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宇宙刑事代理ハジメの冒険
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社会人としてもっともしてはならぬ失敗は寝坊による遅刻である、そしてそれをしてしまったのが真っ青な顔で教室に飛び込んだ一ノ瀬創なのであった。
青いネクタイを波打たせ、ジャケットも向かい風に膨らんだまま、ぱっと教室に飛び込んで、
「す、すみません、遅刻しました!」
と叫べば、森閑たる教室で、いくつもの目が創をじろりと見る。
そして教壇には静山園子、sでに教科書片手で授業をはじめ、白いブラウスに黒いスカート、引き締まった腰回りが眩しいが、その腰骨あたりに手をやってため息をつけば、
「一ノ瀬先生、もう生徒じゃないんですから、ちゃんと教師としての自覚を持って生活してください」
「す、すみません、ほんと、申し訳ない――」
平身低頭にしてひょこひょこと謝る創を、ずらりと並んだ生徒たちがくすくすと笑う、それが当然女学生ばかりで、なかには藤見沙織、永森香織、なぜか矢筈美晴の姿もあるが、創はそれで当然とばかりに違和感も覚えず、教壇の隅へ移動する。
その腕を園子がぐいと掴んで引き止め、
「先生、ただ謝って終わりですか?」
「え、あ、謝って終わりというのは……」
「口だけの謝罪なら、だれにだってできます。このままじゃ生徒に示しがつきませんから、しっかり誠意を込めて行動しなければ」
「誠意を込めて行動といわれても――そ、その、なにをすれば?」
「そうですねえ」
と園子は腕組み、シャツがよれて、上からふたつ目までボタンを外した雪のような胸元がちらり。
創は思わずぐいと見入って、その奥にぷっくりと盛り上がった双丘、白く打ち震え、肌はきらきらと輝いて、手のひらよりもすこし大きな乳房で、下着は黒のレース、そのコントラストがなんともいえず色っぽい。
園子は胸元を覗かれても平気な顔で、ぽんと手を打ち、
「それじゃあ、脱いでもらいましょうか」
「へ、へ……? ぬ、脱ぐというのは」
「もちろん、この場で服を脱いでもらうんです。みなさんも、それがよいと思うでしょう?」
と決を取れば、生徒たちはみな指先まできれいに揃った挙手で。
すでに目を爛々、好奇心を隠しきれぬ生徒は身を乗り出して創を見ている。
創はたじたじで、
「あ、あの、ぬ、脱ぐって」
「脱げ、脱げ、脱げ!」
「い、いや、だからその――」
「脱げ、脱げ、脱げ!」
女学生たちの大合唱、教室内に反響して、もはや脱衣なしには避けられぬ雰囲気。
創は救いを求めてあたりを見回すが、園子はいっしょになって「脱げ、脱げ」と手を叩いているし、なぜかその奥にいる上城未華子も同様に。
なぜか創も、遅刻をした罰なのだから服を脱ぐのも仕方ない、と諦めて、するするとネクタイを解いたところ、はっと目を覚ませばカーテンの引かれた薄暗い部屋で、かぶっていたはずの布団はベッドの脇に落とされて、代わりにその下半身で、
「あ、おはよ、創」
と朝の生理現象かなんなのか、ともかくズボンもパンツもなく激しく自己主張する逸物越しの姉、一ノ瀬麻衣の笑顔である。
激しく勃起し、固くいきり立つ陰茎、赤くふくらんだ亀頭越しに、まだパジャマ姿の麻衣が微笑んでいるのに、創は慌てて飛び起きて、
「な、なにしてるんだよ、姉ちゃん!」
「なにってわけでもないけど――」
と麻衣は創のペニスをやんわりと握り、ゆっくり上下にしごきながら、
