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by ooi_piano
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  毎年初夏に芦屋で開催しているリサイタル・シリーズでは、関西出身・在住の作曲家をフィーチャーしています。2011年は塩見允枝子(箕面市在住)の《フラクタル・フリーク》全曲のほか、山路敦司(大阪電通大教授)・田村文生(神戸大准教授)への委嘱作を、2012年は片岡祐介(京都市在住)・副島猛(京都市在住)への委嘱作を初演しました。
  (この3年間東京で続けて来た「POC」のシリーズの原点は、1994年5月に芦屋・山村サロンで開催した西村朗作品個展でした。「POC」の命名者は西村氏で、このときが実は、大阪出身の西村氏にとって関西での初個展でした。)
  今年(2013年)の第1回公演は、大阪府摂津市出身の藤倉大氏の全ピアノ作品を取り上げます。既に東京ではオーケストラや室内楽などで何度も個展を開いている藤倉氏ですが、地元・関西で作品がまとめて演奏される機会はこれが初めてとの事。現在作品リストにある全ピアノ曲(破棄作は除く)が通奏されるのも、今回が世界初のようです。なお、タレント・歌手の鈴木紗理奈さんとは、摂津市立第三中学校で同学年、同じ陸上部だったそうな。
  シュトックハウゼン(1928-2006)と藤倉氏(1977- )はちょうど50歳違いにあたります。今回は、彼らが20歳~30歳代に書き継いだピアノ作品群を、作曲順に取り上げていきます。


大井浩明・連続ピアノリサイタル2013 in 芦屋
Hiroaki OOI Klavierabend-Reihe 《STOCKHAUSEN UND DANACH》


山村サロン (JR芦屋駅前・ラポルテ本館3階) 芦屋市船戸町4-1-301
チケット:全自由席 前売り¥2500 当日¥3000 3回通しパスポート¥7000
予約/問い合わせ: 山村サロン 0797-38-2585 yamamura (at) y-salon.com
[チラシpdf http://twitdoc.com/20SS]

【第1回】 2013年6月15日(土)18時開演(17時30分開場)
――――藤倉大とシュトックハウゼンによる初期ピアノ曲群

藤倉大
《2つのエチュード》~「I. フローズン・ヒート」「II. ディーペンド・アーク」(1998) 約12分
シュトックハウゼン
クラヴィア曲 I (1952) 約3分
クラヴィア曲 II (1952) 約2分
クラヴィア曲 III (1952) 約30秒
クラヴィア曲 IV (1952) 約2分
クラヴィア曲 V (1954) 約5分
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藤倉大
《もろもろ》(2003)[ピアノと電子音響] 約8分
シュトックハウゼン
クラヴィア曲 VI (1954/61) 約25分

――――――――――――(休憩15分)―――――――――――――

藤倉大
《リターニング》(2006) 約4分
《ジュール》(2009) 約10分
シュトックハウゼン
クラヴィア曲 VII (1955) 約6分
クラヴィア曲 VIII (1954) 約2分
クラヴィア曲 IX (1954/61) 約10分
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藤倉大
《ミリアンペア》(2010)[トイピアノ独奏] 約3分
シュトックハウゼン
クラヴィア曲 XI (1956) 約12分
藤倉大
《2つのピアノ小品》~「I. セクセク(けんけん遊び)」「II. 綾取り」(2011) 約6分
シュトックハウゼン
クラヴィア曲 X (1954/61) 約25分

[※シュトックハウゼンI~XI + XVIII《水曜日のフォルメル》(シンセサイザー独奏、日本初演)感想集シュトックハウゼンXVII《彗星》(オンド・マルトノ+パイプオルガン独奏、日本初演)感想集、シュトックハウゼン《自然の持続時間》(ピアノ独奏、日本初演)感想集その1その2]

