲載されている小説はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
・特に記載なき場合、掲載されている小説の著作権は作者にあります(一部作品除く)
・作者以外の方による小説の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。
この小説はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この小説はケータイ対応です。ケータイかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。
小説の読了時間は毎分500文字を読むと想定した場合の時間です。目安にして下さい。