被害者の実名報道を重視する旧来メディア。加害者の実名報道するのは週刊誌ぐらい

かさこ

2013年03月07日 11:19

吉祥寺の路上で何の罪もない女性を殺した、18歳の「少年」と17歳のルーマニア人の顔写真および実名を、7日発売の「週刊新潮」(新潮社)が掲載した。

旧来メディアはアルジェリアテロの際、被害者遺族の心情を踏みにじってまで、被害者のプライバシーをさらけだすことを、社会的使命だと訴えた。

一方で、桜宮高校で体罰して生徒を死に追いやった顧問について、実名も顔写真も報道することはなく、また吉祥寺の路上殺害においても、被害にあった女性の実名と顔写真をさらしまくっているわりに、「少年」だからということで実名や顔写真は報道しない。
で、一体、旧来メディアが主張する社会的使命とは何なのか?

テレビのニュースを見ていて不思議に思うのは、芸能人でも有名人でも国会議員でもない一般人が、火事で亡くなった際に、わざわざ全国区の放送で、貴重な時間を使い、火事のニュースと、亡くなった方の名前などを報道する。
一体、この報道に何の意味があるのだろうか?と、いつも不思議に思ってしまう。

多くの人は火事で亡くなった方を知らない。
火事で亡くなった親族などには、警察などから情報は伝えられるだろう。
で、わざわざ火事のニュースを取り上げ、わざわざ火事で亡くなった方のプライバシーを、暴露する必要があるのだろうか?

吉祥寺の路上事件の報道も痛ましい。
なぜ殺されてしまった人の顔写真と実名をさらす必要があるのか。
そんなことより許しがたい犯罪を行った、18歳の「大人」の実名や顔写真こそ報道すべきではないか。そうした社会的使命を感じて、訴訟リスクをとってでも報道しているのは、週刊誌ぐらいしかないという情けない実態。

許しがたい犯罪を行った加害者のプライバシーを厳重に守り、何の落ち度もない被害者のプライバシーをさらけだすことに、社会的意義があるとのたまう旧来メディアは、ネットや携帯電話など情報伝達技術が劇的に変わった、今の時代状況をまったく理解していず、自分たちの役割を勘違いしているんじゃないか。

被害者実名や顔写真こそ、のぞきみ趣味の二次被害を広げないためにも、厳重に吟味し、取扱い、犯罪行為を行ったことが間違えのない犯罪者こそ、実名報道、顔写真掲載するべきだと思う。

旧来メディアの被害者実名報道は、被害者を二度辱める行為だと私は思う。

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