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製薬会社の利益優先し、研究結果歪曲の疑念払拭できず…臨床研究の信頼揺るがす事態 高血圧治療薬めぐる利益相反問題
今回、臨床研究にノ社の日本法人の元社員が加わり、研究内容を発表する論文では非常勤講師を務めていた大阪市立大の肩書を記載するなど、ノ社の所属であることを明らかにしていなかった。
臨床研究では、高血圧の治療に使われるバルサルタンが、心臓疾患などの発生にどのような影響を与えるのかを調べており、府立医大では平成16年に始まり、心臓疾患などのリスクが減少するとの結果が出た。
東京慈恵医大、千葉大、名古屋大、滋賀医大でも同様の臨床研究が行わ、いずれもこの元社員が関わっていた。現在、各大学やノ社の本社などが経緯を調べている。
「データ問題」学術誌掲載取り下げ
バルサルタンは年間1千億円以上を売り上げるノ社の主力商品。ノ社の日本法人は内部調査を行ったが、「会社としての関与やデータ改竄(かいざん)の有無などは判明していない」と説明。バルサルタンそのものは、一連の臨床研究が始まる前の12年に国内で承認されており、「高血圧に対する治療効果や安全性そのものに問題が生じるわけではない」としている。
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