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母子遺体 母親、月収30万円…昨年末まで

 大阪市北区天満のマンション一室で24日、母子2人の遺体が見つかった事件で、母親の井上充代さん(28)には昨年末まで最大で月約30万円の収入があったことが捜査関係者への取材でわかった。別居中の夫とも連絡を取り、経済援助を受けていたという。遺体発見から31日で1週間。当初は周囲から孤立し、困窮していたとみられたが、具体的な生活状況が明らかになりつつあり、大阪府警は2人が死に至った経緯をさらに詳しく調べる。

 府警によると、充代さんは昨年10月、夫と住んでいた大阪府守口市の家から、息子の瑠海(るい)君(3)と現在のマンションに転居した。

 捜査関係者によると、充代さんはこの頃、大阪・北新地の飲食店で働き始めた。しかし、昨年末頃から無断欠勤し、今年1月末に支給される前月分の給料も受け取りに来なかったという。

 一方で、充代さんは1月頃にも実母に「お金がない」と電話で訴えていた。周囲には「夫婦関係がうまくいかず、居場所を知られたくない」と話していたが、夫とは別居後もメールでやり取りし、夫のキャッシュカードを使っていた。

 転居先のマンションは知人男性に紹介され、無償で居住。男性は充代さんの入居後には連絡を取らなくなっており、異変にも気付かなかったという。

 充代さんと瑠海君は2月頃に死亡したとみられる。ただ、充代さんはやせ細っていないうえ、腸内からは残留物が見つかっており、府警は、餓死の可能性は低いとみている。

2013年5月31日  読売新聞)
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