「ほら、今日休みで、買い物付き合ってくれるって言ってたでしょ。だから起こしてあげようかなあと思ってきたら、なんだかここが苦しそうだったから」
「く、苦しそうって、それは朝だから――」
「なあに、すっきりさせてほしくないの? 創がいやだっていうなら、わたしだってしないけど」
麻衣はぱっとペニスから手を離す。
ペニスはびくんと独りでに震え、反り返るのもさみしげで。
麻衣はベッドの傍らに腰を下ろし、上半身だけベッドに上げて、足を斜めに崩して座るが、ペニスには触れず、創の太ももあたりに両手を置いて、びくんびくんと虚しく震えるのをわずかな笑みで見下ろしている。
「ねえ、気持ちよくなりたくなあい?」
飴玉のように甘ったるい囁き。
創はううとうなって、
「き、気持ちよくなりたい」
「でしょ? じゃ、そのままおとなしく寝てなさい」
麻衣はぱっと顔を明るくして立ち上がり、創の肩をとんと押して、起こしていた上体を倒させた。
ぎしとベッドが軋んで、麻衣は創の足元にうずくまるような体勢、尻を高く掲げるように、背中をぐいと逸らして、低く身構えて獲物を狙うネコ科の猛獣のよう。
きらりと光る目が捉えるのは、創の下腹部で反り返る浅黒いペニスで。
両手でそっとつかみ、指先でずるずると包皮を剥いて、赤い亀頭を露出させる。
そこにふふんと鼻を鳴らして顔を寄せれば、突き上げられた尻に尻尾がひらひらと見えるよう。
「創のおちんちん、おっきいけど、かわいいよねえ――うふふ、いじめたくなっちゃう」
「い、いじめない方向でお願いします」
「どうしよっかなあ」
顔の前でペニスをしごきながら、麻衣はぐぐと背中を反らせて伸びをする。
それから薄い唇をペニスに寄せて、尿道口にちゅっと口づけを。
短く舌を伸ばし、尖った舌先で尿道口をつつき、その周囲、円を描くように舌をくるくると回して、柔らかく熱いだ液を亀頭に塗りたくれば、尿道口のあたりがぬらぬらと光る。
唇を尖らせ、音を立ててちゅっと吸いたて、陰茎を押さえながら亀頭の裏側を舌でくすぐれば、創はくすぐったいような感覚にちいさく声を上げた。
「姉ちゃん、それ、気持ちいい――」
「ほんと? じゃ、もっとしてあげるね」
麻衣は三日月のように目を細め、唇から舌先だけ覗かせるのは子猫がミルクを飲むのに似て、それがちろちろ、ペニスを細かく舐め上げる。
敏感な尿道口あたりを何度もねぶりながら、麻衣は突き上げた腰をゆったり左右に振った。
唇でもって何度もペニスに口づけを降らせ、びくんと震えるペニスを押さえて根本に顔を埋めれば、玉袋の付け根を吸い上げ、裏筋をざらりと乾いた舌で舐め上げる。
そうして亀頭に戻ってくれば、今度はそのまま亀頭の裏側に舌を当てて、大口開き、ずるりと亀頭を頬張った。
「ん、んん……」
亀頭が麻衣の口内に隠れ、ちらと上目遣い。
そのまま頭をゆっくり上下させれば、ピンク色の唇をめくり上げてカリ首が現れ、口内ではだ液をたっぷり載せた舌が亀頭を包み込む。
ずず、ずず、とカリ首あたりが麻衣の口を出入りして、白い指先がペニスの根本を掴み、わずかに上下にしごく。
頬をさらりと撫でて落ちてくる髪を掻き上げ、麻衣は頬をすぼめてじゅるじゅるとだ液を啜る。
じんわりと熱く、弾力のある舌が亀頭に巻きついて、麻衣は頭を前後に振った。
「んっ、んっ」
鼻にかかった吐息、カーテンの引かれた薄暗い部屋に響いて、ぷはあと顔を上げれば、唇からペニスまで、だ液の糸がきらりと光る。
それがぱちんとはじけて唇の橋から滴り落ちれば、はしたないが魅力的で、麻衣は舌で自らの唇を舐めたあと、だ液にまみれたペニスを握った。
ぐちゅ、とくぐもったような水音で、ペニスを上下にしごきながら再び顔を寄せ、舌先で尿道口あたりをゆっくりと舐める。
