反対に「今の会社にいては絶対にできない、明確な目標があるとき」「給料が遅延するなど、会社の経営状態がかなり悪化しているとき」「改善の見込みのないパワハラなどを受け、精神的に持たないと思ったとき」などは、いっそ辞めてしまった方がよい場合もあるという
サラリーマンである以上、誰しも一度くらいは「会社を辞めたい」と思ったことがあるはず。だが、思い切って辞めてしまってもよいのか、もう少し我慢すべきなのかは、判断に迷う人が大半だろう。そこで、どんな場合は「辞めずに辛抱した方がいい」のかを、転職支援サービスのキャリエーラの代表でキャリアカウンセラーの藤井佐和子さんに聞いてみた。
□入社からの期間が短く、職務経歴書に記載できる実績がない場合
職務経歴書に記載できるような実績がないと、転職の面接で不利になる場合も。自分が何をできるのかアピールすることが難しく、「嫌だから辞めた」「根気がない」という印象を与えてマイナス評価に。
□辞めたいと考える理由が人間関係による場合
職場の人間関係が悪いことは大きなストレス。ただし、人事異動や配置換えの可能性がある場合は環境が一気に改善される可能性もあるので、少し我慢して様子を見よう。
□社内での人事異動が期待できる大手企業に勤めている場合
仕事の内容や職場の環境に不満がある場合でも、人事異動があれば状況はガラリと変わるケースが多い。少々の不満なら、次の異動に向けてのスキルアップの場と割り切るといいかも。
□ベンチャー企業など、将来性があり成長段階の会社に勤めている場合
成長過程にある会社の場合、職場環境は変化しやすい傾向にある。会社自体には将来性があると感じているならば、辞めない方が得策。
□次の職場や、具体的にやりたいことが見つかっていない場合
新たな目標を持たずに、ただ「今の職場が嫌」というだけで辞めてしまう人は、「辞め癖」がついてしまうことも少なくない。やりたいことや具体的な目標が見えてくるまで、転職に逃げずにやりきることが大切。
藤井さんによると、20代で「仕事を辞めたい」と考える人のなかには、理想の職を求めて転職を繰り返す、いわゆる「青い鳥症候群」になってしまっている人も多いという。
「20代ではまだ仕事の深みが見えていない場合があります。会社や仕事に対して“ちょっと違うかな?”と不満を感じても、まずは腹をくくってやってみること。浅い経験で性急な判断をせず、何かひとつでも実績を残してから次に移ることをおすすめします」(藤井さん)
若いうちの悩みや失敗は将来の糧。まだ自分に「実力がない」と感じるうちは、辛抱強く経験を積み重ねていくことが必要なのだろう。
(有栖川匠)
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