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藤倉大 Dai Fujikura, composer
  藤倉大は1977年大阪府摂津市生まれ。15歳で渡英、今や20年以上を英国で過ごしている。エドウィン・ロックスバラ、ダリル・ランズウィック、ジョージ・ベンジャミンに作曲を師事。これまでに、イギリスのハダースフィールド国際音楽祭作曲家賞、ロイヤル・フィルハーモニック作曲賞、ウィーン国際作曲賞(クラウディオ・アバド作曲賞)、ドイツのパウル・ヒンデミット賞、2009年の第57回尾高賞および第19回芥川作曲賞、2010年の中島健蔵音楽賞、エクソンモービル賞をはじめ、受賞多数。
  藤倉の作品を初演・演奏した指揮者には、ピエール・ブーレーズ、ペーター・エトヴェシュ、ジョナサン・ノット、グスターボ・ドゥダメルらが挙げられる。近年は国際的な共同委嘱も増え、今シーズンは木管楽器・打楽器による5人のソリストとオーケストラのための《Mina》が、シアトル響・バンベルク響・名古屋フィルによって同時に初演される。スタニスラフ・レムの小説『ソラリス』に基づくオペラも、フランスとスイスにおいて共同制作の予定である。楽譜はリコルディ・ミュンヘン(ユニバーサル・ミュージック・パブリッシング・グループ)より出版されている。ロンドン在住。オフィシャル・サイト www.daifujikura.com

  ピアノ練習曲第1番《フローズン・ヒート》(氷結した熱)(1998)は、同年夏ロンドンでジェーン・トレーナーにより初演。同第2番《ディーペンド・アーク》(深まる弧)(1998)は2001年春にブルガリアでヴェセリン・スタンボロフにより初演。ロンドン・トリニティ音楽院在籍時に書かれた習作である。第1番にはアンサンブル版もある。
  《もろもろ》(2003)は、オランダ・ロゴス・フェスティヴァルの委嘱、2004年1月27日に向井山朋子により献呈初演。電子音響とともに、ロンドン在住の映像作家、山口智也のビデオを同時上演するヴァージョンもある。
  《リターニング》(2006)は、小川典子とシティ・オブ・ロンドン・フェスティヴァルの委嘱、同年6月30日により献呈初演。個人からの委嘱はこの作品が初めてだったと云う。曲を通してピアニッシモの弱音であること、習いたての子供のように「ペダルなしで」弾くこと、同時に鳴らす音は3つまで、基盤となるリズムのパターンも3つのみ、というルールに則った。これらの書法への挑戦は、その後の作風の転機ともなった。
  《ジュール》(2009)はBBCラジオ3(英国放送協会クラシック・チャンネル)の委嘱、ロンドン在住の韓国人ピアニスト、キム・ソヌクによってリーズで初演。ジュールはエネルギーの単位である。ピアノ協奏曲《アンペア》と同様に、奏者のエネルギーが指を通じて楽器へ流れ込み、激変する強度と速度のうちにオーラとして現前し、また楽器へと還流する様子をイメージしたと云う。
  独シェーンハット社の2オクターヴ半のトイピアノのための《ミリアンペア》(2010)は、同年4月11日ニューヨークにてフィリス・チェンにより献呈初演。曲の後半には、「19世紀のピアノ協奏曲のように、大袈裟な加速減速を伴う」カデンツァが挿入される。
  2011年8月、夫人が出産を間近に控えたたため、大規模の作曲に取り組むのはやめ、数年おきの習慣となっている、書法探求のためのピアノ小曲を書くことにした。《2つのピアノ小品》~「I. セクセク(けんけん遊び)」「II. 綾取り」(2011)が完成した一週間後、長女が生まれた。坂本龍一60歳の誕生日に捧げられている。


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■シュトックハウゼン: クラヴィア曲第I/II/III/IV番
  1951年初夏にダルムシュタット講習会で聞いたメシアン《4つのリズム・エチュード》に衝撃を受け、翌年1月にパリへ留学、音楽院のミヨー作曲クラスには不合格であったが、メシアン分析クラスに入学。2月にピアノ曲「A - B」として書き上げたのが、クラヴィア曲第III第IIである。3月に入り、当時26歳のブーレーズと出会う。6月までに第IV第Iを完成。ベルギー人ピアニスト、マルセル・メルスニエに献呈、彼女により1954年8月21日にダルムシュタットで初演。第I曲に於ける、11対10の連符の中にさらに7対5のリズムを押し込める不合理時価の表記法は、当時ブーレーズから手厳しく批判されたが、遠くファーニホウらの新複雑主義の先鞭とも言える。

