日台観光サミット開催 安倍首相、録画挨拶で台湾震災支援に感謝

【経済】 2013/06/01 13:08

(三重 1日 中央社)「2013日台観光サミットin三重」が5月31日、三重県志摩市で開催され、ビデオを通した挨拶で安倍晋三首相は、台湾は日本の重要なパートナーであり、今回の観光サミットを通して日台の観光交流がさらに強化されることを期待すると述べた。

日台観光サミットは2008年より台湾と日本で持ち回りで行われているもので今回で6度目。日本観光振興協会の西田厚聡会長、台湾観光協会の頼瑟珍会長、中華民国交通部観光局の謝謂君局長、鈴木英敬三重県知事はじめ、観光業者など台日双方から200人余りが参加した。

安倍首相は会場で放映された録画の中で、一昨年の東日本大震災の際、日本に温かい支援の手を差し伸べてくれた台湾は、民主・自由・法治という日本と同じ価値観を有する重要なパートナーで人的な交流の規模も年々拡大していると指摘した。また、井手憲文観光庁長官も、日台の絆は世界で最も強く、去年の人的往来は延べ299万人と記録を更新しているが、今後さらに増加が見込まれるとした。

これに対し、台湾観光協会の頼会長は、台日観光交流は人数だけでなく、その形もバラエティーに富んだものとなり、新しい段階を迎えつつあるとし、人的往来が400万人を超えることを期待したいとした。

会議では日本旅行業協会や台湾交通部観光局国際課、台湾観光協会の代表や担当者らによる日台観光の現状などについて発表があり、午後には参会者同士の意見交換が行われた。

今回サミットの開催地となった三重県について沈斯淳駐日代表(大使相当)は、同県は伊勢神宮や鳥羽水族館、ミキモト真珠島、伊賀の忍者、鈴鹿サーキットなど魅力たっぷりで、台湾とは観光面での協力が着実に進んでいるほか、経済投資面でも新たな成果が出始めていると述べている。

【 台日観光交流の規模 】 交通部観光局によると、2012年に台湾から日本を訪れた旅客は延べ156万300人(前年比37.3%増)、日本から台湾へは143万2315人(同10.62%増)で、台日合わせて299万2615人にのぼる。同局では3年後の2016年に400万人達成を目標に掲げている。

(楊明珠/編集:谷口一康)