ヤクザの息子、不倫、売春街の弁護士…橋下氏の素顔

■やくざの父親は自殺

 上原氏の記事によれば、父・之峯氏をめぐっては「刑事事件を起こしたので、時効になるまで東京に逃げていた」と話す人もいるという。そこで軍人の娘と出会い、結婚して徹氏を産んだ。橋下市長の出生地が大阪ではなく東京なのはそのためだ。その後、父親は一人で大阪に戻り、妻とは離婚した。そして、数年後にガス管をくわえて自殺した。上原氏は之峯氏について「女と薬に狂って死んでもうた」と話す人もいたと書いている。

 昨年10月に波紋を起こした「ハシシタ・奴の本性」と題する週刊朝日の暴露記事はもっと具体的だ。「ノンフィクションの巨人」と呼ばれる佐野眞一氏は之峯氏の遠戚の証言をこう書いた。

 「(けんかが)強かった。相撲も強かった。何でそんなに強いのって聞いたら、『奈良の少年刑務所で相撲しとった』って言ってた」

 「(大阪府の)柏原に土井組系の津田組というのがあった。そこの若い衆をやっとった」

 (入れ墨をしていたかとの質問に)「若い頃はちょろちょろっとミッキーマウスの漫画のようなものしとった。でも、自殺する10日前に安中の銭湯で会ったときはすごい入れ墨やった。そんときワシ『あんなんその体?』って聞いたんや。そしたら、おっさんが『ちゃうがな。これはお前、彫師にカネ貸しとって、取りに行ったらカネない言うから、これ(入れ墨)で返しよってん』って言うんや」

 自殺する5時間前にも会ったというこの人物は「はっきり言って、頭半分狂うとった。シャブやっとる人間は見たらすぐにわかるねん。もう、目は飛んでるしな。あくる日、知り合いから電話がかかってきて、『ピッキャン(之峯氏のあだ名)がガス管くわえて死んだ』って言われた」

 前夫が死んだ後、橋下市長の母親は意外な選択をする。橋下市長が小学5年のころ、前夫の故郷である安中の近くに引っ越したのだ。やはり同和地区とされる飛鳥地区だった。しかし、一般向けの団地に住んだため、同和対策の補助は出ていなかった。橋下市長はこれまで「補助金は受け取らなかった」という事実を強調し、自身が同和出身だといううわさを否定してきた。

 これまで橋下市長は週刊誌による攻撃を見事に乗り切った。認める部分、無視する部分、反撃する部分を巧妙に選別したからだ。それについては別途触れる。

鮮于鉦(ソンウ・ジョン)週末ニュース部長
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