韓国軍が米軍を指揮、「連合戦区司令部」創設へ

 また、連合戦区司令部の傘下には陸軍・海軍・空軍・海兵隊・特殊戦部隊の五つの機能司令部で構成される連合構成軍司令部が設置される。このうち空軍を除き、韓国軍が司令官を務める可能性が高いという。

 こうした指揮体系が確定されれば、世界最強軍の米軍が初めて他国軍の指揮下に入ることになる。米軍はこれまで小規模部隊を除き他国軍の指揮を受けたことがないが、これを第1次世界大戦で欧州派遣軍総司令官を務めたパーシング元帥の名前にちなみ「パーシングの原則」と呼んでいる。

■有事作戦統制権の移管に懸念の声も

 韓国軍主導の司令部への再編を最初に持ち掛けたのはサーマン在韓米軍司令官だったという。サーマン司令官は昨年初め、韓国側に「韓国軍が司令官を務め、連合軍司令部を実質的に存続させるのはどうか」と提案した。

 しかし、有事作戦統制権の韓国軍への移管をめぐる一部の懸念を完全に払しょくするには、解決すべき課題が残っている。まず、副司令官を務めることになる米軍がこれまでのように韓半島(朝鮮半島)有事の際に積極的に介入し、大規模な増援軍を派遣するか否かという問題だ。また、合同参謀本部議長が連合戦区司令官を務める場合、業務過多になるため合同軍司令部を別途に創設すべきとの主張も出ている。

ユ・ヨンウォン軍事専門記者
前のページ 1 | 2 次のページ
<記事、写真、画像の無断転載を禁じます。 Copyright (c) The Chosun Ilbo & Chosunonline.com>
関連フォト
1 / 1

left

  • 韓国軍が米軍を指揮、「連合戦区司令部」創設へ

right

関連ニュース