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６回途中降板も新境地みせた藤浪

2013年6月2日

２回、今宮を三振に仕留めてガッツポーズを決める藤浪（撮影・田中太一）

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　一つは連打を４回（二、三、五、六回）喫したこと、一つはプロ最多被安打となった８本中、左打者に７本喫したいうこと。あまり連打を許さない投手だったが、積極的に振ってきたソフトバンクの左打者にうまく打たれた印象だ。

　そして過去の登板と最も違っていた点は、速球と変化球の配分。全１０３球中、直球が49球で、カットボールが44球とほぼ同数。あとはスライダー３球、フォーク３球、カーブ４球という割合で、カットボールの比率がこれまで以上に高かったのが特徴的だった。

　受けた藤井が「カットボールもカットボールらしくなっていた」というように、二回無死一、二塁、２死二、三塁のピンチはそのカットでしのぎ切った。３者連続三振という圧巻の奪三振ショーでピンチを逃れたのだが、柳田、今宮に対するカットは絶品だった。

　藤浪自身が反省した「中盤の粘り」など課題も多いが、それでも登板ごとに違った面を見せてくれている。敵地で６回途中２失点なら、十分の成績だし、まして勝利につながったのであれば、言うことない。次回登板もまた楽しみな投球を見せてくれるはずだ。

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