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政治
参院「開店休業」の恐れ、本会議開かれず 野党、ダブル選恐れ時間稼ぎか
参院が開店休業状態に陥ろうとしている。定例日の3日の本会議も開かれない予定で、未開催は5月31日に続いて2回連続となる。原因は衆院選挙区の「0増5減」を含む区割り改定法案の審議入りをめぐる与野党の対立。ただ野党側には安倍晋三首相の“奇策”を恐れるあまり、時間稼ぎを続けているという指摘も出ている。(小田博士)
「参院で奇妙なことが起こっている。自公両党が議論する雰囲気を作っていないからだ」
民主党の細野豪志幹事長は2日のNHK番組で、参院の停滞の責任を与党に押しつけた。政府提出の区割り改定法案とみんなの党が参院に提出した「18増23減」案を並行審議しようとしないため、本会議が開けないという主張だ。
これに対し、自民党の石破茂幹事長は「憲法上の要請を実現するのが責務だ」として、まずは区割り改定案の審議を急ぐべきだと反論した。公明党の井上義久幹事長も「審議しないのは参院の役割を放棄しているに等しい」と野党を批判。与野党はこの日も歩み寄りの姿勢を見せなかった。
衆院選挙区を「0増5減」すると決めた緊急是正法は昨年11月、民主党やみんなの党など多くの野党の賛成を得て成立した。今回の区割り改定法案は「0増5減」に基づく手続き法といえる。にもかかわらず、野党が法案の審議入りに抵抗するのはなぜか。
一つには民主党の参院選戦略がからんでいる。野党内では、日本維新の会共同代表の橋下徹大阪市長の慰安婦問題に関する発言をきっかけに、みんなの党が維新との共闘関係を解消。民主党としては、選挙制度改革をめぐるみんなの党の提案を後押しすることで、「参院選での選挙協力につなげられないか」(幹部)ともくろんでいる。
(次ページ)自民「参院選勝利を見越し、すでに増長…」
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