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再生魂 全国へ発信、人出12万人 東北六魂祭福島で開幕

パレードする福島わらじまつりの一行。沿道の観客から声援を送られた=1日午後3時5分ごろ、福島市

 福島市で1日に始まった東北六魂祭は12万人の人出でにぎわった。踊り手は福島第1原発事故からの復興を願ってパレードし、観客は踊り手の思いを受け止めて声援を送った。

 祭りパレードの先頭は福島わらじまつり。大わらじを担いだ福島市の会社役員石崎孝行さん(42)は「福島市にこれほど多くの人が来たのは初めてだと思う。復興を図る福島の元気を全国に発信できた」と感慨深げに話した。
 パレードが終わると、それぞれの祭りの踊り手が入り乱れてスタート地点まで引き返す「戻り囃子(ばやし)」が行われた。参加者910人が囃子に合わせ、花笠(はながさ)や手ぬぐいを交換して踊った。
 盛岡さんさ踊りの踊り手を務めた盛岡市の会社員高橋淳子さん(48)は「沿道から『ありがとう』という声をもらい、涙が出た。昨年の盛岡開催より熱気があった」と語った。
 パレード会場には朝から来場者が詰め掛け、開始時刻の午後2時半にはぎゅうぎゅう詰めになった。
 茨城県坂東市の主婦丸山雅代さん(67)は友人と誘い合ってバスで見に来た。「わらじまつりのわらじが予想以上に大きくて驚いた。これだけの人出があれば街が活性化して復興につながると思う」と述べた。
 福島市の高校2年深瀬真菜夏さん(16)は「青森ねぶたの迫力にびっくりした。多くの人が来てくれて、東北に対する人の温かみを実感できた」と話した。

◎開催継続を検討、6市長

 東北の県庁所在地の6市長が1日、東北六魂祭会場の福島市で六魂祭の開催継続の可能性について協議し、開催を続ける方向で検討することを確認した。継続なら来年の次回は山形市で開かれる公算が大きい。
 瀬戸孝則福島市長は「継続開催する方針で一致した。次回は山形市で開かれるよう努力する」と述べた。鹿内博青森市長は「東北復興の観点から可能なら山形、秋田、青森まで一巡し、もう一度仙台で実施するのが望ましい」と語った。
 六魂祭は昨年までに仙台、盛岡市で開かれ、今回の福島市開催で東日本大震災の被災地3県を一巡した。会場の交通整理やスポンサー確保の問題があるとして来年以降の開催が決まっていない。


2013年06月02日日曜日


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