■クラヴィア曲第V/VI/VII/VIII番
  第V~第Xの6曲セットは、1953年末に着想され、翌年第V~第VIIIの4曲の最初のヴァージョン(第I~第IVと同規模)が完成した。アメリカ人ピアニスト、デヴィッド・チューダーに献呈。
  第Vは、太陽と惑星、あるいは惑星の回りの衛星のような、中心音とそれを巡る装飾音の対比のエチュードとして構想された。最終版は、メルスニエにより最初の4曲と併せてダルムシュタットで1954年8月に初演。
  第VIは、1954年5月のヴァージョンでは40秒程度の小品だったが、同年12月の第2ヴァージョンでは20倍以上に増殖、翌年3月の第3ヴァージョンがチューダーにより録音された後、テンポ変化を13段のグラフで併記するという特殊な記譜法の最終改訂版が1961年に完成。
  第VIIは、周期的リズムの再統合を目指した1954年8月の最初のヴァージョンが余りに退嬰的だったため、翌年3~5月に全面改訂が施された(反復モチーフの痕跡は残っている)。ペダルやハーモニクス奏法による響きの探究は、ブーレーズの第3ソナタ(1955/57)を先取りしている。
  第VIIIは、最初のアイデアのまま上手く完結できた稀なケースである。静的な第VIIに対して動的であり、しばしば組み合わせて演奏される。

■クラヴィア曲第IX/X/XI番
  第IXと第Xは最終版が1961年に完成、ドイツ人ピアニストのアロイス・コンタルスキーに献呈された。
  第IXは1962年5月21日にケルン放送スタジオでコンタルスキーにより初演。滔々と奏される冒頭の和音連打は、最初の妻の家で後の妻が行った即興演奏に由来する。リズム構造は、自然界に数多く見出されるフィボナッチ数列(1, 2, 3, 5, 8, 13, ...)に基づく。後のスペクトル楽派の始祖的な作品。
  第Xは、最終版の脱稿がコンサートの数日前にずれ込んだため、初演予定者のデヴィッド・チューダーが演奏を拒否(1961年5月)、翌年10月にパレルモでフレデリック・シェフスキーにより初演。手袋を必須とする急速なグリッサンドの交替や、指・拳・掌・手首・下腕・肘で7種類に弾き分けられる目まぐるしいトーン・クラスター(密集和音)の応酬は、フリー・ジャズ等にも決定的な影響を与えた。
  第XIは、献呈者チューダーにより1957年4月22日にニューヨークで初演。縦54cm×横94cmの巨大な紙に19の断片が印刷され、奏者は目に入ったものから順々に弾いてゆく、という、「管理された偶然性」の作品。ただし、演奏順による指定の変化をその都度遵守するのは非常に困難なため、打楽器のための《チクルス》やブーレーズ《第3ソナタ》等と同様、事前にヴァージョンを決定付けておく演奏慣習も、初演直後から黙認されている。「演奏順を奏者が決める新作」を1955年にチューダーに打診した際、フェルドマン《Intermission 6》(1953)やアール・ブラウン《Twenty-five Pages》(1953)の存在を、シュトックハウゼン自身は知らなかったと云う。
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# by ooi_piano | 2013-06-03 16:23 | Stockhausenfries2013 | Trackback | Comments(0)

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ベートーヴェン:弦楽四重奏曲全曲ツィクルス @CafeMontage京都
~ヴィンクラー、タウジッヒ、アルカン、サンサーンス、ルビンシテインらによるピアノ独奏版~
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【第1回】6月19日(水)20時 第1番ヘ長調Op.18-1、第2番ト長調Op.18-2 《挨拶》、第3番ニ長調Op.18-3
【第2回】6月23日(日)15時 第4番ハ短調Op.18-4、第5番イ長調Op.18-5、第6番変ロ長調Op.18-6 《マリンコニア》
【第3回】7月17日(水)20時 《ラズモフスキーセット全曲》第7番ヘ長調Op.59-1、第8番ホ短調Op.59-2、第9番ハ長調Op.59-3
【第4回】7月21日(日)15時 第10番変ホ長調Op.74 《ハープ》、第11番へ短調Op.95 《セリオーゾ》、第12番変ホ長調Op.127
【第5回】8月28日(水)20時 第13番変ロ長調Op.130、《大フーガ》変ロ長調Op.133、第14番嬰ハ短調Op.131
【第6回】9月1日(日)15時 第15番イ短調 Op.132《感謝の歌》、第16番ヘ長調 Op.135

