電子書籍不正:被害額2170万円 160人関与か

毎日新聞 2013年06月04日 08時26分(最終更新 06月04日 08時48分)

アップル社の端末のアプリを狙った不正ダウンロードの仕組み
アップル社の端末のアプリを狙った不正ダウンロードの仕組み

 アップル社の端末に不正アプリをインストールするなどして紀伊国屋書店(東京都目黒区)の電子書籍販売アプリ「キノッピー」から書籍が無料でダウンロード(取得)された事件で、昨年6〜11月に不正が確認された利用者IDは約160人分に上り、被害額は計2170万円(書籍約3万6000点)だったことが警視庁への取材で分かった。店側が11月にシステムを改善し、現在は不正はできないという。

 警視庁サイバー犯罪対策課によると、電子計算機使用詐欺容疑で逮捕されたのは、長崎県島原市、団体職員、狩野貴仁(33)と大阪府豊中市、会社員、菊沢秀和(41)の2容疑者。

 逮捕容疑は昨年8〜10月、電子書籍259点(計20万円相当)を不正取得したとしている。いずれも容疑を認めているという。約160人分のIDには未成年のものが多数含まれているとされ、不正取得額が大きいものから調べる方針。

 不正取得に使われていたのは海外で作成されたアップル社のiOS端末向けの不正アプリ「IAP Free」や「IAP Cracker」など。インターネットの掲示板サイトでは昨夏、「キノッピーで普通に使える」「請求のないクレカ(クレジットカード)を持ったも同然」などの書き込みが相次いでいた。

 情報セキュリティー会社「トレンドマイクロ」によると、うその決済情報を通知することで課金を免れる同種の不正アプリは他にも存在する。高橋昌也シニアスペシャリストは「ゲームの有料アイテムなど独自の認証セキュリティーがない他のアプリも被害に遭っている可能性がある。利用者は不正アプリ使用が犯罪であることを認識すべきだ」と指摘する。【黒田阿紗子】

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