脱原発へ

平和・民主主義

2013年5月31日 17:00

ミサイル迎撃は不可能 経ヶ岬・米軍専用レーダー計画の真相

米国従属からの脱却を

 ―アメリカのいいなりで、政府・防衛省はレーダー配備を強行しようとしています。なぜこうしたことが行われるのでしょうか?

 孫崎 日米安保条約、日米地位協定により、日本はアメリカに従属している状況です。アメリカは「望むだけの軍隊を望む場所に、望む期間だけ駐留させる権利」を戦後の占領統治時に勝ち取り、いまだにその状況が続いています。軍事・外交だけではなく、経済面でもアメリカの要求をのまざるを得ません。自主独立をめざす総理大臣や閣僚もいましたが、すべてアメリカの意向で退陣・失脚させられてきました。
 しかし、現在はアメリカだけに頼る状況ではありません。中国が大国に成長するなど、国際情勢が大きく変化しています。領土問題など周辺国との緊張を対話で解決し、日本は日米同盟を解消し、自主独立の立場で外交すべきです。

共産党の外交政策に共感

 ―日本共産党は日米安保条約を解消し、アメリカとは対等平等の友好条約を結び、憲法9条を生かした平和外交をしていくことを主張しています。

 孫崎 日米同盟をなくして自主独立すること、平和憲法を生かした外交、TPP(環太平洋連携協定)反対など私も日本共産党と近い考えです。ただ領土問題では、尖閣諸島や竹島の領有権を強調するのは反対の立場ですし、領有権の考え方は違います。ただ、平和的に対話で領土問題を解決させていくという姿勢は共通していると思います。
 アメリカに従属したままでいいのか問われる中、日本共産党など、自主独立を訴える勢力が大きくなることを期待しています。(「週刊しんぶん京都民報」2013年5月26日付掲載)

 まごさき・うける 1943年旧満州国生まれ。66年東京大学法学部中退、外務省入省。駐ウズベキスタン大使、外務省国際情報局局長、駐イラン大使を歴任。防衛大学校教授(公共政策学科長、人文社会科学群学群長)を経て09年に定年退官。著書に『これから世界はどうなるか―米国衰退と日本』(ちくま新書)『戦後史の正体1945-2012』(創元社)『日米同盟の正体―迷走する安全保障』(講談社現代新書)など。
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原発からの撤退を求める署名用紙

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