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【関連公演1】 5月15日(水)20時 @CafeMontage
ハイドン:《エステルハージ・ソナタ集 Hob.XVI:21》(1773、全6曲) [クラヴィコード独奏]
プレトーク:伊東信宏(大阪大学大学院教授、『ハイドンのエステルハージ・ソナタを読む』(春秋社刊)著者)

【関連公演2】 6月25日(火)20時 @CafeMontage 上田希(クラリネット)+大井浩明(ピアノ)
モーツァルト: クラリネット五重奏曲イ長調 KV581 (1789) (1809年アルタリア社出版による二重奏版
モーツァルト: クラリネット協奏曲イ長調 KV622 (1791)


【関連公演3】 8月22日(木)20時 京都 @CafeMontage  平井千絵+大井浩明/ピアノ4手連弾
F.シューベルト:アレグロ イ短調 D947 《人生の嵐》(1828)、ロンド イ長調 D951 《グラン・ロンド》(1828)、ソナタ ハ長調 D812 《グラン・デュオ》(1824)[全4楽章]

【関連公演4】 8月25日(日)20時 @CafeMontage  青戸知(バリトン)+大井浩明(ピアノ)
F.シューベルト:歌曲集《美しい水車小屋の娘》D795 (1823) 抜粋
G.マーラー:歌曲集《さすらう若人の歌》(1885/96) [全4曲] (YouTubeリンク

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【予告】ベートーヴェン:ピアノソナタ全32曲連続演奏会(全8回)@淀橋教会(新宿区)
~様式別・時代順のフォルテピアノ(古楽器)による~
2013年(平成25年)------------------
■第1回 9月16日(月・祝)19時
 作品2-1, 2-2, 2-3, 7《想い人》 
■第2回 9月23日(月・祝)19時 作品10-1, 10-2, 10-3, 13《悲愴》 
■第3回 10月14日(月・祝)19時 Op.49-1, 49-2《ソナチネ》、Op.14-1, 14-2, 22 
■第4回 11月4日(月・祝)19時 Op.26《葬送》、Op.27-1《幻想曲風》、27-2《月光》、28《田園》
■第5回 12月6日(金)19時 Op.31-1, 31-2《テンペスト》, 31-3, Op.53《ワルトシュタイン》
2014年(平成26年)------------------
■第6回 1月17日(金)19時
 Op.54, Op.57《熱情》、Op.78《テレーゼ》、Op.79《かっこう》、Op.81a《告別》 
■第7回 2月14日(金)19時 Op.90, 101, 106《ハンマークラヴィア》 
■第8回 3月21日(金・祝)19時 Op.109, 110, 111 
  [使用楽器/1790年アントン・ワルター、1795年ヨハン・ロデウィク・ドゥルケン、1802年ブロードウッド(5オクターヴ半)、1814年ブロードウッド(スクエア・ピアノ)他]

※2008/09年ツィクルス時の記事・・・《初期》第一回第二回第三回第四回第五回、《中期》第六回第七回第八回第九回第十回、《後期》第十一回 、第十二回(その1その2)、第十三回
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# by ooi_piano | 2013-05-23 02:15 | Beethovenfries2013 | Trackback | Comments(0)

大井浩明・連続ピアノリサイタル2013 in 芦屋
Hiroaki OOI Klavierabend-Reihe
《STOCKHAUSEN UND DANACH》


山村サロン (JR芦屋駅前)
〒659-0093 芦屋市船戸町4-1-301 (ラポルテ本館3階)
チケット:全自由席 前売り¥2500 当日¥3000 3回通しパスポート¥7000
予約/問い合わせ: 山村サロン 0797-38-2585 yamamura (at) y-salon.com
[チラシpdf http://twitdoc.com/20SS]

