東日本大震災:村山産ワラビからセシウム 基準超す120ベクレル 検査強化へ /山形
毎日新聞 2013年05月30日 地方版
仙台市の農産物直売所で売られていた村山市産のワラビから基準値(1キロ当たり100ベクレル)を超える120ベクレルの放射性セシウムが27日に検出された。ワラビは、県が放射性物質のサンプル検査を行った上で出荷している。県は検査態勢をさらに強化する方針。村山市の山菜検査はこれまで1地点のサンプルのみだったが、29日は同市内の4カ所でワラビを採取し、検査を進めている。
仙台市生活衛生課と県食品安全衛生課によると、ワラビは村山市の男性が24日、地元の卸売市場に持ち込んだ。仲買人を通して、計14キロが、仙台市内の農産物直売所に売られた。仙台市が定期的に行っているサンプリング検査で放射性セシウムを検出した。仙台市生活衛生課によると、ワラビは販売前で一般には流通していない。
県は今月20日から山菜の放射性物質の検査態勢を強化したばかり。県農業技術環境課は「安全を確認して出荷したにもかかわらず、今回の結果となった。厳粛に受け止めている」と話し、検査地点の見直しなど対応を検討する。【前田洋平】