愛知・警官脅迫:逃走資金渡すよう指示 逮捕の弁護士
毎日新聞 2013年05月31日 12時10分(最終更新 05月31日 13時42分)
愛知県警警部への脅迫事件をめぐる犯人隠避容疑で31日に逮捕された弁護士の城(たち)正憲容疑者(65)が、佐藤義徳容疑者(55)が実質的に経営する風俗店グループ「ブルーグループ」元幹部の山口修容疑者(38)に対し、グループ幹部(当時)の青木公司容疑者(43)に逃走資金として手始めに300万円を渡すように指示していたことが、捜査関係者への取材で分かった。青木容疑者はその後、300万円を中部国際空港(同県常滑市)で受け取ったという。資金はその後も数回渡されて総額は千数百万円に上るとみられ、青木容疑者は1年5カ月にわたって身を隠していたという。
県警捜査4課は、佐藤容疑者が逃走を指示して資金も拠出し、城容疑者は指示などを伝える重要な役割を果たしていたとみて調べている。
捜査関係者によると、青木容疑者は警部に脅迫電話をかけた実行グループの一員とみられる。青木容疑者は城容疑者の指示を受け、2011年6月に沖縄へ逃走。半月後の7月初め、城容疑者が山口容疑者に「(青木容疑者に)300万円を渡しておいて。金がなくなりそうだったら、また渡してやって」などと指示。山口容疑者はグループの部下に命じて現金をすぐに用意させたという。これらの指示は、当時、詐欺容疑で勾留中だった佐藤容疑者と城容疑者が接見した際に伝えられたとみられる。
青木容疑者は山口容疑者から連絡を受けて中部国際空港に行き、この部下から空港駐車場に止めたレンタカー内で現金を受け取ったという。
捜査4課は、佐藤容疑者が青木容疑者を逃走させたのは、警部脅迫事件の捜査を妨害するためだったとみて、佐藤容疑者や城容疑者らを追及する。