【第1回】 2013年6月15日(土)18時開演(17時30分開場)
――――藤倉大とシュトックハウゼンによる初期ピアノ曲群
●K.シュトックハウゼン:クラヴィア曲 第I-IV (1952)、V (1954)、VI (1954/61)、VII (1955)、VIII (1954)、IX (1954/61)、X (1954/61)、XI (1956) 
藤倉大:《2つのエチュード》(1998)、《もろもろ》(2003)[ピアノと電子音響]、《リターニング》(2006)、《ジュール》(2009)、《ミリアンペア》(2010)[トイピアノ独奏]、《2つのピアノ小品》(2011)
[※シュトックハウゼンI~XI + XVIII《水曜日のフォルメル》(シンセサイザー独奏、日本初演)感想集シュトックハウゼンXVII《彗星》(オンド・マルトノ+パイプオルガン独奏、日本初演)感想集、シュトックハウゼン《自然の持続時間》(ピアノ独奏、日本初演)感想集その1その2]

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【第2回】 2013年7月13日(土)18時開演(17時30分開場)
――――細川俊夫の全ピアノ作品とラッヘンマンの大作
●H.ラッヘンマン:《エコー・アンダンテ》(1961/62)、《セリナーデ》(1997/98)
●H.ホリガー:《パルティータ》(1999)
●L.ノーノ:《苦悩に満ちながらも晴朗な波》(1976) [音響/有馬純寿]
●細川俊夫:《メロディアII》(1977)、《夜の響き》(1994/96)、《ピエール・ブーレーズのための俳句》(2000)、《舞 - 日本の古代の舞楽》(2012)、《エチュード I/II》(2011/13)
檜垣智也:《栞》(2013) 委嘱新作初演

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[関連レクチャー@神戸大学] 「シュトックハウゼンとバッハ」
7月16日(火)10:40~12:10、13:20~14:50(2コマ) 神戸大学発達科学部(鶴甲キャンパスC棟111教室) 外部聴講問い合わせ: bunsay[at]kobe-u.ac.jp

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【第3回】 8月24日(土)18時開演(17時30分開場)
――――パフォーマンスを伴うシュトックハウゼン《光》三部作一挙上演
●K.シュトックハウゼン:クラヴィア曲 第XII 《試験》(1979/オペラ『光の木曜日』より)、第XIII《ルツィファーの夢》(1981/オペラ『光の土曜日』より)、第XIV《誕生日のフォルメル ~P.ブーレーズのために》(1984)/オペラ『光の月曜日』より) [協力/田中裕行]
●三宅榛名:《Come back to music》 (1973/2013) 改訂版初演

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【関連公演】 5月19日(日)15時 (14時30分開場) 
カフェ・モンタージュ [京都市中京区夷川通柳馬場北東角] 全自由席2000円 montagekyoto@gmail.com
上田希(クラリネット+バス・クラリネット)、上森祥平(チェロ)、大井浩明(ピアノ)

●細川俊夫:《ヴァーティカル・タイム・スタディ I》(1993)
ラッヘンマン:《アレグロ・ソステヌート》(1986/88)
●ブラームス:クラリネット三重奏曲イ短調 作品114(1891)

  毎年初夏に芦屋・山村サロンで開催しているリサイタル・シリーズでは、関西出身・在住の作曲家をフィーチャーしています。2011年は塩見允枝子(箕面市在住)の《フラクタル・フリーク》全曲のほか、山路敦司(大阪電通大教授)・田村文生(神戸大准教授)への委嘱作を、2012年は片岡祐介(京都市在住)・副島猛(京都市在住)への委嘱作を取り上げました。
  今年(2013年)は、日本を代表する作曲家、細川俊夫(広島出身)と藤倉大(摂津市出身)の全ピアノ作品の他、国際的アクースモニウム奏者・檜垣智也(奈良県在住)への委嘱作を初演します。7月公演のルイジ・ノーノ作品の助演は有馬純寿氏(帝塚山学院大准教授)です。8月公演のシュトックハウゼン作品のための某特殊装置には、田中裕行氏(大阪大学産業科学研究所)の御協力を頂きます。
  海外の音楽家で、シュトックハウゼンほど京都を愛した人はいませんでした。後半生を捧げたオペラ連作《光》は、知恩院参詣時に構想を得たものです。今回は、「耳から血が出る」と評された初期のクラヴィア曲第I番~第XI番に加え、オペラの抜粋である大作「第XII番」「第XIII番」「第XIV番」を一挙に上演します。山村サロンが誇る銘器ハンブルク・スタインウェイを使い倒しての、裏技パフォーマンスと内部奏法の応酬に御期待下さい。