「ねえ、結構フェラうまくなったと思わない?」
と麻衣は無邪気に問うが、創はそれどころではなく、射精をぐっと堪えるのに必死なので。
「出したかったら、出してもいいんだからね。どこに出したい?」
「ど、どこって」
「お口のなか? それとも、顔にかけたい? いいよ、まだ服も着替えてないし、どうせあとで顔も洗うから――それとも、全部飲んでほしい? 創がしてほしいようにしてあげる」
「う、うう――じゃ、じゃあ、その、の、飲んで――」
「ん、わかった」
こくんとうなずくや否や、麻衣は亀頭をずるりと咥え込んで、唇と手でもってペニスをしごき立てる。
麻衣の手のなか口のなか、ペニスは跳ねまわって暴れて、がちがちになった陰茎に麻衣のやわらかな指が絡みついて、激しくしごいた。
ずりずりとこすれる陰茎、
「んっ、んっ――」
と鼻にかかった吐息、柳眉をひそめて、化粧をしていない普段よりも幼い麻衣の顔が歪む。
「あ、い、いく、出るっ――」
「んんっ――」
創はその寸前にぐいと腰を突き上げて、姉の口のなかに朝一番で射精した。
びくんと打ち震えれば大量の精液が吐き出され、また震えては吐き出され。
麻衣は亀頭を咥えたまま、何度か苦しげに声を漏らしたが、辛抱強く最後の一滴まで口のなかに受け止め、ペニスから口を離すと、創をじっと見つめながらこくんと喉を鳴らした。
思わず創も生唾を飲み込み、
「な、なんか、アダルトビデオみたいだな――」
「こら、生身の人間とビデオを比べるなんて失礼でしょ」
「ご、ごめん――だ、大丈夫? なんか水とか持ってこようか」
「ううん、大丈夫――でも、やっぱり濃いね。朝一番だからかな?」
麻衣はこくんと首をかしげ、ベッドから立ち上がって、
「ともかく、目は覚めたでしょ。お昼前には出るから、早く用意してね」
「あ、ああ、うん、わかった」
ベッドがぎしと軋むのも、今度はすこし切なげで。
部屋を出ていく麻衣の、ゆったりしたパジャマの奥の若く魅力的な身体を想像して顔を赤くする創は、このところ毎朝恒例となっている自己嫌悪に陥る。
「うう、ほんとはこういうの、だめなんだろうなあ……困ったなあ……」
「いやなら断ればよい」
と脳内でささやく声。
無論、部屋にはいまや創ひとりで、ほかにだれがいるはずもないが、創はその声を当然のように受け入れ、ため息をつく。
「断れたら苦労しないよ。ああ、もっと強い意志がほしい」
「意志とは自らの思念に芽生えるもの、それを外部からほしがるとは、奇妙なものよ」
「うるさいなあ、仕方ないだろ」
創はもぞもぞとベッドから這い出し、窓に寄って、カーテンをさっと開いた。
とたん、差し込む日差しの眩しさに目を細める。
白々と燃えるような強い光、冬のあいだはありがたく思っていた気持ちも、春になってそろそろ薄まってきたころで。
闇を払え、悪魔を殲滅せよという強い朝日に後ろ暗い意識まで消え去りそうで、創はそっと窓から目を離す。
ともかく、よい空模様の休日である。
創はあくびをひとつ、寝ぐせのついた頭をぽりぽりとやりながら、服を着替えるのだった。
*
矢筈美晴は、世間的には品行方正、才色兼備の、絵に描いたようなお嬢さまとして通っている。
家は高級住宅街のど真ん中、父親は貿易関係の会社を経営し、母親は料理研究家として活躍し、いくつか本も出版している。
地上三階、地下一階の自宅のガレージには五百万円以上する高級車が三台、父親の趣味であるこれも高額なバイクが何台か。
美晴の部屋の壁に飾られている印象派の絵画は複製ではなく、値をつけるなら一千万近く、それも幼いころに美晴が一目惚れし、両親も、
