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パーソナルロボットPaPeRoの機能強化およびチャイルドケアロボットPaPeRoの愛知万博での実証運用

2005年03月16日

日本電気株式会社
「パーソナルロボットPaPeRo 2005」 「チャイルドケアロボットPaPeRo」
「パーソナルロボットPaPeRo 2005」 「チャイルドケアロボットPaPeRo」

NECはこのたび、パーソナルロボットPaPeRoに、雑音下でも音声を聞き取れる能力、手書き文字や動画像がわかる能力、人と自然に楽しいやりとりができる能力を付加し、人とのコミュニケーションをより幅広く高度に実現できる新型PaPeRo(「PaPeRo 2005」)を開発しました。

併せて、独立行政法人 新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)からの支援を受けて、パートナー型ロボットの応用の一つとして、「PaPeRo 2005」の一部機能をベースとして子供とのやり取りに重点を置いた研究を進め、子供と遊び、見守る機能や安全性を特に強化した「チャイルドケアロボットPaPeRo」を開発しました。
この「チャイルドケアロボットPaPeRo」は、本年3月25日から9月25日まで6ヶ月間、NEDOの委託事業として、愛知万博の「ロボットステーション」内の「ロボットふれあいルーム」にて、3才から12才の子供を対象にした「ふれあい体験」や一般来場者を対象とした技術デモンストレーションで構成する技術実証運用を行います。

NECの独自技術により機能強化・性能向上した「PaPeRo 2005」の特長は以下の通りです。

(1) 各種認識性能の向上によるコミュニケーション能力の強化
8つのマイクを搭載し、高精度に人の声の方向を知ること、家庭での雑音の多い環境での音声認識や、ロボットが話している途中でも人の声を聞き取ることのできる音声信号処理、音声認識処理技術を開発
紙に書かれた人の手書き文字を認識して、名前を覚えることや、数式を読んで計算する文字認識技術を開発
手振りや振り子を画像で認識するなど、幅広いインタラクションを可能にする動画像認識技術を開発
(2) エンターテインメント力の強化
お笑い芸人 ぜんじろう氏との共同研究による、人と自然に楽しくやりとりするロボットインタラクションを開発
(3) ロボット同士や他の機器との連携の強化
複数ロボット間の連携や、ロボットとPCなどの連携を実現するネットワーク機能を開発
(4) ハードウェア性能の強化
各種新技術の高速実行を実現するため、処理性能や拡張性を高めた新型ハードウェアを開発

また、NEDOの支援により実現した「チャイルドケアロボットPaPeRo」の特長は以下の通りです。

(1) 子供とのやりとりに重点をおいたコミュニケーション能力の強化
保育園・幼稚園・展示会場などの雑音の多い環境での音声認識を実現するために音声信号処理技術をさらに強化
子供が超音波発信器とワイヤレスマイクを装着したジャケットを身に着けることにより、複数の子供が同時に発した音声を認識し、誰が何と言ったかが分かる「ワイヤレスマイク方式同時発話音声認識技術」を搭載
幼児を含む幅広い年齢層の子供との多様なインタラクションを実現するために、ボディ、頭部の9箇所にタッチセンサを内蔵
(2) 動きの激しい子供向けの認識性能の強化
カメラの前でじっとしていることの苦手な子供の顔を正確に認識するために、顔認識に適した正面を向いている画像を自動的に選別する技術を開発。子供向けに性能改善した顔認識エンジンとの組合せで、高精度化を実現。
子供が装着したジャケットから発信される超音波を受信することにより、5m以内の複数の子供の位置を数センチメートル程度の誤差で検出することができる超音波位置同定機能を搭載
(3) 子供が楽しく興味を持って飽きずに遊ぶことのできる機能の強化
子供と一緒に歌うことや、ロボットとのお話や顔の登録・識別、クイズ、挨拶づくり、電話連携機能、ダンス、子供の点呼など、子供が楽しんだり学んだり様々な体験を行なうことができる機能を搭載
(4) 子供との関わりを想定した安全性の向上
3歳程度の幼児とも安全に接することができるように、モータ出力の抑制、指を挟まないデザインの採用に加え、接触を避けるセンサや、接触を検出するとすぐに停止するバンパスイッチを搭載
保護者が外出先からロボットの目を通して子供の様子を確認することや、ロボットを通じて子供と会話することを実現する携帯電話機能を搭載

近年、家庭で人とともに暮らし、人々の生活を支援し豊かにするパートナー型ロボットに対する期待が高まってきています。これに対し、様々なロボットが開発されていますが、認識技術の性能不足や、対話内容が単調ですぐに飽きてしまうなどの問題点があり、自然で楽しい対話や、より多様なインタラクションが可能なロボットを実現できる技術の開発が求められていました。
このたび機能強化した「PaPeRo 2005」は、こうした従来の性能面での問題点を克服したことに加え、様々な形態でのロボットとのやりとりや、対話に楽しさやユーモアを盛り込むことで、ロボットとの新しい体験を提供することができます。
また、愛知万博に出展する「チャイルドケアロボットPaPeRo」は、子供と遊び、子供を見守るロボットとして、ロボットへの潜在的ニーズが強い子供向けに特化して開発したもので、愛知万博での実証期間を通して、子供とのやり取り能力のさらなる向上を図っていきます。

NECでは、今回の「PaPeRo 2005」の開発や「チャイルドケアロボットPaPeRo」の開発、および愛知万博での技術実証運用が、ロボットの様々な可能性の実証や、実用化に向けたさらなる性能向上や応用シーン開拓につながると考え、今後もロボットの実用化に向けた知能化技術の研究開発、応用開拓を推進していきます。また、今回開発した技術は、NECシステムテクノロジーから販売しているロボットソフトウェアプラットフォーム「RoboStudio」に、顧客からの要求に応じて随時搭載し、製品化を進める予定です。

「PaPeRo」および「RoboSutudio」についての詳しい情報については、以下のホームページをご覧下さい。

【PaPeRo関連】 http://www.incx.nec.co.jp/robot/
【RoboStudio関連】 http://www.necst.co.jp/product/robot/

以上


<本件に関するお客様からのお問い合わせ先>

NEC 研究企画部 企画戦略グループ

https://www.nec.co.jp/r_and_d/ja/cl/contact.html


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