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# by ooi_piano | 2013-05-22 07:41 | Stockhausenfries2013 | Trackback | Comments(0)
2013年5月22日(水)20時 (19時30分開場) 
カフェ・モンタージュ [京都市中京区夷川通柳馬場北東角]
全自由席2000円 montagekyoto[at]gmail.com

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J.S.バッハ:クラヴィア練習曲集第2巻&第4巻 (一段鍵盤クラヴィコード独奏による)

●《イタリア協奏曲》 ヘ長調 BWV 971 [全3楽章]

●《フランス風序曲》 ロ短調 BWV 831 [全8楽章]
  序曲 - クーラント - ガヴォット I&II - パスピエ I&II - サラバンド - ブーレ I&II - ジーグ - エコー

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●《ゴルトベルク変奏曲》 ト長調 BWV988
  アリア - 変奏 1 - 変奏 2 - 変奏 3 ( 1度のカノン)
  - 変奏 4 - 変奏 5 - 変奏 6 ( 2度のカノン)
  - 変奏 7 - 変奏 8 - 変奏 9 (3 度のカノン)
  - 変奏 10 (フゲッタ) - 変奏 11 - 変奏 12 (4度のカノン)
  - 変奏 13 - 変奏 14 - 変奏 15 (5度のカノン)
  - 変奏 16 (序曲) - 変奏 17 - 変奏 18 (6度のカノン)
  - 変奏 19 - 変奏 20 - 変奏 21 (7度のカノン)
  - 変奏 22 (Alla breve) - 変奏 23 - 変奏 24 (8度のカノン)
  - 変奏 25 - 変奏 26 - 変奏 27 (9度のカノン)
  - 変奏 28 - 変奏 29 - 変奏 30 (クオドリベット) - アリア・ダ・カーポ
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# by ooi_piano | 2013-05-20 11:07 | クラヴィコード様への五体投地 | Trackback | Comments(0)
感想集 http://togetter.com/li/505654
2013年5月19日(日)15時 (14時30分開場) 
カフェ・モンタージュ [京都市中京区夷川通柳馬場北東角]
全自由席2000円 montagekyoto[at]gmail.com
上田希(クラリネット+バス・クラリネット)、上森祥平(チェロ)、大井浩明(ピアノ)

●細川俊夫:《ヴァーティカル・タイム・スタディ I》(1993) (約9分)
●ブラームス:クラリネット三重奏曲イ短調 作品114(1891) [全4楽章] (約24分)
ラッヘンマン:《アレグロ・ソステヌート》(1986/88) (約32分)

  アドルノ学者・高安啓介氏(愛媛大学法文学部准教授)より、論文《仮象とアンチ仮象:ラッヘンマンの作曲によせて》(「音楽学」第48巻第2号所収、2003年)の公開御許諾を頂きました。ラッヘンマン《ダル・ニエンテ》(クラリネット独奏)、《プレッション》(チェロ独奏)、《ギロ》《子供の遊び》(ピアノ独奏)、そして《アレグロ・ソステヌート》(クラリネット+チェロ+ピアノ)の技法ならびに作曲背景について、的確かつ平易に述べられています。[pdf版: http://twitdoc.com/20KV]

(※クリックすると拡大表示されます。)







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# by ooi_piano | 2013-05-08 10:01 | Stockhausenfries2013 | Trackback | Comments(0)