「多少高い買い物だが、娘が芸術に目覚め、愛する気持ちを持つのなら」
と即座に購入を決めたという一品。
周囲の環境がそんな様子なら、美晴自身もまたそれに恥じぬ少女である。
背は平均的だが、手足は長く、腰はくびれて魅力的、尻はすこし大きめで、胸はそれよりもはるかに立派。
長く伸ばした黒髪は冬の澄み切った夜を溜め込んだように漆黒で爽やか、さらりと流れれば海外製のシャンプーがふわりと香り、男ならずもくらりとくる。
顔立ちもまた純粋可憐、薄い唇はいつも潤い、目元はすこし切れ長に涼しげで、はっきり明るい黒目が愛らしい。
それだけでも果たしてどれほど麗しいかと悶絶を禁じ得ぬところだが、加えて性格はといえば、他人を愛し慈しみ、だれかの困っている顔を見つければ考えるより先に声をかけているくらいだから、逆恨みで嫌うにしても、本人を目の当たりにすればそんな気さえ失せるほどの少女なのである。
無論、近所では矢筈さんのところのお嬢さんとして知られ、学校では男女問わず半ば女神のような扱い、それをくすぐったいと思いながら、愛してくれるということに最大限の愛情でもって返すという美晴なのだ。
もし美晴の心のなかを覗いても、そこにだれしもが持っているような仄暗い感情があるとは思われぬ、とだれもが確信している――が、もちろん、美晴とて人間、親にも話せぬ秘密くらいは持っているもので。
今朝、美晴が起きたときには、すでに両親ともに外出したあとであった。
テーブルの上の書き置きいわく、どちらも急な仕事で昼すぎまでは帰れないらしい。
「おやすみの日なのに、大変だなあ」
と美晴、寝ぼけ眼でぼんやり思うのに、はっと気づいてとった行動はといえば、リビングにある家唯一のパソコンへ駆け寄るというもので。
美晴はシルク地のパジャマのままパソコンの電源を入れ、画面にぱっと光が灯るのをじっと見つめる、片手はまるで胸の鼓動を抑えるように、パジャマをゆったりと押し上げる左の胸に添えられて。
どきどきと待つ起動時間、意味もなくあたりを見回し、美晴はインターネットに接続して、慣れぬ手つきでキーボードをぱちぱち、入力画面に拙く映るのが、
「せっくす」
の四文字。
「は、はう……」
たったそれだけ入力して、美晴は燃え上がりそうなほど頬を赤く染め、呼吸も荒く、なんとか検索をかけた。
当然、出てくる結果はその単語に関連したものばかり、美晴は身を乗り出して画面に食入り、かと思えば恥ずかしげにぷるぷると首を振る、寝起きにもかかわらずくせのひとつもついていない黒髪がふわふわ。
ぽっと上気した肌に、汗ばんだ首筋、苦しげに襟元を緩めれば、ほんのりと赤い肌がちらと覗く。
かちり、かちり、とマウスの鳴き声もかぼそく。
落ち着かぬ心情をそのまま表したカーソルの動き、リンクをクリックすれば、ぱっと画面が切り替わり、なにやら動画が再生された様子、それがはじまった直後から最高潮で。
「ああっ、んんっ、あんっ、ああんっ!」
「わっ、わわっ――」
美晴は慌ててモニタを抱きしめるように覆い隠すが、それで音が消えるはずはなく、リビングに響く艶やかな喘ぎ声、慌てふためいてようやくスピーカーの音量を落としたころには白い頬を汗も流れる。
「び、びっくりしたあ……」
椅子に座り、ふうと息をつく美晴。
そうすると、ようやく落ち着いて画面を見られるようになり、音量もほどよく絞り、膝をぎゅっと握って画面に見入る。
モニタのなか、汗とほかの体液にまみれて絡み合うふたりの男女が映る。
女はベッドの上に四つん這い、後ろから男が覆いかぶさり、ぐんぐんと力任せに腰を突き出せば、女の身体が大きく前後し、下を向いたちいさな乳房が揺れていた。
