インターネットという、(ぼくらの)目に見えない世界への依存 その3
googleは、人類の「知」を全て自前のサーバーに収めてインデックス化することを目指している、と宣言している。「知」の中には、ぼくがGmailで送受信したメッセージまで含まれる。
Gmailの使用許諾の中には、送受信メッセージのスキャンを承諾するという項目がある。
web上にばらまかれている情報を収集するために、世界中にあるサーバーを、クローラーと呼ばれるロボット・プログラムを使って巡回スキャンし、そこに含まれている中身を、まるで過食症のように次々と取り込み、インデックスを作り続けているというのも、凄い話だ。
検索やe-mailだけでなく、文書作成・保存から画像映像保存まで、あらゆるサービスを全て無料で提供しているのも、その長大な計画の一環。
そうして、世界中web上でどのような単語が最も使用されているのか、どのような組み合わせで使われているのか等々を解析し、その解析結果の効率が良いように思えるものだから、皆さんこぞってgoogleサーチを使うようになり、その「精度」はますます向上していくという仕掛けになっている。(「精度」と括弧書きしたのは、中国googleのことを考えればすぐ分かる)
そして、そうやって得られた、ぼくらには到底想像もできない気の遠くなるようなデータは、広告に使われるということになっている。
ホントにそれだけなら、まあええかという気にならんでもないが。
ぼくがGmailを使う時は、当然GmailのID番号が必要になる。googleリーダーというのもぼくがほぼ毎日使っているgoogle提供の機能で、これにもIDが必要だけど、それはGmailのIDと同じということになっている。googleドキュメント然り。
そして、これらの「無料サービス」を使用することにより、googleはぼくがweb上で受発信している事柄を、同一ID番号に関連付けながら黙々と収集し続けている。
「個人を特定するようなことはしない」みたいなことをgoogleは宣言している。
今は、していないのかもしれない。でも、その気になれば、収集蓄積されたデータを全て集積し関連付けるのは、彼らにとって児戯にも等しい技であることは、忘れない方がよい。
近頃、Gmailにアクセスする度に、こんなメッセージが出てくるようになった。
携帯電話をアカウントに追加
電話番号を登録しないと、パスワードを忘れた場合やアカウントが乗っ取られた場合にアカウントにまったくアクセスできなくなるおそれがあります。 この手順が非常に重要である理由についてはこちらをご覧ください。
Google はご登録いただいた番号をアカウントのセキュリティ保護にのみ使用します。他者と共有したりその他の目的で使用したりすることは一切ありません。
アカウントに携帯電話を追加する手順をスキップする場合は、こちらをクリックしてください
今の技術では、web上で収集できる個人情報はIPアドレスまで。本当の「個人」までは特定できない。が、携帯電話番号なら、少ない例外を除き、ほぼ個人を特定できる。
以前、googleは、パスワードを忘れた時に備え、セカンド・メール・アドレスを登録せよと迫っていた。
が、今般のアラートは、「携帯電話番号を登録しないと、あなたが我々のサーバーに(タダで)置いている情報にアクセスできなくなる【かも】しれませんよ」と言い始めているのである。
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