バッハ:トリオソナタ他


●第132回大原美術館ギャラリーコンサート バッハの生きた世界 ~古楽器の響き~

[出演]前田りり子(フラウト・トラヴェルソ)、土倉政伸(バロック・ヴァイオリン/ヴィオラ・ダ・ガンバ)、大井浩明(チェンバロ)
[日時] 2013年5月11日(土) 18時30分開演
[場所] 大原美術館本館2階
[料金] 4,000円(全席自由)、学生シート1,000円【小~大学生対象・限定先着30席】 ※公演当日、入場時に学生証の提示をお願いいたします。
[お申込・お問合せ] 大原美術館 Tel 086-422-0005 ※月曜は休館(ただし4月29日、5月6日は開館)、くらしきコンサート Tel 086-422-2140 ※土・日・祝は休業
ヨハン・セバスティアン・バッハ Johan Sebastian Bach (1685-1750)

◆トリオソナタ ト長調 BWV1038
  1 Largo 2 Vivace 3 Adagio 4 Presto (8:00)

◆トラヴェルソとチェンバロの為のソナタ ロ短調 BWV1030
  1 Andante 2 Largo e dolce 3 Presto (17:00)

◆ヴァイオリンとチェンバロの為のソナタ イ長調 BWV1015
  1 (速度表示なし) 2 Allegro 3 Andante un poco 4 Presto (13:00)

✤ ✤ ✤ ✤ ✤

◆ヴィオラダガンバとチェンバロの為のソナタ ニ長調 BWV1028 
  1 Adagio 2 Allegro 3 Andante 4 Allegro (16:00)

◆半音階的幻想曲とフーガ ニ短調 BWV903 (チェンバロ独奏)
  1 Fantaisie 2 Fugue (11:00)

◆トリオソナタ ト長調 BWV525
  1 (速度表示なし) 2 Adagio 2 Allegro (12:00)

  バロック時代を代表する作曲家ヨハン・セバスティアン・バッハの音楽を、当時の音色で楽しんでみませんか? 17~18世紀の様式を持つ古楽器は、その昔、小編成の合奏や室内楽に用いられ、繊細な演奏技術・表現力を必要としました。 現代の私たちには“古くて新しい音”であり、古楽器のみによって演奏されるバロック音楽となれば、聴く機会も限られているのが現状です。
  今回は、フラウト・トラヴェルソ(現在のフルートの前身)、バロックヴァイオリン、チェンバロという3つの楽器の組み合わせでバッハの作品が演奏されます。
  美術館のギャラリーに響く、いにしえの音色と名画のハーモニーをお楽しみ下さい。


●出演者プロフィール●

前田りり子 (フラウト・トラヴェルソ)

  モダン・フルートを小出信也氏に師事。全日本学生音楽コンクール西日本大会フルート部門高校生の部第1位入賞。その後バロック・フルートに転向して桐朋学園大学に進学。オランダのデン・ハーグ王立音楽院の大学院を修了。有田正広、B.クイケンの両氏に師事。1996年、山梨古楽コンクールにて第1位入賞。1999年、ブルージュ国際古楽コンクールで第2位入賞。バッハ・コレギウム・ジャパン、ソフィオ・アルモニコなどのメンバーとして演奏・レコーディング活動のほか、「フルートの肖像」を東京書籍より出版し、執筆活動にも力を入れている。東京芸術大学、上野学園大学非常勤講師。公式ホームページ「りりこの部屋」で検索

土倉政伸 (バロックヴァイオリン、ヴィオラ・ダ・ガンバ)
  桐朋女子高等学校音楽科(共学)、桐朋学園大学音楽学部卒業。ヴァイオリンを江藤俊哉、江藤アンジェラ両氏に師事。1993年、くらしきコンサート10周年記念コンサート「オーケストラが出来てきた」にソリスト出演し、グラズノフのヴァイオリン協奏曲を山本直純氏(指揮)と共演。ブリュッセル王立音楽院留学。バロックヴァイオリンをシギスヴァルト・クイケン、フランソワ・フェルナンデス両氏に 、ヴィオラ・ダ・ガンバをヴィーラント・クイケン、フィリップ・ピエッロ両氏に師事。栄誉賞付きディプロマを得て卒業。La Petite Bande、Il Fondamento、Collegium Vocale Gent、Il Gardellino、等のコンサートツァー、CD、ラジオのレコーディングに参加。他方、ソロ・室内楽コンサートや楽器博物館見学会等を企画・開催。
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# by ooi_piano | 2013-05-06 16:23 | コンサート情報 | Trackback | Comments(0)