Updated: Tokyo  2013/06/04 17:32  |  New York  2013/06/04 04:32  |  London  2013/06/04 09:32
 

財政リスク極めて大、第三の矢は財政政策を-金利上昇に野党が批判

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  6月2日(ブルームバーグ):市場金利が上昇していることに野党からアベノミクスに対する批判が相次いでいる。民主党の細野豪志幹事長は「これだけ金融緩和をしているにも関わらず金利が高くなっているのは相当警戒しなければならない」と述べた。

細野幹事長は2日のNHK番組「日曜討論」で、「金融緩和と円安でムードが良くなったことは事実」としながらも「ただ、すでに副作用とリスクも出てきている」と指摘。「輸入物価の値上がりは中小企業や年金生活者には非常に重しだ」とした上で、「国の財政をどうするのかという方向性を出すことなくこのまま金融緩和を行えば日本の経済の抱えるリスク、財政のリスクは極めて大きくなる」と批判した。

日本株は異次元の金融緩和や円安進行を背景に買われ、代表的な指標であるTOPIX は年初来で3割以上も上昇している。日本の長期金利の指標となる新発10年物国債利回り は4月初旬に0.30%台まで低下する局面があったが、5月23日には一時1.00%と、約1年2カ月ぶりの大台を付けた。

日本維新の会の松野頼久・国会議員団幹事長は同番組で、「株価が上がったことは評価したいが、実際の生活の部分にマイナスの部分が出てきているのは確か」と指摘。その上で「本来はアベノミクスの3本目の矢というのは財政再建を行わなくてはならない」とした。

これに対して自民党の石破茂幹事長は「それらは当然予想していること」と反論。「株は下がる、賃金が上がらないという状況からは脱し時間の猶予を与えられた」と言い、「社会保障の改革や財政の規律、設備投資を増やしていくなり本格的な経済成長をこの時間のある間にやっておかねばならない」と述べた。

記事に関する記者への問い合わせ先:東京 鈴木偉知郎 +81-3-3201-8594 isuzuki@bloomberg.net;東京 Ma Jie +81-3-3201-8482 jma124@bloomberg.net

記事についてのエディターへの問い合わせ先:大久保義人 yokubo1@bloomberg.net

更新日時: 2013/06/02 16:42 JST

 
 
 
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