【コラム】それでも世界から愛される日本

 韓国は、戦争で日本を破ることができなかった。米国・英国・フランスは、あらゆる面でドイツをしのぐか、あるいは対等の国になったが、韓国はそうではなかった。韓国が英国やフランスのようになれなかったせいで、日本は韓国に対してこのように振る舞い、日本が韓国に対してどう振る舞おうと、世界の人々は日本を好むのだ。ドイツに比べると日本には、良心的な過去史反省をしなければ耐えられないという外部環境はないも同然だ。

 現在、中国の台頭が原因で、逆に日本人が被害者意識を強めている。BBCの調査では、韓国人の21%が日本を肯定的に評価したが、韓国を肯定的に評価した日本人は19%しかいなかった。中国人は、17%が日本を肯定的に評価したが、中国を肯定的に評価した日本人はわずか5%だった。日中間の競争が激化する限り、日本が自ら変化してドイツのようになる可能性はない。結局、日本の問題は、韓国がさらに伸びるかどうかに懸かっている。中国のように、腕っ節ばかり強くして解決する問題でもない。日本は、一層反対の方向に進むだろう。

 韓国がさらに伸びるということは、もっと強くなるというだけでなく、世界の人々から好かれ、尊敬される国になるということだ。韓国がもっと伸びるということは、礼儀・信義・正直・清潔・規律・遵法・誠実・団結の面で韓国も日本に劣らない国なるということだ。そうなれば日本の政治家は、靖国神社に参拝する際も他者の顔色をうかがうようになるだろう。安倍首相や橋下市長のような人物が日本国民の支持を得ることはできなくなり、日本による独島(日本名:竹島)の領有権主張は無意味になって、日本国内ですら忘れられるだろう。

 少し前に訪れた日本のある地方都市では、違法駐車を1台も見掛けなかった。道路に唾を吐く人も、車の外にたばこの吸い殻を投げ捨てる人も、1人としていなかった。歩道のブロックがずれている場所も、ほとんど見掛けなかった。タクシーに乗った際には、後から来る仲間に電話をかけ、運転手に電話を渡して相手に現在地を伝えるよう頼んだが、運転手は「運転中には電話できないことになっています」と言って、丁重に断った。道を探すのに苦労したが、私たちは誰も不平を言えなかった。国に対する評判というものは、何か大層なものから生ずるわけではない。

楊相勲(ヤン・サンフン)論説委員
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