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» 2013年05月13日 09時14分 UPDATE

まるでSF映画 整形も見破る「顔識別技術」、精度は99% (1/2)

カメラで撮影された顔の映像を識別する技術が急速な進歩を遂げている。メリットをもたらす半面、SF映画さながら「知らずに自分の行動が追跡される世界」も一歩手前に迫っている。

[SankeiBiz]

精度99% SF映画現実味

 カメラで撮影された顔の映像を識別する技術が急速な進歩を遂げている。個人を特定する「顔認証」、不特定多数の性別や年齢を推測する「顔認識」。メリットをもたらす半面、SF映画さながら「知らずに自分の行動が追跡される世界」も一歩手前に迫っている。どういう技術で、どのように使われているのか探った。(福田涼太郎)

整形手術も見破る

画像 顔認証と顔認識の主な導入事例【拡大】

 人気テーマパーク「ユニバーサル・スタジオ・ジャパン」(大阪市)の入園ゲートを訪れた来場客。手にチケットはない。設置されたカメラが顔を撮影すると、1秒とたたずにゲートのロックが解除され、列をなす他の客を尻目にゲートを通過した。

 このサービスは顔認証技術を利用したもので、年間パスポートを購入した客に提供される。利便性や一般客への優越感もあり、人気を集めているという。

 顔認証は、人の顔の特徴をつかみ、データベースと照合して個人を特定する技術だ。空港の監視カメラやスマートフォンのロック解除など、「なりすまし」防止に使われることが多い。

 米国の評価機関に顔認証の精度が「世界一」と認定されたNEC(東京)のシステムでは、顔画像を複数の部分に分割し、顔の凸凹具合などを数値化。データベースの中で、各部分の類似値が最も高い人物を同一人物と推測する。正面の撮影など条件がそろえば99%以上の精度といい、ひげやかつら、多少の整形手術はもちろん、一卵性双生児の違いも見破る。

「次世代の自販機」

画像 顔認証、顔認識のイメージ

 類似の技術に、個人を特定せず顔の各部位や輪郭、しわなどから、性別と年齢層といった属性を推測する「顔認識」がある。

 首都圏に500台導入された「次世代自販機」は搭載カメラで客の属性を推測。「多くの男性会社員が小腹を満たすため、夕方に甘い飲料を購入する」といった傾向をつかみ、属性に応じたお勧めの飲料のランプを点灯させて提案する。集客力は普通の自販機の1・5倍という。

 日立ソリューションズ(東京)が開発したシステムは、年齢層と映り込んだ秒数を表示。商業施設の入り口に設置すれば、どういった客がどの時間帯に多く出入りするか、売り場であれば何に興味を示したかが把握でき、商品開発やレイアウト改善に生かせる。

 このようにリアルタイムで得られる大量のデータは「ビッグデータ」と呼ばれ、マーケティングなどで利用されている。ある社の担当者は「企業はビッグデータを喉から手が出るほど欲しがっている」と指摘する。

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