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2013.06.01

【観戦記事】 Round9『本多 淳一(石川)VS吉村 元貴(愛知)』Written by Junya Takahashi


ついに迎えたこの最終ラウンドでは7勝1敗のプレイヤー同士の対戦をお届けする。

336名ものプレイヤーが参加した今大会では、8ラウンドのマッチを終えても多くのプレイヤーがIDできない、という気が抜けないトーナメントとなっている。

ラウンドの開始がアナウンスされると同時にライン上のプレイヤー達が現順位表を確認するも、どうやら無事にIDでプレーオフに進出できるプレイヤーは少ないようだ。
今回のフィーチャーマッチテーブルに訪れた本多と吉村も、念のために順位表を確認していたが、揃って「プレイするしかなさそうですね」とシャッフルを始めた。

泣いても笑っても最後の一戦。
明日を迎えられるのどちらなのだろうか。

Game1:

先手をとった吉村の《戦墓のグール》から《悪名の騎士》という軽快な動きでゲームが始まった。

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本多は《復活の声》で守勢に回り、吉村の《悪名の騎士》がプロテクション白で嫌らしくそのブロックをかいくぐる。

さらに3ターン目に吉村は《吸血鬼の夜鷲》を追加した。

本多は《議事会の招集》《悪名の騎士》の攻撃は食い止めたものの、今度は飛行をもった《吸血鬼の夜鷲》が止まらず、なかなか盤面に静寂は訪れない。


吉村の2枚目の《吸血鬼の夜鷲》が本多にライフレースの選択肢すら与えず、ゲームは吉村の勝勢へと傾いていく。

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細い希望をこめて本多は《聖トラフトの霊》から逆転の策を探し、攻撃時の天使トークンを戦闘終了前に《根生まれの防衛》で居住した。

これで待望の飛行ブロッカーを手に入れた本多は吉村の攻撃に歯止めをかける。
吉村に後続がなければまだ戦える。
僅かに6まで削られたライフメモを見て本多は逆転を願う。
しかし、そんな淡い希望を吉村の手札に残されていた《ファルケンラスの貴種》が最高速で打ち砕いた。

本多 0−1 吉村

本多の使用しているデッキは居住バントと呼ばれるものだ。
《議事会の招集》《ワームの到来》を、《ファルケンラスの貴種》《根生まれの防衛》で居住するテンポデッキの一種である。
『ドラゴンの迷路』からは《復活の声》《ワームの到来》と強力な2枚を手に入れたため、これからにも期待できるアーキタイプだろう。

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吉村が使用しているのは、半年ほど前に名古屋の地を騒がしたラクドスミッドレンジである。

《墓所這い》から始まるゾンビによるタフなビートダウンを、《ファルケンラスの貴種》《ファルケンラスの貴種》で強引に押しこむ中速のアーキタイプだ。

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最近は苦手とする赤系アグロの隆盛からめっきり姿を見なかったが、今大会では大勢力となった得意である緑系ミッドレンジをなぎ倒してきたようだ。

Game2:

先手を宣言した本多は1回のマリガンを挟んだ後に、《復活の声》を2ターン連続で展開してゲームメイクを始める。

しかし、吉村の《悪名の騎士》《吸血鬼の夜鷲》がそのプランを台無しにしてしまう。

プロテクション白と接死持ちのタフネス3は、いかに《復活の声》が強力なカードでも分が悪いマッチアップなのだ。

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3枚目の《復活の声》を場に出した本多は、《送還》《悪名の騎士》を戻してライフレースを仕掛けることにした。

とりあえず2体の《復活の声》が吉村にダメージを与えるが、《悪名の騎士》によって強化された《吸血鬼の夜鷲》の絆魂能力がなかなか本多にチャンスを与えない。

ダメ押しとばかりに《ゲラルフの伝書使》と2枚目の《吸血鬼の夜鷲》を後続に追加した吉村は、いよいよゲームの終わりが近づいていることを本多に知らせる。

押すも引くもままならない状況になった本多は、《復活の声》を玉砕覚悟でレッドゾーンに送り込み、死亡することで登場するトークンのサイズでチャンスを作る方向にゲームを進める。

結果として《吸血鬼の夜鷲》《悪名の騎士》にブロックされたため、2体のエレメンタルトークンを手に入れた本多は、居住呪文で逆転を狙う。

しかし、吉村の手札から飛び出したのは《ファルケンラスの貴種》で、切り札の《ファルケンラスの貴種》を使わされてしまう。

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居住によってエレメンタルトークンは増えたが、もう本多の手札に《ファルケンラスの貴種》は残されていない。

ライブラリの上に願いを込めるも、その1枚は現状を解決するものではなかった。

本多はうなだれると、祝福の言葉とともに吉村に手を差し出した。


本多 0−2 吉村

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