最近事件が風化して忘れ去られつつある耐震偽装問題の話題です。 都市再生機構(旧公団)が工事上の瑕疵と不適切な設計で処分を受けました。 まずは先月末に国土交通省のホームページに掲載された文書です。 平成18年11月29日 そして、ニュース。 都市機構理事長に今年3度目の処分 欠陥マンションで そして、私がこのブログでちょうど1年前に書いた記事です。 【計算書偽造以前の問題『手抜き工事』の実態】 勘の良い人は、もうお分かりの事と思いますが、上の記事で紹介した「最悪の手抜き工事」が行われていた現場は、UR都市再生機構(旧公団)の集合住宅建設現場なのです。 時期は2002年〜2003年くらい。その翌年か翌々年に入居が開始された住宅という事になります。 今回の件は89〜92年度という事ですが、つい数年前も全く同様な施工不良があったのです。 私が関わった公団住宅は2件。 共に東京都内で、最寄り駅の頭文字はKとM。 Kの方はセメントの凝固防止剤か流動剤かの薬剤を限界投与量の2〜3倍以上余裕で加えていました。 冬場でしたが、それを一晩かけてジェットヒーターで強制乾燥させて(「反応させて」では無い)、翌日には型枠を解体するという猛烈な突貫工事です。 翌日のコンクリートは正に「砂の城」。もうボロボロで、手で掘れるくらいでした・・・。 その他、なんらかのミスでバルコニーの手摺り壁を丸ごと壊して作り直すなんて事もありました。 加水して文字通り水増しされたコンクリートの事を「シャブコン」と言いますが、この件ではシャブコンなんか屁でも無いような信じられない状態のコンクリートでした。 「フ○ー○西K○」の6号棟です。同時に2号棟と7号棟も作っていたと記憶しているのですが、全く同様です。 Mの方は「都市機構M○台団地」。 散々地図を見たんですが、近年急速に建替えたためか、道路なども変わっていて、何号棟かの特定が出来ませんでした・・・。 こちらは、セメントに少々水を混ぜ過ぎな以外は特別ひどい施工の現行犯を目撃した事は無かったのですが、現場内の噂で「基礎に人が通れる位のサイズのジャンカがある」と聞きました。 (ジャンカとは、セメントを型枠に流し込む時に、セメントが入らず空洞になった部分の事を言います。人が通れると言っても実際には鉄筋が組まれていて通れません。) 後で、そのジャンカを埋めた跡を見る機会がありましたが、数畳分の広さが左官屋さんによって塗られて補修されていました・・・。 当然、正常なコンクリートに比べると強度は落ちる事でしょう。 多少の地震で即座に潰れる事も無いとは思いますが、外壁にひび割れでも入って拡がってはいないかと不安でなりません。 民間デベロッパーの現場にも多数行きましたが、こんなにひどいのは公団だけでした。 建設会社にとっては、公団の仕事と言うのは民間より受注価格が高くいわゆる「おいしい仕事」といいます。 それと同時に「ちょろい仕事」「楽な仕事」なのでしょうか? 民間の現場に比べて資材の無駄遣いが目立っていたようにも思われます。 なんか他の民間の現場に比べて現場監督や所長が頼りないというか・・・、素人同然というか・・・。 K現場の方の監督は、常にコンクリートの事で悩んでいました。 そして肝心の生コンクリート打設の担当監督は若い新人。現場の猛者たちにいいようにアゴで使われていました。 多少予算をオーバーしても赤字にならない現場だから、多少の失敗も許され、若手監督の修行の場になるという実状になるような気もします。 まあ、倒産が決まった建設会社の現場の方がもっと悲惨でしたが・・・ ひょっとしたら公共建築物全てに言えるかも知れません。どこぞの汚水処理場も惨憺たる状態でした・・・。 もっと根本的に都市再生機構のあり方を変えないと・・・ 公団側や第三者によるチェックを強くしたぐらいでは、状況は変わらないような気がします。 「鉄筋コンクリート造りのマンションには住まない。いや、住むもんか。」 が、それらの経験を通しての私の結論です。 だけど、リフォームして住もうとしている妻の実家は築30年の鉄コン筋クリート造り〜♪ るるらるら〜♪ 経堂 三鷹台 フレール西経堂 都市機構三鷹台団地 |
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【欠陥住宅】欠陥の見抜き方6:現地調査と内部検査報告書
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マンション査定・売却・購入ガイドブック 2007/02/01 12:08 |
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