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経済
【経済裏読み】シャープに巣くう〝ゾンビ経営者〟たち 3000人リストラ後も「専用車・執務室・秘書」要求…〝大掃除〟できたのか
経営再建中のシャープ次期社長、高橋興三副社長は5月14日に都内で開かれた社長交代会見の場で、「新生シャープはどういう会社か」と問われ、一枚のカードを懐から取り出した。書かれていたのは創業者、早川徳次氏の言葉をもとにした経営理念で、「いたずらに規模のみを追わず…」とはじまる。シャープは世界最大規模の液晶パネル工場を堺市に建設した結果、経営危機を招いた過去との決別を目指すが、経営陣の刷新を発表した後も「居座りを求める“ゾンビ経営者”たちの動きがあった」(関係者)という。
創業者の理念と真逆…原点回帰で再生を
「全部正しい。すばらしい創業の精神があったのに…」。
高橋副社長は会見後、表裏に経営理念と経営信条が書かれたカードを記者やカメラに向けながら、こう唇をかみしめた。
経営理念にはこうある。
「いたずらに規模のみを追わず、誠意と独自の技術をもって、広く世界の文化と福祉の向上に貢献する…」
さらに経営信条には「二意専心 誠意と創意 この二意に溢(あふ)れる仕事こそ、人々に心からの満足と喜びをもたらし真に社会への貢献となる。(中略)勇気は生き甲斐(がい)の源なり、進んで取り組め困難に」と書かれている。
関係者によると、世界的な景気減速などで経営環境が厳しくなってきた数年前から「創業精神への原点回帰」の意味を込めて、社員がカード化して携帯するようになった。早川氏の言葉をもとにした経営理念と経営信条は2代目社長の故・佐伯旭氏、3代目社長の辻晴雄氏(現特別顧問)も業績不振などに直面した際、「経営の原点」として社内の求心力を高めるためにアピールした金科玉条だ。
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