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【ゴルフ】

松山英樹が今季2勝目

2013年6月3日 紙面から

◇ダイヤモンドC<最終日>

最終日、5番でティーショットを放つ松山英樹=大洗GC

写真

 ▽2日、茨城県・大洗GC(7190ヤード、パー72)▽晴れ、気温16・6度、東北東の風7・4メートル▽賞金総額1億2000万円、優勝賞金2400万円▽67選手▽観衆6312人

 またも快挙でメジャーに弾みをつけた。首位タイでスタートした松山英樹(21)=東北福祉大=は4バーディー3ボギーの71で回り、通算9アンダーで今季2勝目、ツアー通算3勝目を挙げた。新人がプロデビュー年に2勝以上するのは、記録が残る1985年以降で初めて。勢いに乗って13日に開幕する全米オープン(米ペンシルベニア州・メリオンGC)に挑む。史上最年長優勝を目指した中嶋常幸(58)は3オーバーの75、通算5アンダーで6位に終わった。

 カッコ悪い優勝なんて、ご免だ−。最終18番、松山のパーパット。外し、ボギーでも優勝は決まる。そこは賞金ランクトップ独走の意地がある。「外したらカッコ悪いし、連続ボギーでは上がりたくなかった。入れた後に中嶋さんから『外したらぶっ飛ばしてやろうと思っていた』と言われたので、入って良かった」。1メートルをきっちり沈めて右拳を2度振り下ろす。怪物ルーキーにまた勲章が加わった。

 上がり3ホールが難しい「逆転の大洗」を正攻法で制した。前半のうちにスコアを伸ばし、後半は耐えた。2、5、6、10番でドライバーを握り、5番こそボギーをたたいたものの、それ以外はバーディー。その後は17番以外きっちりパーセーブ。「16、17、18番は厳しかった。(過去に)勝った2回はスコアを伸ばしてだったけど、耐えて耐えての優勝なのでうれしい」。初の逃げ切り優勝で、新たな自信も手に入れた。

 苦しい展開を支えたのは2週間前、日本プロ日清カップで味わった悔しさだった。最終日を4打差の首位で迎えながら逆転され、国内メジャー最速Vを逃した。「(80センチを外した)1番のパーパットは今でも後悔している。無駄な一打を打たないようにしたのが優勝につながった」。間近には素晴らしいお手本もいた。「中嶋さんの集中した時のすごさは、自分とは比較にならないぐらいすごかった」。一緒に回ったツアー通算48勝の永久シード選手から、無形の財産を得た。

 その中嶋は、松山のメジャー制覇の可能性について「愚問だろ」と一笑に付した。語るまでもない太鼓判。日本人で唯一、四大メジャーすべてでトップ10入りの実績を持つ大先輩に背中を押され、初の全米オープンに挑む。「万全の状態でメジャーの舞台に立ちたい」。松山は力強く誓った。 (川村庸介)

 

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