サンミュージックの相澤秀禎会長(享年83)の通夜、葬儀には合わせて2000人以上が参列した。所属タレントはもちろん、北島三郎や渡哲也といったビッグネーム、そして桜田淳子、松田聖子、酒井法子など、かつて会長にお世話になった面々の姿もあった。
桜田は「同窓会みたいだった」と語っていたそうだが、早見優など元所属タレントも数多く集結。もし、全員が今もサンミュージックの所属だとしたら紛れもなく日本一のプロダクションだろう。
「サンミュージックの歴史は独立の歴史でもある」というのは古参の芸能リポーターだ。
「聖子や早見だけではありません。都はるみも一度は独立しているし、浜崎あゆみや大塚愛もかつては在籍していました。桜井幸子を連れて独立したマネジャーは、今は酒井法子の所属事務所の社長です。他の大手プロならすんなりとは独立を認めないし、相応の条件を設けるものですが、相澤会長は“来る者拒まず、去る者追わず”の精神でしたからね」
2代目の相澤正久社長は父親の考えを受け継ぐのか。それとも……。
「正久社長は新規にお笑い部門を立ち上げて、収益の大きな柱に育てたヤリ手。今や売り上げの3分の1がお笑い関連です。でも、もし人気芸人が独立を申し出たら経営が苦しくなる。カリスマだった会長の死後、ちょっかいを出す他のプロダクションの動きも注視しなければならないでしょう」(前出の芸能リポーター)
正久社長の長男で3代目の大介氏もすでに他企業での“修業”を終えて同社に就職。はたして歴史の流れを変えられるのか――。
(日刊ゲンダイ2013年5月31日掲載)