内容紹介
1986 年にアメリカで刊行後、数々の賞を受賞。
中学校の教材として採択された感動秘話。
邦訳が熱望されていた名著、待望の日本語版 大戦末期のある夜、小学生の擁子(ようこ・11歳)は「ソ連軍がやってくる」と
たたき起こされ、母と姉・好(こう・16 歳)との決死の朝鮮半島逃避行が始まる。
欠乏する食糧、同胞が倒れゆく中、抗日パルチザンの執拗な追跡や容赦ない襲撃、
民間人の心ない暴行もかいくぐり、祖国日本をめざす。
終戦前後の朝鮮半島と日本で、
日本人引き揚げ者が味わった
壮絶な体験を赤裸々に綴る、
息もつけぬ、愛と涙の
サバイバルストーリー
著者について
【著者・監訳者】ヨーコ・カワシマ・ワトキンズ(Yoko Kawashima Watkins) 1933(昭和8)年、青森で生まれる。生後六ヶ月で南満州鉄道(満鉄)に勤務する父に
連れられ、家族で朝鮮北部の羅南(現在の北朝鮮・咸鏡北道清津市)に移住。
1945(昭和20)年、敗戦最中に母、姉とともに羅南を脱出、朝鮮半島を縦断する決死の体験を経て、
日本へと引き揚げた。帰国後、京都市内の女学校に入学。働きながら学問に励み卒業すると、
京都大学で英文学を学ぶ。卒業後、米軍基地で通訳として勤務していたが、結婚し渡米。
アメリカの子供たちに日本文化を伝える活動をしていた。
1986(昭和61)年に自身の体験を描いた初の著書である本書『So Far from the Bamboo Grove』を刊行。
米国教育課程の副読本として採用され、多くの子供たちに親しまれている。
1998(平成10)年にボストン図書館が最も推奨する児童文学者(Literary Lights for Children)
に選ばれ、アメリカの平和団体・ピース・アビー(平和のための修道の家)より、ガンジーや
マザー・テレサ、ダライ・ラマも受けたという「The Courage of ConscienceAward」をはじめ、
数々の賞を受賞。
現在も、講演活動などで全米だけでなく世界各国をめぐる多忙な日々を送っている。
他の著書として本書の続編にあたる『My Brother, My Sister, and I』がある。
【訳者】都竹 恵子(つづく けいこ) 1952年福島県いわき市生まれ。結婚後、現在まで愛知県春日井市在住。
都竹学習塾 塾長。佛教大学通信教育課程 文学部英米学科2010年入学 現在4回生。