カメラは女の身体の下へと入り、薄茶色の乳首、波打つ乳房、ほっそりした腹回りから、整えられた恥毛が覆う三角形、その奥はモザイクがかかっているが、出入りする男のペニスの形くらいはぼんやり見える。
美晴はすこし前のめりでモニタに見入って、無意識に息つけば、どうにも熱っぽい。
足をもじもじとすり合わせ、膝に置いた両手がそろそろと太ももを撫でていた。
美晴は朝日が差し込む広いリビングをちらと振り返り、こくりと喉を鳴らして、再びモニタに見入る。
白く柔く細く、だれもがその清潔を疑わない指がシルクのパジャマを這って、腹のあたりをさまよっていた。
目はモニタに向けられたまま、右手だけが身体を登って、パジャマ越し、乳房にふにと触れれば、
「あっ――」
さっそく美晴の喉が切なげに鳴るらしい。
手が乳房を下から支えれば、パジャマにその大きなふくらみが浮かび上がり、美晴の手では到底覆い隠せない大きさで。
パジャマの表面を撫でるような、やさしくぎこちない手つき、乳房を愛撫して、すこし指に力を込めれば、やわらかな乳房に指先が埋もれる。
そのままふにふにと乳房を揉みながら、美晴はモニタのなかで行われている性交に見入った。
パジャマの下、むにむにと形を変え、また、すこし手が離れるとぷるんと揺れて波打つ乳房。
美晴は赤い顔で自分の身体を見下ろして、襟元からボタンをひとつひとつ外しはじめた。
みっつまで外れたところで、下着に支えられていないにもかかわらず谷間を作る白い乳房が半分ほど見える。
さらに外せば、乳房の丸い下側、ピンク色の、ほとんど色づいていない乳輪と乳首まで。
乳首はぽつりとちいさく、乳輪の真ん中に鎮座して、そこを頂点に乳房がふくらみ、朝日を浴びてきらきらと輝くきめ細かい肌、うっすらと青い血管も浮かんでいる。
そこにすっと手が伸び、むっちりと丸くふくらんだ、わずかに幼いような気配の残る乳房を包み込んで、すこし力を込めれば、まん丸だった乳房がぐにといびつに歪む。
「ん――んっ――」
パジャマから肩からはだけ、ふわりと腕にかかって落ちても構わずの美晴。
さらけ出された乳房をぐにぐにと無遠慮に揉みしだく手つきは、いままでのためらいを吹っ切ったように慣れたもので。
手を目一杯広げて鷲掴みにすれば、指のあいだからやわらかな乳肉がはみ出して卑猥、指の陰にちらと見える乳首をつまみ上げれば、背筋がびくんと震えている。
「はあ――んん――」
美晴はうつむき、もはやモニタは見ていない。
片手を乳房に、もう一方はといえば、いつの間にやら股間へ伸びて、パジャマのなかへもぞもぞと入り込み、下着越しに秘所をこすっていた。
汗か別のものか、むっと湿気が立ち上るパジャマの腰回り、なかでも白い下着のクロッチ部分はじっとりとしていて、奥の割れ目に合わせるよう、指先で上下にこするたび、じわりじわりと濡れてくる。
目尻がぐっと下がり、露骨に欲情を示す美晴の、朱の散った頬がくいと上がれば、わずかに腰を浮かせ、そのあいだに両手でズボンとパンツをいっぺんに脱がせている。
本人は太いかもと気にしている太ももに引っかかったズボンと、クロッチ部分の内側を晒している下着の淫らなこと。
うっすらと恥毛の薄暗い股間にするすると手が降りてゆけば、その分だけ太ももが開いて、下着とズボンが突っ張っる。
「あっ、んんっ――」
敏感な指先で恥毛をかき分けてゆけば、熱いひだの奥に硬い陰核、その下で熱く濡れた膣の入り口がひくひくと蠢いた。
