WS12 |
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タイトル: 認知行動療法の面接スキルの向上: |
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講師: |
遊佐 安一郎 | |||||
所属: |
長谷川メンタルヘルス研究所所長 北海道医療大学客員教授、国際基督教大学非常勤講師 |
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対象: |
初級(臨床を学んでいる人)・中級(臨床経験が3年以上あり、困難事例の面接のためのスキルアップを目指す人)・臨床教育者(学生、初級者の教育指導の方法のレパートリーを広げたい人) | |||||
定員: |
40〜90名 |
概要 |
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認知行動療法は、さまざまな技法を駆使してクライエントの症状の改善を目指す。それをクライエント、そして時にはクライエントのエコシステム内の関係者との対話、面接を通して行う。例えば、Marsha Linehanは弁証法的行動療法において、境界性パーソナリティ障害のクライエントの感情調節スキルを改善することが障害の改善につながると考えている。しかし、変化のための行動療法的働きかけ自体が症状の増悪とドロップアウトのリスクを高めるという経験から「承認(Validation)」の重要性を強調している。これは言い換えると、セラピストとクライエントとの関係において変化のための行動療法的かかわりと、クライエントのあるがままの受容のバランスが重要であるということだと思う。 また、LinehanやDonald Meikenbaum、そして日本の行動療法家の臨床実践を観察する機会があったが、それらに共通する面接の特徴として、高度な共感と受容があると私には見えた。しかし重要なのは共感と受容だけではなく、それらが変化のための技法と組み合わされているように見えた。 このワークショップでは変化と受容のバランスをとりながら面接を行うためのスキル訓練システムであるClara Hillのヘルピングスキルを活用して、面接スキルを向上させるための訓練の解説と実習の方法を紹介する。実習の方法としてNorman Kaganの「対人プロセス想起法(Interpersonal Process Recall)」の応用を紹介する。 |
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略歴 |
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1970年 |
上智大学英語学科卒業 |
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1977年 | 教育学博士号取得、Syracuse Developmental Center, Pilgrim Psychiatric Center, Kings Park Psychiatric Center等でPsychologistとして勤務 | |||||
1990年 | South Beach Psychiatric CenterでChief of Service として精神科病院での臨床管理に従事 | |||||
1996年−2009年 長谷川病院クリ二カル・コーディネーター兼リハビリテーション部長 |
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著訳書 |
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「DBT=弁証法的行動療法を学ぶ」こころの臨床、第6巻第4号、2007(星和書店) |
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所属学会役員 |
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日本認知療法学会幹事、日本家族研究家族療法学会評議員、心理教育・家族教室ネットワーク運営委員、日本サイコセラピー学会理事 |
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