美晴は片手で乳房を揉みしだき、その丸く張りのあるのをたぷんたぷんと波打たせ、残った一方では秘所をゆっくりなぞり、クリトリスに指の腹を当てて、慣れた様子で円を描くよう、ぐにぐにと刺激すれば、膣全体の肉が引っ張られたり一方へ寄ったり。
「はあっ、んっ、んんっ――」
うつむいた美晴はまるで夢中である。
じわりと染みだしてくる愛液に濡れ、また太ももや背中にもじっとりと汗をかき、指先をぴんと立てて秘所を無遠慮にかき回せば、机の下で足の指がぴんと突っ張った。
「んっ、んんっ――あっ、あっ、ああっ――」
その手つきが激しくなり、乳房をぎゅっと握りしめ、無心でヴァギナをいじって、クリトリスをこすった。
背筋をぐいと丸めて身体を震わせれば、乳房がぶるんと大きく揺れる。
矢筈美晴という少女を知る人間の、だれも想像しえない美晴の姿である。
「あっ、んんっ――く、クリトリス、気持ちいいです――あっ、はあっ――」
あたりにだれもいないのをいいことに、美晴は声もはばからず。
「んっ、んんっ――あっ、い、いきそう、んんっ――あっあっいっちゃう、いっちゃうっ」
ほとんど乱暴なほどの勢いでがしがしと秘所を引っ掻き回す美晴の、背筋を丸めた身体がびくんと大きく跳ねて緊張した。
脳天をがつんと叩かれたような、背筋から足の指先までじんじんと痙攣し、頭が真っ白になって、そのあとで疲労感とともにどっと快感が自覚される。
美晴はしばらく股間に手を入れ、乳房を握ったままじっとしていて、ぐったりと背もたれに持たれれば、股間から抜いた指先が愛液にきらと光る。
「朝から、こんなことしちゃった……わたし、えっちな子なんだわ……」
ぽつりとつぶやいてモニタを見れば、もう動画の再生も終わっている。
美晴は愛液に濡れた指先を窓にかざし、その濡れ光るのを、目を見開いて興味津々、そっと唇に近づけた。
わずかに覗かせた舌先でちろちろ。
だ液といっしょにこくんと飲み下せば、どぎまぎしたまま、
「あ、味はしないものなのかしら」
とぽつり。
無論、だれも見ていない、聞いていないからこその痴態だったはずだが、そのときになって、
「あんたって、ほんとに変態ね」
「ひゃ、ひゃあああっ」
椅子からびくんと飛び上がった美晴、拍子に椅子が転んでがらんと鳴るのにも驚いて、それもズボンとパンツを半端に下ろしたままだったから、
「あっ、わわっ――」
蹣跚に数歩、べたりと地面に倒れれば、むき出しの白い尻をぐいと掲げるような体勢である。
「あーあ、変態の上にドジなんて」
「う、うう……ど、ドジじゃないです、びっくりしたんです」
美晴はもぞもぞと起き上がり、ズボンとパンツを履き直して、濡れた愛液にひやりとするのに眉をひそめながら、椅子も抱き起こす。
「そ、そっか、ハルミさんがいたこと、忘れてました……も、もしかして、全部、見られて……」
「そりゃあ、見てるでしょう。身体はあんたと同じなんだから」
「う、うう……も、もうお嫁に行けませんっ」
「なあに、地球にはそういう決まりがあるの? よく知らないけど、面倒なのね。ま、あんたがお嫁に行こうが行くまいが、わたしにはどっちでもいいけど」
「お、お嫁に行きたいです、いつかは」
「とりあえず、手でも洗ってきたら? まだべとべとよ」
「はっ、そ、そうですよね」
広いリビングを抜けて、短い廊下の左側、家にふたつある洗面所のひとつで手を洗った美晴は、やっと気分が落ち着いたようにリビングへ戻る。
しかし痴態の痕跡であるパソコンを見ると思い出すらしく、顔を赤くしてうつむくのに、脳内で「ハルミ」と名づけられた元宇宙刑事はため息で、
「なに恥ずかしがってんのよ。いまさら、オナニーのひとつやふたつ、恥ずかしいこともないでしょうに。どうせあんた毎日やってるんだから」
「ま、毎日はやってませんっ。み、三日に一回くらいですっ」
「それでも多いと思うけど。まあともかく、落ち着いたなら朝ごはん食べなさいよ。食事がないとろくに身体を維持できないなんて、人間は――物理的肉体を持つ生物は不便極まりないわね」
脳内でぶつぶつ言うのにもめげず、美晴は自分でトーストを焼き、それをむしゃむしゃ、そうして美晴が食事し、身体を維持することが、美晴に寄生するハルミの生存にもつながる。
元はといえば、ハルミは名のない宇宙刑事であり、元来人間と馴れ合うことはないが、のっぴきならぬ事情があって、現在は文字どおり切っても切れぬ関係となっているふたりである。
すでにそんな生活も数日経って、馴染んでもよいころだが、相手の姿が見えるわけでもなし、必要以外はあまりしゃべることもないハルミだから、美晴としてはどうも忘れがちらしい。
ちなみに、ハルミという名は呼び名がないと不便だという美晴が考えたもので、ハルミとしては個体識別番号と同等の認識でもってその名を受け入れている。
「ねえ、美晴」
とハルミ、美晴の脳内で話しかけるのに、答える美晴もいまはまわりの目がない分簡単で、パンを一旦置きながら、
「なんですか、ハルミさん」
「今日はどこか出かける予定でもあるの?」
「いえ、とくには――ただ、お買い物に行こうかなって。ほら、天気もいいですから」
「たしかにねえ。そりゃあ、起き抜けにオナニーもしたくなるってもんね」
「そ、そのことはいいんです!」
「じゃあ、ついでに『やつら』の排除もやってちょうだい。もうわたしは宇宙刑事の任から外れてるけど、せっかくだし」
「で、でも、わたし、やり方はよくわかりませんよ。人間でもできるものなんですか、それって」
「一ノ瀬創はやってるわ」
「一ノ瀬先生――」
ぼんやりと美晴、宙に視線をやったかと思えば、ぽっと頬が赤らむ。
「わ、わたしにもできるでしょうか」
「できるわ。むずかしいことなんてなにもないから。わたしもある程度は協力できるし――じゃあ、その買い物はできるだけ人通りの多い場所へ行ってちょうだい。『やつら』を見つけるのはわたしがやるわ。あんたはわたしの指示通りに動いてくれればいいから」
「はあ、わかりました」
こくんとうなずく美晴、パンをむしゃむしゃとやりながら、
「あっ、じゃあ、宮町がちょうどいいかも。行ってみたいお店があるんです。あのあたりはひとも多いし」
「そこでいいわ」
「あのあたり、かわいいお店がたくさんあるんですよね。でも、普段はあんまり行けなくて――ひとも多いし、ちょっと危ないって聞くから。でも、ハルミさんといっしょなら、大丈夫ですよね」
「まあ、なんかあってもわたしはなにもできないけどね」
「いいんです、それでも。いっしょにいてくれるだけで心強いですから」
明るい笑顔で言う美晴、ハルミは鼻白んだような雰囲気で、ぽつり。
「だからわたしが見て感じてるってわかっててもオナニーするわけね」
「だ、だからそれは忘れてくださいってばあ!」
パンを咥えたまま、眉をハの字に、むむと宙をにらむ美晴、危うく喉に詰まりかけたのをミルクティで流し込み、ふうと息をつく。
それからうふふと笑い、
「お買い物、楽しみですね」
「わたしは別になにも買わないから、なんとも思わないけど」
「きっと楽しいですよ」
「そうかしらねえ」
のんきな美晴に、宇宙刑事としての仕事、そして野心しか持ち合わせていなかったハルミ、両者を隔てる壁はまだ厚い。
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